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休日は主婦になる!?商品開発担当者に不可欠な定点観測のポイント

2022.11.23

自分の考えた商品や事業が世に出て、お金を出して買ってもらえる。商品開発の仕事には多くのやりがいがあると思いますが、せっかく一生懸命考えても、一向に売れない商品やサービスも数限りなくあります。そんな時の企画担当者は、ホントにつらいものです。

お菓子メーカーの「江崎グリコ株式会社」で21年、そして「株式会社バンダイ」で16年、新商品企画及び新規事業開発の仕事に携わってきた山崎進一氏は「商品開発、企画開発」には実はコツみたいなものがあって、そのポイントをうまく押さえられているかどうかが、成功するかしないかに大きく影響してくるのではと、だんだんとシンプルに考えられるようになってきたといいます。

たくさんの商品を世に送り出し、時にはヒットに恵まれ、時には鳴かず飛ばずの苦汁を舐め、またそれぞれの会社の先輩や仲間からとっても多くのことを学んだ山崎氏の著書開発マンの上司は消費者である!商品開発のツボ30+αから若いマーケッター、商品企画担当者に伝えたい、企画開発のコツを一部抜粋・再構成してお届けします。

開発マンの上司は消費者である!
商品開発のツボ30+α
山崎進一
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商品開発のツボ(3)「休日は主婦になる」

 この項では、いわゆる「定点観測」の仕方について、お話をしたいと思います。

 消費財の場合、対象となる商品が並んでいるお店に定期的に行き、商品の変化や消費者を観察することは大変重要です。なぜなら、お店は実際のユーザーが直接自分のお金を払って商品を買ってくれる場ですから、売場は常に本音の場でもあります。調査や聞き込みで「この商品、気に入ったので、絶対買います」と言ってくれた主婦でも、本当に自分の財布からお金を取り出して買ってくれるかどうかは、実は甚だ疑問なのです。(このあたりの話は後述の消費者調査の章でも触れたいと思います)

 しかし、実際に買っている場にはウソも偽りもありません。その商品の価値を認めているから買っている訳ですので、購入場面の観察は、商品開発の仕事をする者にとっては、消費者の本当の姿を理解する格好の場なのです。また同時に商品の勝ち負けもハッキリしますから、ある意味、大変厳しい選択の場にもなります。そういった意味において、店頭の観察は、実は商品の問題点を探ることのできる場でもあります。

 では、定点観測の仕方です。まずチェックすべき業態は、一般的な生活消費財であれば、スーパーやコンビニあたりが中心になり、アパレル等の衣料関係ですと専門店や雑貨店、百貨店がメインになると思います。対象となる商品が並んでいるところ、並ぶ可能性がある人の集まるお店や場は全て対象になります。

 それぞれの業界によって、多少販売店の業態に差異があるかとは思いますが、私が普段よりチェックしている業態は以下の通りです。

●GMS(大型チェーンストア)
●スーパー
●コンビニ
●ドラッグストア
●書店
●百貨店
●ホームセンター
●おもちゃ店
●家電量販店
●ディスカウント店
●雑貨店
●100円ショップ

 これらのお店を定期的に訪問し、変化を探ります。もちろん全ての業態に毎日足を運ぶのは困難でしょうから、例えばメインのスーパーとコンビニは毎日、百貨店や専門店は週1回とか決めておくと良いでしょう。

 では店内で観察するポイントですが、以下のようにまとめてみました。正式な商品の売れ行き調査をする場合も、こういったポイントを表にし、複数店舗で調査して集計すればいいので、ぜひ参考にしてください。

〈定点観測のポイント〉
① 店舗……業態ごとに観察する店舗を決めること。
② 価格……定番・特売時の価格・ライバル商品との差。
③ フェイス、棚……陳列のフェイス数と棚の位置。
④ キャンペーン……商品キャンペーン・店頭キャンペーンのチェック。
⑤ 回転……自社商品の販売動向。
⑥ 新商品……他社の新商品の情報収集(まずは試し買い!)
⑦ エンド(棚の端)・特売セール……定番棚以外の売場の有無。
⑧ 顧客観察……何か特徴的なできごとはないか?

 このポイントの中で、顧客の観察が最も重要ですが、該当する商品の購入意思決定者は誰かもよく観察してみてください。

 ある調査によると、スーパーでの日常の生活の買い物は75%以上が主婦であるとの結果があります。つまり買い物の最終決定者は主婦ということになります。但し、主婦は家族の欲しいもの、必要なものを代行して購入している場合も多いので、カテゴリーごとに本当の意思決定者が誰なのかもよく調べる必要があります。

 例えば、食品は85%以上が主婦。シャンプーやティッシュの日用品も同様に85%以上主婦です。お酒類はご主人が25%、主婦が40%です。ペット用品は夫婦で一緒に相談して決める場合が多いようです。化粧品に至っては、ほぼ100%主婦自身といったように。

 何が言いたいかというと、「主婦の感覚が理解できず、主婦を攻略できないと、売れる企画ができません」ということです。

 例えば日常の買い物では、主婦は毎日「今日はいくらまで食費にお金を使おう」と、その金額範囲を決めている場合が多いのです。そして、今晩のメインの食材や必要なものを買い終え、あと200円ほど使えるとなった時、その200円で自分の食べたいチョコレートを買うか、お父さんのおつまみとして漬物を買って帰ろうか、はたまたお子様に大好きなテレビキャラクターのソーセージを買ってあげようか、ということを天秤にかけたりします。

 商品開発をしている皆さん、あなたが開発しようとしているチョコレートのライバルは同業他社のチョコレートだけではないのです。時にはキュウリの漬物であったり、アニメのソーセージだったりする場合もあるのです!

 そういった感覚や行動は、なかなかアタマでは、理解しづらいかもしれません。自分で同じような場面で同じような感覚で買い物をするのが一番です! 「休日は主婦になる」ことです。

 メーカーで商品開発の仕事に就くと、学生の時までの素直な消費者の意識をすっかり忘れてしまって、とたんに専門的な知識が頭を占領して、感覚が、どうしてもメーカーの理屈にひっぱられていってしまいがちです。消費者不在のマーケティングにならないように、ここは意識して行動して欲しいです。

 本当の主婦にならないまでも、常に自分で何でも買い物をする癖をつけ、消費の現場感覚から離れず、消費者の金銭感覚を決して忘れないようにしましょう。 

さぁ今週末から「休日は主婦になりましょう!」

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<著者プロフィール>
山崎進一
昭和57年、明治大学商学部卒業後、江崎グリコ株式会社に入社。「アーモンドクラッシュポッキー」「お土産ジャイアントシリーズ」「タイムスリップグリコ」等のヒット商品を開発。平成
15年、株式会社バンダイに転職。「ガンダムカフェ」の立ち上げ、「ベルばらの本格化粧品」の発売やキャラクター菓子の売上に貢献。令和元年、定年退職し、経営コンサルティング会社【企
画のびっくり箱 Y-BOX】を設立。またプライベートでは趣味のアウトドアの知識を活かして「おもしろ理科クラブ」を主宰。
また「ビートルズ研究家」としても有名。持論は、「仕事は楽しく、遊びは真剣に!」
Y-BOXホームページ https://www.y-box.tokyo


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