日常的な買い物で溜まっていくポイント。できるだけ還元率が高く使い勝手の良いサービスを利用しようと日々キャンペーンをチェックしている、という人も多いのではないだろうか。
CS(顧客満足度)に関する調査・コンサルティングの国際的な専門機関であるJ.D. パワー ジャパンは、共通ポイントサービスの利用者を対象に、ポイントサービスの利用状況や各種経験、満足度を聴取し明らかにする「J.D. パワー 2022年共通ポイントサービス満足度調査」を実施、結果を発表した。
本調査は、共通ポイントサービスの利用実態や満足度を調べるもので、昨年、4つの共通ポイントサービス(dポイント、Pontaポイント、楽天ポイント、Tポイント)のユーザーを対象に初めて実施。2回目となる本年は、PayPayポイントも対象に追加した。
楽天ポイントが2年連続の総合満足度第1位を獲得
楽天ポイント2年連続の総合満足度第1位を獲得。「ポイントの貯めやすさ」、「ポイント確認のしやすさ」、「ポイントの使いやすさ」の3ファクターで最高評価を得ている。
第2位は今年から対象となったPayPayポイント「ホームページ/カスタマーサポート」ファクターにおいて最高評価を得ており、3位にdポイントが続く。
総合満足度を構成する最大のファクターは「ポイントの貯めやすさ」
調査対象となった5つの共通ポイントサービスの併用状況について聴取したところ、2つ以上の共通ポイントサービスを利用しているユーザーは、約9割(86%)となった。
ほとんどのユーザーがメインで利用している共通ポイントサービスの他にも、別の共通ポイントを併用している実態が明らかに。
またメインで利用している共通ポイントを過去に切り替えたことがあるユーザーは約7割(72%)と、多数を占める結果となった。
共通ポイントサービスは、他のサービスに利用を切り替える際のユーザーの金銭的・時間的負担が少なく、このことも切り替えのしやすさにつながっていると考えられる。
ほとんどのユーザーが複数の共通ポイントサービスを利用している中、いかに自社ポイントサービスをメインで利用するユーザーを維持・拡大していけるかが重要な市場となっているよう。
総合満足度を構成するファクターとして、前回調査(2021年10月発表)に続き、「ポイントの貯めやすさ」(37%)が最も影響度が大きい結果となり、ポイントの貯まりやすさを実感してもらえる取り組みが重要となっているようだ。
ポイントが貯まりやすいと感じる時と総合満足度との関係をみると、「ポイントUPやポイントプレゼント等の各種キャンペーンを利用したとき」をあげたユーザーの満足度が743ポイントと、最も高い結果となった。
日々のあらゆる生活・購買シーンでポイントが獲得できるような体制に加えて、各種キャンペーンなどでポイント獲得に対する期待感や楽しさを醸成していくことが、満足度の維持・向上においてより重要になっていると言える。
ポイント付与キャンペーンに対する不満については、ポイントが反映されるタイミングに対する不満が最も多い結果となった。
「キャンペーンで得たポイントが反映されるタイミングが早い」かについて、「そう思わない」と「あまりそう思わない」の合計は41%となり、聴取した4項目中最多に。
次いで「キャンペーンが適用となる条件がわかりやすい」かについても、「そう思わない」と「あまりそう思わない」の合計は38%となり、多くのユーザーがポイント付与の遅さや適用条件のわかりにくさを感じていた。
顧客満足度向上には、積極的なキャンペーン施策の展開だけではなく、付与条件をよりわかりやすくユーザーに周知することや、付与タイミングの短縮・改善に向けた取り組みが期待される。
調査概要
実施期間:2022年7月下旬~8月上旬
調査方法:インターネット調査
調査対象:月に1回以上、共通ポイントサービスを利用している(貯めているまたは使っている)人(スマートフォン所有者、18~74歳)
調査回答者数:15,557人
関連情報:https://japan.jdpower.com/ja
構成/Ara