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周囲の音を聞き漏らさない!狩猟用の音声増幅機能を搭載したPro Earsのワイヤレスイヤホン「Stealth28HT」

2022.11.18

アメリカは「銃の国」である。

それは宗主国だったイギリスから独立した際、ごく普通の男たちがマスケット銃を手に取って戦ったからだ。

現代では州によって温度差はあるものの、厳格な銃刀法のある日本よりも「銃を使ったスポーツ」が盛んであることは間違いない。

そのような国では、「耳栓」が必需品である。

銃を射撃している最中に発生する銃声は、耳栓がなければ聴力に害を及ぼしてしまう。

そして最近では射撃用耳栓の技術をオーディオイヤホンに応用した製品も発表されている。

周囲の音を「増幅しながら抑制する」機能

射撃用イヤマフのブランドPro Earsが開発したイヤホン『Stealth28HT』は、周囲の音を増幅しながらも抑制する機能を備えている。

「増幅しながらも抑制」するとは全く矛盾した表現だが、要は「一定の音量まで音を増幅し、それ以上の音量にはしない」ということだ。

『Stealth28HT』の場合は、周囲の物音や話し声を最大85dBまで増幅することができる。

と同時に、これはイヤホンだから音楽を流すことも当然可能。イヤホンで音楽を聴きつつも周囲の音に耳を立てることができるというわけだ。

なぜこのような技術が確立されたのかというと、銃を使った狩猟というものは上述の通り銃声対策を施さなければならないが、同時に動物の足音や物音などを即座に聞き取る必要があるからだ。

音で状況を察知した猟師「デルス・ウザーラ」

狩猟というのは、五感をフル活用する仕事でもある。

1975年に公開された黒澤明監督作品の映画『デルス・ウザーラ』は、実在した猟師の話を基にしている。

ロシア沿海州で狩猟をしながら暮らす……というより、放浪生活を送るデルス・ウザーラは、極東地域の地図空白地帯を調査する探検家ウラジーミル・アルセーニエフのガイドとして彼に同行することになった。

厳しい気候のシベリアの森で、デルスは父の形見でもあるベルダン銃を手に動物を狩り、獲物を食べたり物々交換の材料にして逞しく生きている。

周囲の音を聞いてどのような動物が近くにいるのかを悟ったり、他の猟師の銃声を聞いて彼が獲物を仕留めることに成功したか失敗したかを言い当てていたという。

銃声の反響具合から、天候を予測することもできたらしい。

ここまで超人的な猟師が現代にいるのかどうか分からないが、ともかく狩猟というものは「音を聞く」ことが非常に重要である。

一方で、自らの銃から炸裂する発砲音は軽減しなければならない。

そこでPro Earsは、「周囲の音を増幅するが85dB以上にはしない機能」を開発したというわけだ。

『Stealth28HT』でこの機能を試してみると、誇張抜きで世界が変わってしまう。

数m先の物音も明瞭に!

たとえば、電源カフェで『Stealth28HT』を装着する。もちろん、増幅機能をオンにした状態で。

恐らく5、6m離れた位置だろうが、そこにはカウンターがある。店員がカウンターで皿を重ねているのだが、何とその「皿を重ねる音」が明瞭に聞こえるのだ。

そして、あまり他人に勧められる使い方ではないが「隣の席の人の会話」まで丸聞こえである。これはちょっとしたスパイガジェットじゃないか!?

もしかしたら、上述のデルス・ウザーラはこのような聴力の持ち主だったのではないだろうか。

デルスはアルセーニエフの旅に同行するうちに、視力の衰えを実感して一度猟師を引退する。

しかし都市部であるハバロフスクの暮らしには全く馴染めず(飲み水が有料であることを怒っていたという)、結局は猟師に戻ってしまう。

ところが、野宿をしている時に強盗(ロシア人の可能性が高い)に襲われて無惨に殺害された。

筆者が思うに、デルスは視力ではなく聴力も衰えていたのではないか。難聴は猟師の職業病とも言われているが、デルスもまた例外ではなかったはずだ。

それを考慮すると、やはり筆者は21世紀の人であって良かったと心底思う。

難聴をもたらしてしまうほど大きな音から身を守りつつも、好きな音楽を聞けるイヤホンがこの世に存在するのだから。

Bluetooth版がオススメ!

なお、ここまでの解説は『Stealth28HT』のBluetooth版に向けたもの。

実はこの製品には、音の増幅機能のみに絞った無印版(Bluetooth接続機能を省いたもの)も用意されている。

無印版はMakuakeにて1万1,550円(一般販売予定価格1万6,500円)、Bluetooth版は2万4,255円(一般販売予定価格3万4,650円)での予約を受け付けている。いずれも11月16日時点。

ただし筆者としては、やはりBluetooth版を勧めたい。

これは音楽を聴くだけでなく、音声通話にも用いることができる。

増幅機能をオフにすれば外部からの音をしっかり遮断できるから、Web会議にはもってこいだ。

「猟師の耳」は、我々現代人の暮らしに利益をもたらしてくれる。

【参考】
5倍大きく増幅する/大きな音から耳を守る、28年間の聴覚保護技術の結集-Makuake

取材・文/澤田真一

 


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