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ちゃんと聞いてもらえるプレゼンとすぐに飽きられしてしまうプレゼンの決定的な違いとは?

2023.03.10

「上手な説明には「コツ」があります」26万人超の登録者を擁するビジネス系YouTuberのハック大学 ぺそ氏は言います。
説明が下手な人は、なぜ、同じ失敗を何度も繰り返すのか? それは、根本的な「考え方」「思考」に欠陥を抱えているからで、「ちょっとしたテクニック」を身に付けて、上手に使い分けられるようになれば、誰だって説明力はぐっと上がるそうです。外資系金融機関に勤める現役ビジネスパーソンである同氏がビジネスの最前線で出会った「説明が上手い人」がどんな話し方をしているのかを観察し、導き出した著書『「説明が上手い人」がやっていることを1冊にまとめてみた』から「説明下手な人の特徴」を一部抜粋・再構成してお届けします。

ハック大学ぺそ著/アスコム
『「説明が上手い人」がやっていることを1冊にまとめてみた』

長時間に及ぶプレゼンで聞き手を惹きつけておくには

[×]「Aは、このような理由でBになったというわけです。なぜなら、Cという技術のおかげで生産性が大きく改善したからです。」

内容は間違っていなくても、説明者→ 聞き手の完全な一方通行で聞き手の集中力が切れるリスクも。

[○]「Aは、実際Bになったわけなんですがどうしてだと思いますか?実は知っているよ、という方がもしいたらすごいです!これ、実はCという技術のおかげで生産性が大きく改善したからなんです。」

話に起伏を作って聞き手を飽きさせないことで、プレゼン全体の集中力をキープできている。

「会話」をするようなプレゼンで聞き手を惹きつけよう

 プレゼンは、どうしても一方通行になりがちです。

 その理由はいろいろ考えられますが、一般にプレゼンは全体の時間が決められていることが多い反面、伝えたい内容、説明したい要素はその中ではさばききれないケースが多いからだと思います。

 あれも言いたい、これも伝えたい、この要素は漏らしたくない……という考えばかりを優先すると、どうしても詰め込み型の、余裕のない構成になってしまいます。そして、当然のように発表者が一方的に伝えるだけの時間がほとんどになるわけです。

 もちろん、それが絶対に悪いわけではありません。圧倒的、画期的、独占的な情報ばかりが並び、具体例やデータの説明も新鮮で刺激的なものばかりなら、畳み掛けても聞き手が退屈することはないでしょう。しかし、そういうケースはまれです。

 一方的なプレゼンは、伝える側だけがひたすら緊張しているのに対して、聞いている側はだんだん緊張感が失われてきます。自分に向けられている話だという意識が薄くなり、集中力が落ち始め、つまらないと感じ始めます。

 結果としてプレゼンで伝えられた情報が実際はよいものだったとしても、頭に入りにくくなります。これはとてももったいない話で、ぜひ避けたい状況です。

■学生を飽きさせない先生の授業をまねる

 学校の授業を思い出すと、うまく想像できるのではないかと思います。先生がただ一方的に解説し、板書し、生徒はノートに転記するだけの授業だと、やがて眠くなってきますし、ついノートに落書きを始めたり、隠れてこっそりほかの遊びをし始めたりしてしまいます。

 しかし、先生の話し方が「どう思う?」「どうなった?」などと、ポイントごとにランダムに話しかける会話スタイルだとどうでしょうか。生徒の中にも一定の緊張が生まれますし、話の途中で集中力が切れて脱落してしまう生徒も減るでしょう。

 プレゼンを飽きさせない工夫、本当は面白いのにつまらないと誤解されないテクニックも、これと似たところがあります。ごくオーソドックスな工夫を入れ込むだけで、聞き手の参加度が大きく改善します。

■手を挙げさせる、質問を挟む、共同作業

 典型例は、学校の授業のように、手を挙げてもらう、という行為を挟むこと。誰かを指名して、何か答えてもらうのは少し重たい展開ですが、「この中に○○に該当する人はいらっしゃいますか? 参考までに手を挙げてください」とか、「ちょっと軽くアンケートを挟みたいのですが、このデータを見て○○だと思う方、手を挙げてみてください……、3割くらいでしょうか? ところが、実際に2000人に聞いてみたところでは、少し違った結果が~~」などと会話をつないでいくだけで、プレゼンの内容と聞き手自身の距離が縮まり、集中力が高まります。

 すでに解説している通り、質問の時間を挟むことも有効なテクニックです。ただ、全体の流れを確認し、相手の関心を探る「質疑応答」的な要素とは別に、もっと軽く、それこそ珍回答やスモールトークにつながる話を期待して質問を挟むという手も効果的だと思います。

 プレゼンの序盤や、話の転換点で、問題意識を刺激するためによく「共同作業」を挟むテクニックを使う人もいますが、それもオーソドックスながら有効なやり方だと思います。「××についてどのような可能性が考えられるか、少しお隣の方と意見を交換してみてください」といった使い方が典型です。

 この手法の長所は、内容への理解度、関心度が高まるだけでなく、聞き手の適度な緊張感も得られるところです。ただ黙って聞いているだけのケースと比較して、偶然隣や前後に座っただけの、あまりよく知らない人と急に意見を交換するだけで、ちょうどいい具合に気分がシャキッとするわけです。しかも、全ての人において同時にそれが起こるので、発表者は短い時間で全体の雰囲気を引き締めることができます。このしかけを、プレゼンの内容とうまく絡めて展開できるといいでしょう。

☆ ☆ ☆

自らのビジネスへの向き合い方を再検証し、気づきとともに、正しいテクニックを学べば格段に身に付きやすくなるはず。筆者がビジネスの現場で「説明が上手い人」から学び、実際に試して確実に役に立つことを証明できたスキルだけを厳選した『「説明が上手い人」がやっていることを1冊にまとめてみた』。ぜひ「考え方」と「テクニック」の両方を学んで、ビジネスの荒波を乗り越える力を身に付けてほしい。

ハック大学ぺそ
ビジネス系YouTuber、1988年生まれ。主にYouTubeチャンネル「ハック大学」を通じて、仕事術、キャリア戦略などビジネスに役立つ情報を発信。チャンネル登録者数は25万人を超える。チャンネルにアップされた動画のなかでも、説明に関する動画は人気のコンテンツ。専業YouTuberではなく、普段は外資系金融機関に勤める現役のビジネスパーソンで、年収は約2000万円。著書に『行動が結果を変える ハック大学式最強の仕事術』(ソシム)、『「説明が上手い人」がやっていることを1冊にまとめてみた』(アスコム)がある。

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