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剃る、剃らないを決めるのは自分!若年層のヒゲや体毛への理解を深めるシック・ジャパンのユニークな活動「MY FIRST SHAVE」

2022.11.07

■連載/阿部純子のトレンド探検隊

髭剃りや体毛ケアを始める若年齢層に向け情報を発信する「MY FIRST SHAVE」

シック・ジャパンでは、若年層のうちからヒゲや体毛に関する理解を深めてもらうためのプロジェクト「MY FIRST SHAVE」を推進しており、その取り組みの一環として、ヒゲ初心者のヒゲに関する悩みを解決するWEBサイト「ヒゲソリノート」を今年10月より公開している。

「ヒゲソリノート」ではヒゲに関する悩みや疑問を、図説やハウツー動画を交えてQ&A方式でわかりやすく解説。一般から募集して集まった「悩み」に回答することで記事が拡充。若者に人気のTikToker「伊吹とよへ」を起用して、寄せられた質問からピックアップして2人が回答する企画も展開している。

「調査では14~15歳からヒゲを剃り始めたという男子が多いですが、アンケート調査では髭剃りに関しては正しいケアを教えてもらったことがないという人が9割近くに上り、大半が髭剃りについて誰にも教えてもらわず、相談もしていなかったことがわかりました。お父さんの髭剃りを使ってニキビの部分を傷つけてしまったとか、そうした経験から髭剃りは嫌だ、面倒だと思ってしまうこともあります。

男女問わず、ヒゲや体毛の正しいケアの方法を知らないまま使っている方が多いという現状が判明したことから、ウェットシェービングのリーディングカンパニーとして、正しいヒゲや体毛の知識、ケアの方法をお伝えするのは、商品の情報に劣らず非常に重要なことであり使命だと考えました。

相談はしていないけれどネット検索していることが調査でわかったので、若年層の方が使っているネットのプラットフォームに、ヒゲに関する正しい情報を提供するサイトを作ろうとヒゲソリノートが生まれました」(シック・ジャパン マーケティング本部 PR&コミュニケーションコーディネーター 今泉理恵子さん)

「MY FIRST SHAVE」はその名の通り、髭剃りや体毛ケアを始める若年齢層に向け、早いうちから知識を身に着けてもらいたいと立ち上げたプロジェクトで、ヒゲや体毛に興味や疑問を持ち始める小学生から高校生までが対象になっている。

「女性の体毛ケアに関しても低年齢化していて、小学生のお子さんでもお母さんと一緒に体毛ケアをされるなど関心が高くなっています。プロジェクトの一環として、小学生に向けた出張授業を今年の9月に実施しました。渋谷区立加計塚小学校の4年生を対象に開催され、男女合わせて40名が参加。第二次性徴期に入るお子さんに向けて、産婦人科の先生も来られて性教育を含めて心と身体の変化に関する授業を行い、合わせて体毛の変化にフォーカスした正しい知識とケアをお伝えしました。

体のいろいろなところに毛が生えてくるけれど、それは自然なことで、それを剃るのか剃らないのかは、ヘアスタイルを選ぶのと同じように自分で決めること、という多様性を前提とした授業を行いました。体毛のケアをしたいときは、正しい知識と専用の商品を使ってやってみようと、実際にカミソリを使った体験も行っています」(今泉さん)

体験授業には保護者も参加し「性教育については今いろいろと進んできているが、体毛に関しては自分も学んだ記憶がない」「なかなか聞くことのできない貴重な体験」「娘が毛深いので毛を剃らせていたが、体毛に関する正しい知識が得られた」という意見が寄せられた。

子どもたちからは「面白かった」という声や「毛がある方がかっこいい!」という男の子など、ひとりひとりの気持ちを尊重してもらえる内容だったと好評を博した。

体験授業だけでなく、だれもが情報が見られるように、からだの変化や体の毛のことが学べる「じぶんからだガイド」というサイトを設置。教材として自由に活用できるよう、サイトに掲載している内容を冊子データにして提供を行っている。

「男女を問わず10代の悩みトップ3に入るのが、デリケートゾーンなど体毛を含めたコンプレックスで、誰に相談したいかを聞くと『話したいと思わない』がトップ。話しにくいことならば、正しく知識を得てもらうコンテンツをシック・ジャパンが提供すべきではないかと情報を発信しています」(今泉さん)

「ムダ毛」かどうかは自分が決める!「#BodyHairPositive」の取り組み

シック・ジャパンが実施した全国の15歳~29歳の女性664人を対象に実施したアンケートからは、全体の88.7%が「ボディヘアの有無は個人の自由であるべき」と回答する一方で、83.8%は「ムダ毛はケアすべきもの」という固定概念も存在する実態が明らかとなった。

自身のボディヘアを通して、“自分らしさ”や“美の多様性”についてポジティブに捉えられる社会を創り出していくことを目的として、2021年から「#BodyHairPositive」(以下BHP)の活動を開始した。

先に紹介した体験授業も、「ムダ毛だから剃らなくてはいけない」ではなく「剃る、剃らないは自分で決める」といった多様性を反映した内容で行っているが、BHPでも「どんなボディヘアも自分が気に入っていれば美しい」と、自身のボディヘアについてポジティブに捉えられるような社会を目指して活動を行っており、なくしたい毛と残したい毛は自分で決める、ボディヘアは個人によってさまざまな形があるというメッセージを発信している。

昨年3月の第一弾では、青山テルマさん、井上咲楽さん、西内まりやさんが出演するプロジェクトムービーを公開。現在はBHPのサイトにて、リアルサイズモデルの北原弥生さん、性教育の第一人者・村瀬幸浩さんのインタビュー、アーティスト・コレクティブ「Chim↑Pom(チンポム)」のエリイさんとホテルプロデューサーの龍崎翔子さんの対談を掲載している。

「シェービングの製品を扱う会社として、『ムダ毛は剃りましょう』とムダ毛の処理を目的としてきましたが、今の時代、そのような固定概念は伝えるべきではないという気運が社内でも高まり、シック・ジャパンとして、製品の紹介やPRでも『ムダ毛』という表現を無くすようにしました。

BHPは、体毛は剃るのが当たり前ではなく、剃る、剃らないは個人の意思で決めればいいのではないかという提案で、体毛について話せるきっかけづくりになればと考えています」(今泉氏)

【AJの読み】美が多様化し体毛を剃らないという自由も生まれている

「ヒゲソリノート」の1番目の質問「剃るとヒゲが濃くなるって本当なのかな?」。答えは「実は何の根拠もないんです」。筆者も剃るとヒゲは濃くなると思っていたので、ヒゲや体毛のことって、知っているようで知らなかったと目からウロコ。

中学生ぐらいになると、父親が息子に髭剃りを教えるパターンも多いと思うが、ヒゲソリノートが今後さらに浸透してくれば、「お父さんに聞くよりもヒゲソリノートを見た方が正しい知識が得られるよ」と息子にそっと伝えるお母さんが増えそうだ。

数年前から海外では、ステレオタイプな美の価値観に捉われないボディポジティブのムーブメントから、ワキ毛をカラーリングする女性が多く登場。体毛を剃るか、剃らないかは個人の自由という気風が生まれている。シック・ジャパンのBHPもそうした潮流の中で生まれた活動で、剃らない自由もあることを伝えている。

文/阿部純子

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