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値上げラッシュでも価格は据え置き!ローソンストア100の「100円おせち」が低価格を実現できる理由

2022.12.04

■連載/阿部純子のトレンド探検隊

「物流改革」と「原材料・資材の更なる早期確保」で2022年も100円を実現

2012年から発売を開始したローソンストア100の「100円おせち」は、好きなものだけを好きなだけ

食べたい、購入したおせちにプラスしたい、旅行や外食に行くので一日分だけ欲しいなど、少子高齢化、ライフスタイルの多様化などを背景に年々販売数を伸ばし、累計販売は1200万食に上る。コロナ禍でお正月は自宅で過ごす人も増えたこともあり、昨年は約300万食と過去最高を記録した。

「100円おせち」は小分けパックですべて100円(税込108円)。値上げの波の中、今年も全品100円を実現し、100円おせち史上最大の45種類をラインナップしている。

オフシーズンの工場を活用、サイズ不選別、早期の数量確約、工場の計画的稼働・効率化、大量発注・大量生産といった様々な工夫や努力で、今まで100円でおせちが実現できていたが、今年は従来の取り組みだけでは実現が困難となっていた。

「今年は国際情勢、世界経済等の影響を受けて、原材料、燃料費など様々な値上げが発生しており、従来での取り組みでは100円おせちが難しい状況になり、値上げも検討いたしました。しかし、100円おせちにはお客様の期待が非常に大きく、『物流改革』と『原材料・資材の更なる早期確保』という新たな取り組みを加えることで、今年度も100円おせちが実現できました」(ローソンストア100 商品本部・副本部長 100円おせち開発責任者 近藤正巳氏)

○物流システムの改革

昨年までは各メーカーがトラックを手配し、ローソンストア100の配送センターまで納品していたが、今年はローソンストア100が配送ルートを組み立て、1台のトラックが各メーカーを回り商品をピックアップする「引き取り型の物流」を構築。これにより物流費の大幅な圧縮に成功した。

100円おせちは国内製造を基本としており、海外からの物流は原材料の配送が中心となっている。従来の海外からの物流は、各工場からのコンテナが別々の船で輸送されていたが、今年から各工場からのコンテナを集約し、一艘の船にまとめて輸送。届いた原材料をストックセンターから1台のトラックで配送センターに送り輸送費を圧縮した。

○原材料・資材の早期確保

今年は世界情勢や経済動向の変化の影響で「海産物」の価格が特に高騰。「一番高い食材のあわびと数の子を押さえるのが非常に難しかった」(近藤氏)という状況だったが、例年は1年前から調達・買い付けを始めるところを、今年度は 1年半前から交渉を開始。

早い時期から、国内外の市場・メーカー・冷凍倉庫などの動向を注視し、値上げが続くと判断し原材料の確保に動いていたため、為替の影響を最小限に抑えることができた。

また、最も大きな値上げの影響を受けたのが、パッケージ資材である「包材」。包材は昨年の製造が終わった時点ですぐに翌年分を発注していたため、価格が高騰する前に確保ができ、影響を最小限に抑えたという。

2022年度新商品8品とおすすめの「100円おせち」盛り付け

「里いも煮/しいたけ煮」~ローソンストア100の人気シリーズ「100 円おでん」のこんにゃく・がんも・定番の豆腐などで取引のあるメーカーに生産を依頼。まとめて発注することで 100 円を実現した。鍋で煮込んで味をしっかりしみ込ませてパックするので、値段だけでなくおいしさも特長。

「酢だこ/小肌の酢漬」~酢だこは、鮮やかな赤と白で縁起が良いとされ、また小肌は出世魚なので「立身出世」を願う縁起物とされている。要望の多い海産物をラインナップに加えたいと検討していた中、コロナの影響等で、飲食店で使われるたこ、小肌の余剰品があることが分かり、100 円おせち用に確保した。さっぱりと食べやすくお酒にも合う商品。

「伊達焼」~ローソンストア100は関東、中京、関西に店舗展開しており、関西では「伊達焼」をおせちに入れるということで、関西の有名メーカー「別寅(べっとら)」にコンタクトをとり、今回初めて「100 円おせち」向けに商品を開発した。伊達焼は関東ではあまり馴染みはないが、伊達巻より固めの食感で甘みが強いのが特長。

「白海老だし巻きたまご」~100円おせちの「厚焼きたまご」を製造しているメーカーが、富山に工場を持っていることがきっかけで生まれた商品。富山は白海老が有名で、高級な白海老のだしを玉子焼きに入れるという話を聞き、白海老の高級感がおせちにぴったりだと、100 円おせち用に商品化。白海老の風味が香る上品な味わいに仕上げている。

「市松ようかん/白梅ようかん(はくばいようかん)」~100円おせち初の甘味。百貨店の高級おせち重などの飾りようかんも手掛ける新潟の和菓子メーカー「正和」に製造を依頼。飾りようかんが得意なメーカーだからこそ、手が込んだデザインでも 100 円を実現できた。市松ようかんはお重の彩りとしても映える 2 色の餡を使用。白梅ようかんは干支であるうさぎを飾り、見た目も華やかに仕上げている。 1品 1品手作りで作っており価値のあるイチオシ商品。

盛り付けの提案、残ったおせちで作る「#リメイクおせち」(※盛り付け使用商品、リメイクおせちレシピは100円おせちサイトで公開)の監修を行っているのが、料理研究家の小林睦美氏。

「コロナ禍で迎える3回目のお正月となり、少人数、大勢で集まるなどお正月の過ごし方も多様化すると考えられますので、多様なニーズに応える盛り付けを提案しました。

史上最多となる全45種類を盛りつけると5段のお重に。『豪華五段重』はすべて揃えても税込4860円というのは驚きです。小鉢を使えば具材ごとの仕切りが簡単にできます。また、蒲鉾や伊達巻など明るい色のものを各段に入れることで 、彩り良く華やかで美しい見栄えになります」(小林氏)

「開運!大皿ワンプレート 15 種盛」(100 円おせち 15 種類)~定番のおせちから縁起の良いものを15品ピックアップ。紅白の蒲鉾は魔除け、清浄、黒豆は健康でマメに働ける無病息災、昆布巻きは健康長寿、田作りは五穀豊穣、栗きんとんは勝負運、財運上昇を表している。紅白、黄色、黒が揃うことでお正月らしさを引き立たせ、緑の葉や赤い南天の実を添えると華やかさがアップ。

「ワンプレートおせち」(100 円おせち 10 種類)~少人数向けの基本のおせち。中心に黒豆を置くと、他のおせちをまわりに並べるだけで全体がまとまる。子どもも楽しめるように蒲鉾で飾り切りした干支のうさぎで華やかさもアップ。

「大人のおつまみプレート」(100 円おせち 10 種類)~高級食材を使用した贅沢なおつまみプレート。あわび、ほたて、数の子などの高級食材や新商品の小肌の酢漬け、酢だこといった海産物をメインにお酒に合う盛り付け。山海漬やいか黄金は、薄切りにした蒲鉾にのせてカナッペ風に。豆皿やグラスを使用するとバランスが取りやすくなる。

【AJの読み】全品盛りの「豪華五段重」を狙うなら発売初日に店舗でゲットしよう

従来から100円を維持するために細かな情報収集、工場の効率化など様々な要素を組み合わせることで「100円おせち」が実現できていたのだが、今年度は値上げラッシュの中、価格据え置きを貫き、さらには商品数まで増やすという企業努力には感服する。

昨年は初めてEC販売を実施したが、販売開始からわずか5分で完売。今年は数量を増やして展開し、ECサイト「STORES」(配送)に加え、ローソンアプリでの予約販売も今年度から始め、こちらはローソン100ストアでの受け取りになる。予約販売は共に15品セットのみ。EC販売は配送込みで3200円、アプリ予約は1800円(共に税込価格)。

ローソンストア100の店舗では12月25日から販売開始。すべての店舗に45種類を揃えるが、人気の商品は売り切れになる可能性もあるので、全品揃えた「豪華五段重」を狙っているのなら、25日に購入するのがベストだ。

文/阿部純子


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