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デジタルの活用によって製品開発から市場投入までの時間を短縮している「スピードスター企業」の強さの秘密

2022.10.28

アクセンチュアはこのほど、製造企業がデジタルを活用して製品の設計、開発、顧客への供給にかかる時間を短縮し、いかに「市場投入までのスピード」を上げているかを分析した「Industrial Speedsters(製造業の「スピードスター」企業)」レポートを発表した。

本レポートは、日本を含む世界13カ国の産業機器・電気機器、重機、産業用供給機器、耐久消費財分野の企業幹部1,200人を対象にした調査に基づき、市場投入までのプロセスを3段階に分けて分析したものだ。

先進企業はデジタルの活用で製品開発から市場投入までスピードが向上

アクセンチュアは、下記3つの各段階で最も効率的な企業を特定し、機械学習をはじめとするAI、クラウド、デジタルツイン、ハイパフォーマンスコンピューティングなどの先進デジタルを活用することで、いかに時間とコストを削減しているかを分析した。

・アイデアから製品……アイデア創出、コンセプト立案と試作製作、テスト、デザイン検証、要件開発など、生産開始への準備に向けたプロセス

・計画から生産……生産計画、生産スケジュール、生産実行(製造業務)など具体的な生産活動プロセス

・需要予測から供給……需要と販売計画、受注とスケジュール管理、最終的な配送、顧客企業への設置・試運転など、生産後の市場投入におけるプロセス

さらに分析結果をもとに、企業のカテゴリーを、市場投入までの時間が短く、効率の良い企業「スピードスター」(グローバル全体14%、日本6.6%)、市場投入に時間がかかり、効率化の余地がある企業「スターター」(グローバル全体63%、日本76%)、スピードスターとスターターの中間に入る企業「アクセラレーター」(グローバル全体23%、日本18%)、以上3つに分類した。

「スピードスター」は、市場投入までの3段階すべてにおいて、先端デジタル技術を積極的に活用し、大幅に時間とコストを削減している。例えば、機械学習を活用する「スピードスター」は、「スターター」と比較して、7倍の時間短縮と12倍のコスト削減を達成している。また、無人搬送車など様々な方法を組み合わせて効率化を図る「スピードスター」は、「スターター」に比べて4倍の時間短縮と約30倍のコスト削減を実現している。

さらに特筆すべきは、「スピードスター」は、「スターター」と「アクセラレーター」を財務業績の面で上回っていることだ。例えば、2016年から2021年までの5年間で、「スピードスター」は「アクセラレーター」よりも4%、「スターター」よりも18%高い年間成長率を達成した。また、「スピードスター」の平均営業利益率は、「スターター」や「アクセラレーター」に比べ高いことも明らかになった。

アクセンチュア インダストリアル・プラクティス・グローバルリードのトーマス・リン(Thomas Rinn)氏は、次のように述べている。「より多くの商品を短時間かつ低コストで生産・提供する能力は、企業の重要な競争優位性に繋がります。今回の調査で、AI、クラウド、デジタルツイン、ハイパフォーマンスコンピューティングなどの先進デジタル技術が、企業の競争力強化において重要な役割を担うことが明らかになりました」

企業がデジタルを最も効果的に活用する方法を提言

この調査では、市場投入までの3段階において、企業がデジタルを最も効果的に活用する方法を提言している。

・アイデアから製品
1. デジタル・プロダクト・ツインからのフィードバックと使用データ、およびコネクテッド・プロダクトのライフサイクルに沿ったIoTデータを、製品、ソフトウェア、およびサービスの改善に役立てる
2. 3Dプリンティングを活用して、バーチャル・エンジニアリングに基づく物理的なプロトタイプの製造を推進する
3. 近い将来、クラウドベースのハイパフォーマンスコンピューティング(HPC)や量子コンピューティングを活用したシミュレーションを行う

・計画から生産
1. シミュレーションとバーチャルコミッショニングツールを使用して、製品と生産エンジニアリングの同時作業を可能にする
2. 生産プロセスの包括的なデジタルツインを作成し、全体的な設備の有効性、歩留まり、効率性を継続的にシミュレーションし、オペレーションを最適化する
3. AIを活用してサプライチェーンと生産体制を管理する
4. 拡張現実と産業用メタバースを使って生産部門での研修を効果的に実施する

・需要予測から供給
1. 製造とサプライチェーンを統合し、組織や部門を超えてデータをシームレスに繋ぐ「デジタルスレッド」を構築する
2. サプライチェーンネットワークの最適化およびサプライチェーンプラニングを行い、製品やオペレーションのデジタルツインを作成してバリューチェーン全体を効率化する
3. 長期的には、デジタル営業プロセスにおけるAIの活用、RFP(提案依頼書)の処理、メタバースの利用を検討する

<調査概要>
本調査は、日本、米国、中国、英国、フランス、スペイン、フィンランド、スウェーデン、ノルウェー、デンマーク、イタリア、スイス、ドイツの13カ国で、製造企業(産業用・電気機器、重機、自動車用品、耐久消費財)を対象に実施した。回答者は、研究開発・エンジニアリング、製造、サプライチェーン・ロジスティクス、IT・デジタル戦略部門の責任者1,200人。2021年12月~2022年1月にオンラインで実施した。

出典元:アクセンチュア

構成/こじへい


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