みなさん、こんにちは。45歳からの実践型キャリアスクール「ライフシフトラボ」を運営する株式会社ブルーブレイズ代表の都築と申します。本連載では、40代・50代のビジネスパーソンに向けて、転職・複業(副業)・起業・リスキリング・定年後のセカンドキャリアなど、人生後半のキャリア形成に役立つヒントをお届けしています。
第3回目の今回のテーマは、起業です。
シニア起業という選択肢が市民権を得る中、当社が運営する「ライフシフトラボ独立起業コース」は、人生後半のキャリアステップとして会社を辞めてフリーランスになりたい、会社を起こしたいという多くの方に受講いただいています。
ライフシフトラボを通じて40代・50代の独立起業を支援してきた経験から、独立起業の成否は、実は始める前、会社を辞めるまでの仕込みにかかっていることがわかってきました。会社を辞める前に準備すべきこととは? 早く会社を辞めて独立起業したくてウズウズしている方も、まだ踏ん切りがつかない方も、参考になれば幸いです。結論を最初にバラしてしまうと「会社を辞める前に、今すぐ開業・創業し、1日も早く売上を作りましょう」という内容です。
独立起業準備の9割は、会社を辞める前にできる
「どれくらい準備してから会社を辞めるべきでしょうか。」独立起業をお考えの方から一番よく聞かれる質問です。私は基本的にこのようにお答えしています。
「うまくいくか心配なのであれば、売上が立ってから、できれば勤め先の月収を越えてから辞めましょう」
当たり前ですが、会社を辞めたからといって、昨日までできなかったことが突然できるようになるわけではありません。唯一の違いは、自由に使える時間が増えるだけ。限られた時間でコツコツ進めれば、会社を辞めなくても売上を立てることは十分に可能なのです。
「いやいや、会社に勤めながらなんて、忙しくて時間を取れないよ」という方。耳の痛い話で心苦しいですが、私の知る限り、それは独立起業に対する熱意が足りないか、時間の使い方が非効率かのどちらかです。どちらにせよ独立起業してからもうまくいかない可能性が高く、考え直したほうがいいかもしれません。
かくいう私も、サラリーマンを経て起業している身。早く起業したい気持ちを抑えきれず、十分な準備をしないまま退職してしまい、起業してから軌道に乗るまでに非常に時間がかかってしまいました。見切り発車の代償としてどれだけの時間と金を無駄にしたことか……。今お話していることは私自身の経験を振り返っての反面教師にほかなりません。