地球温暖化が深刻だ。IPCC(気候変動に関する政府間パネル)の第6次評価報告書(2013~2014年)によると、世界平均気温は、少なくとも今世紀半ばまでは上昇を続け、向こう数十年の間に二酸化炭素及びその他の温室効果ガスの排出が大幅に減少しない限り、21世紀中に地球温暖化は1.5°C及び2°Cを超えると報告されている。
国や自治体、企業はもちろんのこと、家庭でもできることはある。今すぐ始められることに取り組んでみよう。
今なぜ温暖化対策が個人にも必要なのか
温暖化対策を家庭で取り組もう、と呼びかけられると、たった一家庭の取り組みが何になるのか、と感じるかもしれない。なぜ個人一人ひとりが温暖化対策に取り組む必要があるのか。
宮崎県内でのSDGs啓発の第一人者といわれ、企業や自治体、学校へサステナビリティな町づくりや経営導入を支援する株式会社シンク・オブ・アザーズ代表取締役 難波裕扶子氏に話を聞いた。
「『気候変動』は、もはや『気候危機』だという認識が世界中で広がっています。豪雨、強い台風、海面上昇、熱波、森林火災、水不足、食料不足、生態系の損失、感染症など、私たちはこれまでにない地球の変化を目の当たりにしています。
そしてそれらによる経済、社会、健康、人権、安全保障など、あらゆる分野に及ぼすリスクの深刻さは、単なる気候変動に留まらず気候危機であり、自然環境や人びとの生活に大きな影響を与え、このまま進むと取り返しのつかない深刻な影響が生じることは明らかだと世界の科学者たちは警鐘を鳴らしています。
また温暖化の影響を特に深刻に受けるのは、途上国や若い世代の人々です。誰かの犠牲の上にある社会を変えようとするのは、脱炭素を目指す根本の理由だと考えます。
IPCCが世界中の科学者たちの科学論文を取りまとめ、昨年2021年8月に発表した第6次評価報告書で、『地球温暖化は間違いなくおきている。そして地球温暖化の原因は人間活動に疑う余地はない』と断言しました。
人間活動、すなわち人間の営みとは、気候危機の時代を生きる私たちの選択と行動の積み重ねのことです。私たち一人ひとりの何気ない日々の暮らし方、選択を変えることが気候変動を止めることにつながり、一人ひとりが行動を起こせば起こすほど、そのインパクトは大きくなって温室効果ガスの排出を減らします。
それは政府や企業のリーダーに対し、個人が一人ひとり気候変動対策を求め、その実施を受け入れる用意があるというメッセージを送ることにつながり、世界全体で取り組みを加速化させ、変革を進めることができます」
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