「ゲーミングガジェットは仕事にも活用できる」というのが筆者の持論である。
が、実はそれは「製品のスペックだけを鑑みた場合」ではないかと言われてしまった。
つまり、ゲーミングヘッドセットにしろゲーミングキーボードにしろ「見た目が派手」という欠点がある。
そう、これはテレワークにおいては欠点なのだ。Web会議に用いるヘッドセットは、ゴツいものであってはならない。
ところがゲーミングヘッドセットもゲーミングキーボードも、あまりに凝り過ぎているデザインのものが多い。
なら、デザインがシンプルなゲーミングヘッドセットを探してみようではないか。
これ、本当にゲーミングヘッドセット!?
筆者は@DIMEに限らず、あらゆるメディアで「ヘッドセットの進化」について言及している。
パンデミックは「ゲーミングスペックのガジェット」を大量に生み出した。
ヘッドセットの場合は「人間の声だけを拾うマイク」が当然のものとなり、より快適なWeb会議を実現できるようになった。
オンラインゲームはチームプレイの場合、「確実な音声通話」ができなければ勝負にならない。
しかしそれは、Web会議も同様だ。
ただし、ゲーミングヘッドセットはどれもこれもデザインの癖が強過ぎる。
が、Makuakeに登場した『T-1』という製品はその限りではない
メーカーはこの製品を「ヘッドセット」と謳っているが、見た目は有線イヤホンである。
針金のように曲がるブームマイクがある点を除けば、コンビニで売られているイヤホンと見た目の大差はない。
しかしこれは、れっきとしたゲーミングヘッドセット。……正直、筆者はここまでシンプルなデザイン設計のゲーミングヘッドセットは見たことがない。
「本当にゲーミングか!?」と疑ってしまうレベルの簡素なデザインだ。
が、製品を試してみるとその疑いは綺麗に晴れる。
生々しい効果音
とりあえず最初は、PCゲームの『Verdun』で試してみる。これは筆者のフェイバリットだ。
第一次世界大戦の西部戦線が舞台のFPSで、銃弾や砲弾が飛び交う中をかいくぐって敵の塹壕へ突撃する。
『T-1』でプレイすると、効果音が鼓膜と心臓を容赦なく叩いてくる。
『Verdun』ははっきり言って「戦死が前提のゲーム性」で、両陣営が一定のルールの下で競うことは間違いないのだが、このゲームは「勝った、負けた」では感情がまったく揺れない。
あまりに戦争をリアルに再現しているため、勝ったとしても「たくさんの兵士が死んでしまった」としか思えないのだ。
「ドン、ドン」という太鼓のような砲弾の着弾音、銃撃音、そして戦友の悲鳴。
『T-1』を使用すると、それらが残酷なまでに抽出されてしまう。
あまりに生々しいため、『Verdun』で製品を試したことを後悔してしまうほど。
以上は、『T-1』をゲーミングガジェットとして利用した場合の感想である。
仕事でも使えるビジュアル
次に筆者は、Zoomを使ったWeb通話を実施してみた。もちろん、ノートPCに『T-1』を接続した状態で。
左耳に例の可変式ムーブマイクを巻きつけるように設置する。
従来型のヘッドセットのように、大きなイヤーカップからムーブマイクが伸びているような設計ではない。
故に、『T-1』を装着した際のビジュアルがやたらとスッキリしている。
自由に曲げられるムーブマイクのおかげで、各人の耳の形や癖にあった装着の仕方を見出すことができる。こりゃ便利だ!
そして、肝心の通話も申し分ない。筆者は敢えて車道の脇でノートPCを広げてみたが、騒音だらけの場所でもWeb会議を完遂することができた。
この製品は、仕事でも使えるぞ!
携帯性は抜群!
シンプルなデザインの利点をもうひとつ挙げれば、「携帯性」である。
ゲーミングヘッドセットという代物は、普通であればバッグに入れて持ち運べるようなものではない。
いや、確かにやろうと思えばできなくもないのだが、やはりかさばって仕方がない。
しかし『T-1』の収納性は、ごく普通の有線イヤホン並である。針金で縛ってしまえば、あとはバッグに入れるなり引き出しの中に入れるなりしても構わない。
このあたりの要素も、「仕事に活用するガジェット」にとっては非常に重要だ。
てか、「持ち運べるゲーミングヘッドセット」ってすごくないか!?
ゲーミングノートPCが小型化する一方、それと接続するヘッドセットのデザインは敢えて悪く言ってしまえば「旧態依然」で、むしろ今までよりさらにゴツいものが生み出されている。
そのような状況において、『T-1』は明らかに異彩を放っている。これは面白い製品だ!
そんな『T-1』は、Makuakeで1万4,980円での予約を受け付けている。
一般販売予定価格は2万3,900円。製品の配送は来年2月を予定している。
【参考】
カスタムイヤホンの専門家が本気で作った「ハイエンドゲーミングヘッドセットT-1」-Makuake
取材・文/澤田真一
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