ドライバーはリカルド・マウリシオで、2.677マイルのコースを1:37.856で走破
マクラーレン・オートモーティブは、スーパースポーツカー「McLaren Senna(マクラーレン セナ)」が、ブラジルのアウトドローモ ホセ・カルロス・パーチェ サーキット(通称インテルラゴス・サーキット)で、公道走行可能なプロダクションカーとして最速タイムを記録したと発表した。
今回のドライバーはリカルド・マウリシオで、2.677マイルのコースを1:37.856で走破。このタイムは、ブラジルのマクラーレンインポート代理店が主催したイベント「UKモーターズ・アカデミー・ポルト・セグーロス」で記録された。
McLaren Sennaは、最初のトライから新記録を連発。マウリシオは、ピットを出ると1周でマシンの限界を見極め、次のラップで1:41.422を記録。これは、従来の最速タイムを1.6秒短縮している。その後も、ピットストップを挟みながら計測を6回行い、そのたびにタイムを縮めていき、ついに1:37.856をたたき出した。ピットアウトおよびピットインするラップを含め、合計25周を走行した。
「衝撃的でした! エキサイティングなドライビングができると聞いてはいましたが、そのとおりだとコース上で証明されました。とてもパワフルで、トルクと加速も非常に強力です」(リカルド・マウリシオ)
今回「UK MOTORS・アカデミー・ポルト・セグーロス」で公式タイムの計測を行ったのは、タイムキーパーとしてブラジル屈指の経験と評価を誇るレーシング・クロノのチーム。同社はこれまでも、無改造のロードカーによるインテルラゴスでの最速記録を計測してきた。
McLaren Sennaはいままでに、アメリカの複数のサーキットで、プロダクションカーの最速タイムを更新してきた。様々な自動車雑誌のドライバーが、以下のような記録を残している。
■オートモービル誌の「プロ・レーサーズ・テイク」で、NCMモータースポーツ・パークのグランドコースにおいて、アンディー・ピルグリムが2:02.86を記録。
■ロード&トラック誌の「パフォーマンス・カー・オブ・ザ・イヤー(PCOY)2019」で、2マイルのNCMウェスト・サーキットにおいて、1:23.24を記録。これは、同コースにおけるPCOYの史上最速タイム。
■カー・アンド・ドライバー誌の「ライトニング・ラップ2019」で、バージニア・インターナショナル・レースウェイの4.1マイルのグランドコースにおいて、2:34.9を記録。それまで過去13年間、263台で争った同企画史上最速のタイムで、非公式のコースレコードに。
■モーター・トレンド誌は、「ベスト・ドライバーズ・カー2019」の1台にSennaを選出。ウェザーテック・レースウェイ・ラグナセカにおいて、プロダクションカーとして初めて1分28秒を切り、1:27.62を記録。
McLaren Sennaは、オリジナルバージョンの生産が限定500台のみで、マクラーレン・オートモーティブがこれまでに生産した中でも、公道走行可能な究極のモデル。4リッターのV8ツインターボエンジンが最高出力800PS(789bhp)、最大トルク800Nm(590lb ft)を発生。パフォーマンスもレーシングカー並みで、0-100km/h加速は2.8秒、0-200km/h加速は6.8秒、0-300km/h加速は18.8秒、最高速は335km/h(208mph)に達する。
前後のアクティブ・エアロダイナミクスによって、最大で800kg(1,763.7lb)のダウンフォースを発生。また、先進的なレースアクティブ・シャシー・コントロールII(RCC II)サスペンションも装備。
なお、インテルラゴスでマウリシオがドライブしたSennaは、UK MOTORSがブラジルに公式に輸入した4台のうちの1台で、完全にオリジナルのコンディションであった。
関連情報:https://cars.mclaren.com/jp-ja
構成/土屋嘉久(ADVOX株式会社 代表)