2020年は、新型コロナウイルス感染拡大の影響により減少傾向がみられたビールの消費量。感染が落ち着き、行動制限もなくなった今年のビール消費量はどうなったのだろうか。
キリンは、世界各国のビール協会などに対して独自に実施したアンケート調査と最新の海外資料に基づき計170の世界主要国および各地域における、2021年のビール消費量をまとめた。
2021年 国別ビール消費量〜2021年は回復が見られ、前年比4.0%増に
世界の総消費量は、約1億8,560万kl。新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け2020年は前年よりマイナスだったものの、2021年は回復が見られ、前年比4.0%増となった。
東京ドームをジョッキに見立てると、約150杯分(東京ドーム1杯は約124万kl)に相当し、昨年の約143杯分と比べ大幅に増えていた。
中国(前年比5.6%増)は19年連続で1位となったが、それ以外のアジア主要国を見ると、日本(前年比5.2%減)、べトナム(前年比5.5%減)、韓国(前年比3.2%減)、タイ(前年比3.0%減)はダウントレンド。
2019年13位から2020年24位に順位を落としたインド(前年比28.2%増)が2021年は14位と、大幅に回復している。
上位10か国でコロナ禍前の2019年(総消費量:約1億9,020万kl)と比較すると、アメリカ(19年比1.5%増)、ブラジル(19年比9.5%増)、ロシア(19年比7.6%増)がプラスで着地した。
2021年国別一人あたりビール消費量〜チェコ共和国が29年連続で1位
国別に一人あたりのビール消費量を調べたところ、チェコ共和国が29年連続で1位となった。上位35か国では、消費が減った国は8か国。リトアニアは2019年19位、2020年6位、2021年は3位と急伸長している。
2021年地域別ビール消費量〜アジアの構成比が31.4%と14年連続で1位
地域別では、アジア(前年比3.5%増)の構成比が31.4%と、14年連続で1位。1位のアジア(前年比3.5%増)は、日本(前年比5.2%減)、ベトナム(前年比5.5%減)、韓国(前年比3.2%減)などが減少となるも、中国(前年比5.6%増)、インド(前年比28.2%増)などが増加し、前年を上回った。
2位のヨーロッパ(前年比3.2%増)は、ドイツ(前年比2.1%減)が減少となるも、ロシア(前年比3.4%増)、イギリス(前年比12.7%増)が増加し、前年を上回った。
3位の中南米(前年比5.8%増)は、ブラジル(前年比5.0%増)、メキシコ(前年比4.7%増)などが増加し、前年を上回っている。
4位の北米(前年比0.9%増)は、アメリカ(前年比1.1%増)は増加、カナダ(前年比1.9%減)は減少した。
構成/Ara