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頭のいい人が実践している「本は先生」だと思って味方につける技術

2023.01.23

東大、フランス国立研究所、MENSA(全人口の上位2%の知能指数を持つ人が入会できる国際グループ)などで世界のさまざまな「頭のいい人」を見てきた脳科学者・中野信子氏。そんな中野氏が「物忘れを防ぐ『検索タグ記憶法』」「『誰かのために』が脳に快感と若さをもたらす」「挫折がなくなる『やらないことリスト』の作り方」など、仕事や勉強、人生がうまくいく脳を活用した31の習慣を解説した著書が世界の「頭のいい人」がやっていることを1冊にまとめてみたです。

本稿ではこの本から一部を再編集、「世界で通用する、本当に賢い人たち」が実践している少し意識を変えるだけで、誰にでも今日からできるコツをお届けします。

中野信子著/アスコム
世界の「頭のいい人」がやっていることを1冊にまとめてみた

誰も味方がいないのであれば本を味方にすればいい

Sさんは、過酷な少年時代を送ってきたにもかかわらず、性格をゆがめられることなく、前向きさや負けない心を保ち続け、結果として、学問の世界で成功することができました。それは、逆境を人のせいにしない強い意志があったから、という理由が大きなものでしょう。

しかし、近くに誰も味方がいないとき、たった一人で強い意志を保ち続けることは、どんな人にとっても難しいものです。心が折れてしまいそうなとき、Sさんはどうやって負けない心を保つことができたのか? 彼に尋ねてみたことがありました。

彼は少年時代に、養父母に不条理な扱いを受けていたということを、前項でお話ししました。

あまり詳しくはいえないのですが、Sさんは、学校での彼の成績が抜群だったために、それに嫉妬した養父母の実子から、ある事件の濡れ衣を着せられてしまったということがありました。その結果、彼は、風紀も良くなく、あまり教育熱心でない学校に転校させられてしまいます。

養父母の権威を恐れた学校側は、Sさんのために何一つ手を打つことができない有様でした。

Sさんは、静かに学校を去っていきました……。

しかし、Sさんが学校を後にするとき、彼の才能を認めていた一人の教師が、こんなことを言ったそうです。

「これから君は、いい教師に恵まれる可能性は少ないだろう。一人で悩みを抱えながら過ごすことになるかもしれない。しかし、誰にも教えてもらうことができなくても、世界には多くの本がある。これからは本が、君の先生だよ。どの科目を学ぶのかも、どの先生に教えてもらうのかも、君の自由だ」

それを聞いて、Sさんは胸が熱くなったそうです。誰も味方がいないのであれば、まず本を味方にして、自分に力をつけていこう。そう思ったそうです。恵まれた環境がないなら、自分で環境を作らなければならない。そのために本から学べることを学びきろうと、彼は図書館に通い詰めました。

生きる指針も友となる人物も本の中では必ず出会える

今、ミラノとエルサレムにあるSさんの家は、蔵書でいっぱいです。「正確な冊数はもうわからなくなってしまったけど、数万冊はあるだろうね」と彼は言います。

もちろん学者ですから、学術書もたくさんあってもおかしくありません。とはいっても、この蔵書の多さにはやはり少年時代の経験が大きく影響していると考えるのが自然でしょう。

本から得た哲学を芯として自分の人格を作り上げ、本の中の登場人物を友として、これらを糧にしながら、彼は必死で、前向きに生きるコツをつかんできたのでしょう。苦しい時代だったでしょうが、そうした習慣を身につけられたことは、彼にとって、素晴らしい財産になったのではないかと思います。

「自分の味方はすぐ近くにはいないかもしれないけれど、本の中には絶対にいる」こう考えると、前向きにいろいろなことに挑戦していけると思うのです。

「先生に恵まれない」「上司の教え方が悪い」「尊敬できる人がいるけど、とても私など相手にしてくれるわけがない」と悶々と悩んでいる人もいるかもしれません。

確かに、教え方がうまい先生や上司なんて、そんなに多くはいないものですよね。

それに、たとえ評判の良い先生に巡り会えたとしても、学費が高くて続けられなかったり、先生も忙しすぎて自分のために割いてくれる時間なんてほとんどなかったり……。また、そもそも、評判が良くても、自分の傾向に合っているかどうか、という問題もあるでしょう。

少しのお金で好きな時間に読めるのが本の長所

では、本を先生と考えてみると、どうでしょうか。

本は読者を差別することがありません。怒ることはないし、やめたければ途中でやめてもかまいません。自分のペースに合わせて、好きなときに、好きなことを勉強できるのです。

本を読むという作業が苦痛に感じる人も、このように考えれば、本を開くことが楽しくなるのではないでしょうか。ちょっと気晴らしに温泉旅行にでも……なんて、どこかに行ったりするよりもずっと安上がりで、もっともっと新しい世界を、あなたの心の中に開いてくれるのです。

スケジュールも、自分で自由に決められます。本を読むことを、本の都合に合わせて待つなんて必要がないわけですから。読みたいと思ったら、今すぐ買いに行くか、図書館にでも行けばよいのです。それに、書店にまで行かなくても、今ならインターネットを経由していくらでも、あなたの好きな本を見つけて、買うことができるでしょう。

どうか、あなたの気に入った、良き先生となる本を見つけてください。少しのお金を出すだけで、素晴らしい先生たちが、皆、あなたの力になってくれるのです。

☆ ☆ ☆

脳のパフォーマンスは使い方や習慣次第で大きく変わります。「世界で通用する、本当に賢い人たち」が実践している『世界の「頭のいい人」がやっていることを1冊にまとめてみた』を参考に脳の上手な使い方を学んでビジネスに活用してみてはいかがでしょうか。

中野信子(なかの・のぶこ)
1975 年、東京都生まれ。脳科学者、医学博士、認知科学者。東京大学工学部応用化学科卒業。同大学院医学系研究科脳神経医学専攻博士課程修了。フランス国立研究所ニューロスピンに博士研究員として勤務後、帰国。脳や心理学をテーマに研究や執筆の活動を精力的に行う。科学の視点から人間社会で起こりうる現象及び人物を読み解く語り口に定評がある。現在、東日本国際大学特任教授、京都芸術大学客員教授。著書に『脳はなんで気持ちいいことをやめられないの?』『人は、なぜ他人を許せないのか?』(アスコム)、『サイコパス』(文藝春秋)、『空気を読む脳』『ペルソナ脳に潜む闇』(講談社)、『キレる!』『「嫌いっ!」の運用』(小学館)など多数。また、テレビコメンテーターとしても活躍中。


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