ベネリックデジタルエンターテインメントが運営するメタバースの商業施設『そらのうえショッピングモール』は、千代田区観光協会、神保町古書店街と提携。神保町に展開している古書店の魅力を伝える新しい取り組みとして、国内外への情報発信、店舗集客、オンラインショッピングなどを推進するためにそれぞれの古書店をバーチャルショップとしてメタバースに集積展開することを発表した。
360度カメラで撮影したバーチャルショップによる古書店巡りが楽しめる
『そらのうえショッピングモール』は、パソコンやスマートフォンからアバターになって、モール内のバーチャルショップを回遊することができるメタバースの商業施設。ブラウザ版、アプリ版どちらも使用でき、海外展開も計画している。
一方、2022年10月28日から11月3日に東京・神田神保町で開催されている『第62回 神田古本まつり・青空掘り出し市』は、世界最大の古書店街『神田神保町』で1960年から行われている伝統ある古本市だ。
このイベントに合わせてメタバース空間に神保町古書店街が出現。実際の店舗を360度カメラで撮影したバーチャルショップによる古書店巡りが楽しめるようになっており、店内の棚やショーケースに入った本や貴重なコレクションも4K画像で詳細部分まで見ることができる。
古書店には独特の雰囲気があり、気になっていたけれど店内には入ったことがなかった、あるいは何か目的がないと入りずらい、買わずに入るのは店の人も気にするのではないか、と考える人の声が少なくないという。
そこで好きなだけ店の中に入り、棚に並べられた本の中からゆっくり本を探すことができる今回のメタバースでの展開を、古書店街サイドも期待しているとのことだ。
明治創業の老舗から個人の本を棚貸し委託販売する新業態店まで6店舗を紹介
上段は左から創業明治8年の老舗「書肆 高山本店」、江戸時代の和本、古地図、浮世絵、版画の専門店「大屋書房」、古書漫画やグッズの専門店「夢野書店」。
下段左から1万冊を超える絵本と美味しいカフェのある「ブックハウスカフェ」、一棚一棚に店主がいる共同書店「神保町パサージュ」、ボードゲームを500種類以上取り扱い、見て・さわって買える専門販売店「すごろくや」。
今後は、音楽芸能雑誌を集めている古書店、映画パンフレットやアメコミ雑誌ならここという古書店など、神保町古書店街を代表する店舗を続々と集積していく計画もある。
神保町でデジタルコミック出版やコミックアートギャラリーを手掛けている企業も3DCGショップを出店
メタバースのショッピングモールに神保町古書店街を展開することの発起人ともいえるブレーンバスターズおよびグループ会社のジーツーコミックスは、神田神保町の古書店街の店舗および神田カレーグランプリの歴代優勝店舗に呼びかけ、360度カメラでの撮影をサポート。
この2社が新しい試みとして3DCGショップについて、デジタルコミックをバーチャル書店として展開する「ジーツーコミックス」、人気漫画家のアート作品を展示するギャラリー「ART MANGA PROJECT」、神田神保町や秋葉原などの千代田区や和歌山県、香川県などの観光の魅力を国内外に発信する「Go!Go!JAPAN powered by LittleAKIBA」の3店舗を出店する。
https://jimbou.info/news/20220915.html
構成/KUMU