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3D、AI、自動計測器、最新のテクノロジーでベストなフィッティングを実現する靴選びサービス

2022.12.27

「サイズは合っているのになぜかフィットしない靴」は、何足くらいあるだろうか。最近では靴選びの手法が進化しており、自分の足を3D自動計測機で計るなどして、自分の足を数値で知ることで、より最適な靴選びができるようになってきた。これまでの「なんとなく合わない」悩みも解決できる可能性がある。

今回は新しい靴選びのサービスを3つ取り上げ、従来の方法から得られる体験はどう変わったのかを探った。

1.三越伊勢丹「YourFIT365」

●「YourFIT365」とは?

三越伊勢丹では3D足型計測器で計測した足型をもとに、タブレットやスマートフォンでレコメンド商品をチェックしたり、スタイリスト(三越伊勢丹での販売スタッフの呼称)のアドバイスを受けながら靴を選ぶことができるサービス「YourFIT365」を展開している。2019年8月に婦人靴で始まった同サービスは、2020年3月より、伊勢丹新宿店メンズ館で「YourFIT365 ISETAN MEN’S」として紳士靴向けもスタートした。

一度計測したデータはいつでも三越伊勢丹アプリから確認でき、同社オンラインストアからデータを元に最適な靴を購入できる。

●ココが新しい!

アプリ登録によって、足型データによる顧客の識別化が可能となった。そこで特定サイズの顧客への商品紹介等の通知を行っているのが新しい点だという。

伊勢丹新宿店 本館2階 婦人靴バイヤー 赤木謙氏は顧客の識別化について次のように解説する。

「顧客との関係性を一度きりのものにせずに、アプリ登録によってつながりを識別化し、商品紹介の通知などを実施することができます。さらにエムアイカード(三越伊勢丹グループのクレジットカード)会員様であればカード情報の紐付けまでしていただくと、よりパーソナライズされた精度の高い情報をお届けすることができます。

実際に非常に小さいサイズのお客さまに向けて、小さいサイズの靴を集めたイベントのご案内をした際には、多数のお問い合わせが入るなど成果が見えてきています」

●ユーザー体験の変化

YourFIT365は、従来の店員によるシューフィットと比較して、ユーザー体験はどう変化したか。

「通常は店頭に並ぶ約5,000足の中から“デザインが好み”の靴を探し出し、希望のサイズをブランドスタイリストへ伝え試着し、サイズが合わなかったり、在庫が無い場合はふりだしに戻る、といった店頭体験となることが多くあります。

既存サービスであった弊社のシューカウンセラー(社内資格)保持者による予約接客は靴選びのお悩みをお伺いしながらフットプリントを計測し、“足に合うこと”をより優先した靴選びのサポートをさせていただいております。

一方で、このYourFIT365ではもっと気軽に自分の足を知ることができ、さらには三越伊勢丹社員のスタイリストが担当することで、あらゆるブランドの中からお好きなデザインに近しい靴選びのサポートをさせていただいております。あらゆるブランドコーナーに足を運ぶ必要もなく、スタイリストがまとめて全部持ってきてくれる体験に感激の声をいただくこともございます。“足に合うこと”と“デザインの好み”のギャップを丁寧に埋めていくことができるのは店頭体験だからこそ可能になるものだとも考えております」

●今後の展望

今後はどのような展望があるだろうか。

「サービス開始から3年経過し、YourFIT365は“デジタル”サービスというよりも、“人“によるサービスを”デジタル“が補助をしているというとらえ方をしています。靴選びをする際の悩みに寄り添い、レコメンド商品以外も含めてあらゆる商品の中からご提案を差し上げる、その結果、決定率が上がり顧客満足度が高まり継続率が上がる、そんなサイクルを目指していきます」

2.ワコール「サクセスウォーク」の「REAL FOOT special customized for WACOAL」

女性下着を手がけるワコールでは、働く女性向けの靴ブランド「ワコール/サクセスウォーク」を展開している。もともと足長や足囲の組み合わせから最適な靴を提案するブランドだが、2021年春に足型を自動計測する「REAL FOOT special customized for WACOAL(ワコールオリジナル足型自動計測機)」を導入し、さらなる最適化の提案を進めている。

従来の靴の形では歩行時にかかとがぱかぱかと浮いたりする悩みも多いなか、計測により数値データに基づいた靴選びができるようになり、お客の納得感が上がったという。

●「REAL FOOT special customized for WACOAL」とは?

この足型自動計測機を使うと、どのような提案を受けられるのか。株式会社ワコールで本サービスの企画運用を担当する平井澪希氏は次のように解説する。

「まず、足長・足囲を基準にサイズの判定をします。REAL FOOT special customized for WACOAL(以下REAL FOOT)では、足長・足囲に加えて、かかとの丸みまで判定することができます。かかとの丸みはラインタイプ・ラウンドタイプ・カーブタイプの3つに分類されます。判定されたかかとタイプに合わせて、おすすめの商品を展開しているので、足長・足囲のサイズと、かかとタイプに合わせた靴を試着していただきます。

試着いただいてからは、(1)その場でつま先立ちをしてかかとがパカパカしないか? (2)足の甲や足囲、かかと等のフィッティングを確認 (3)実際に歩いてみて違和感がないか? などをチェックし、お客様ひとり一人に合った靴をご提案しています」

●ココが新しい!

REAL FOOTの特長として、「かかとの丸みが判定できる」点があるという。

「かかとの判定ができるようにした理由としては、サクセスウォークでは、かかとの形にも注目しているためです。背景として、店頭で『足長・足囲が合っているのにかかとが合わずにパカパカする』といった声や、『特に若い女性のかかとの形状が、横から見たときに真っすぐになっている気がする』といった販売員の声が上がるようになったことがあります。

REAL FOOTを製造・販売する(株)ドリームGP社の協力を得て、かかとの形状を調査しました。さらにワコールと提携している大学関係者の協力も得て、かかとのタイプを3つに分類しました。

また、REAL FOOTは片足の計測にかかる時間は約15秒と短いことから、接客の時短にもつながっています。画面上でご自身の足を見ていただきながら接客ができるため、お客様にも納得していただきやすくなりました」

●ユーザー体験の変化

従来の店員によるシューフィットと比較して、どのようにユーザー体験が変化しただろうか。

「サクセスウォークでは、靴や足にかかわるさまざまなサービス『フットコンシェルジュ』を提供しています。ワコールの販売員とぴったりの1足を見つけられる足型計測相談、自由に何度でも試し履きできるセルフフィッティング、かかとの丸みまで判定することのできる3D計測(REAL FOOTでの計測)をご用意しています。

中でも3D計測は、コロナ禍におけるお客様と販売員の接触機会の軽減やお客様の納得感の向上につながっています。販売員が手で行う計測に比べて機械での計測は、かかとの丸みを判定することができるので、お客様の足に合った靴をすぐに試着していただくことができるため、接客時間が短縮でき、接触機会の軽減につながっています。

また、計測した足を3Dで見ることができるため、自分の足の甲の厚みなど、自分の足を客観的に見ることができます。お客様一人一人の足の特徴を、実際に画面を見ながらご説明した後に試着いただくことで、より納得していただくことができています」

●今後の展望

今後の展望について、平井氏は次のように話す。

「REAL FOOTで計測したデータを蓄積して、足のサイズ出現率を分析しています。分析結果をもとに商品の展開するサイズを検討することで、よりお客様が必要としている品ぞろえを追求することができると考えています。

サクセスウォークでは、今後もお客様に合わせた商品配備を進めていくとともに、靴や足にかかわるさまざまなサービス『フットコンシェルジュ』をさらに拡充し、お客様に一人一人に合った靴をご提案・ご提供していきたいと考えています」

3.AIオンラインフィッティングサービス「SureFIT」

靴をオンラインショップで購入するのは、試し履きができないため、勇気がいる。多少、合わなくても仕方ないというある程度の妥協のもと、購入している人も少なくな

いはずだ。かといって、店頭で試着してからオンラインで購入するのも手間と時間がかかる。

そんな課題の解決の手立てとなるのがオンラインショップで利用できる靴に特化したAIオンラインフィッティングサービス「SureFIT(シュアフィット)」だ。

株式会社ニューワールドカンパニーが株式会社Q’sfixと共同開発をしたもので、新型コロナウイルス感染症による新しい生活様式に即したデジタルシフトが求められた時期、2020年7月15日から提供を開始した。

●「SureFIT」とは?

SureFITが導入された靴のオンラインショップでは、まず自身の足のサイズを、自宅もしくは店舗で計測し、そのデータを登録する。自宅では簡易質問及び、詳細計測(メジャー計測)、店舗ではSureFITとデータ連携できる計測機を利用して計測。足長・足幅・足囲以外にもかかとの形やフットプリント(足裏の接地面)など各足部の正確な3Dデータがとれる計測機だ。

その後、オンラインショップでは自分の足サイズに応じた靴選びができる。

選択した商品のサイズ展開の中から、AIが算出したフィット率に基づき、最適なサイズを提案する「サイズレコメンド」を受けられる。ECサイト内のすべての靴とのフィット率をAIが算出し、より適したものをレコメンドしてくれる。

またスタッフの足のサイズや特徴をベースにした履き心地レビュー閲覧や、利用者による履き心地レビューのユーザー間共有も可能だ。

●ココが新しい!

AIによるレコメンドの仕組みについて、同社の担当者は次のように解説する。

「弊社の計測機にてご計測いただくと、数百というポイントを取得します。その中から、どのポイントをどのように組み合わせてレコメンドをするか、独自のアルゴリズムを構築しました。開発段階においては、大手メーカーの木型職人の方のお力添えもいただき、より人の感覚に近いものになるよう意識しました。

足が人によってサイズも幅も甲の厚みも異なるように、靴も国やメーカーごと、強いては商品ごとにサイズが異なるため、AIが双方のサイズを適度にマッチングさせて、レコメンドをお出ししています。

この『適度』がとてもむずかしく、すべての箇所を同じサイズ感でマッチングさせれば満足していただけるかと言えばそうでもなく、カテゴリや個人の好みによる差も大きく影響するため、この部分についてはユーザーからのフィードバックを元に常にアップデートをし続けています」

●ユーザー体験の変化

SureFITは、従来の靴購入時と比べてどのようにユーザー体験やメリットが変化しただろうか。

「一度登録したデータは、SureFITが導入されている全てのEC、及び、店頭にてご利用いただけます。計測サービスは、これまでにも存在していたかとは思いますが、計測データは口頭や紙で受け取ることが多く、その後、生かしづらいという点がありました。その点、SureFITを使えばユーザーはブランドのLINE公式アカウント上でデータを保存することができたり、そのまま決済画面へ遷移することも可能です。

また、店頭でも計測機のデータを使用し、販売員様の長年培ってきた知識をより価値のあるものにし、お客様ご自身でも計測データやレコメンドを参考にし、納得度の高い購入ができるようになっています」

●今後の展望

今後の展望について、担当者は次のように述べた。

「靴に関しては、”試着をしないと購入できない商品”というイメージがまだまだユーザの中で強くある現状です。ただ一方で、カテゴリによってはECで購入をしたり、失敗するかもしれないと思っていても仕事や子育てなどで時間がなく、ECで購入すると答えるユーザがいるのも事実です。

私達は店頭購入のユーザへは、より便利に短時間で価値ある体験を、EC購入に抵抗のあるユーザへは、ECでの購入も可能かもしれないと興味を持っていただくお手伝いがしたいと思っています。また、これまでEC購入をしていたユーザにとっても、更に便利で安心して購入できる靴購入においてなくてはならないサービスを目指していきます。

これらのサービスは、靴購入の妥協や不満の解決につながるだけでなく、靴選びの購買体験そのものが楽しくなるメリットも期待できそうだ。今後もさらなる進化を期待したい。

取材・文/石原亜香利

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