ブルーライトが睡眠の質に悪影響を与えることはなんとなくわかっている。しかしそれでも、やめられない就寝前のスマホいじり。そんな「寝る前スマホ」に関する実態調査がこのほど、パナソニックにより、20~40代の女性500名を対象として実施された。
「寝る前スマホ」が就寝前の新たな習慣に
調査にあたり、スマートフォンを持っている20~40代女性(n=801)に対して予備調査を行ったところ、95.8%とほとんどの人が「日常的/習慣的に『寝る前スマホ』をしている」と回答した。寝る前の習慣としては、一般的に入浴や歯みがきなどが挙げられるが、スマートフォンが生活に欠かせないものとなった現代においては、「寝る前スマホ」が就寝前の新たな習慣のひとつに加わったと言えそうだ。
そこで今回は、予備調査で「日常的/習慣的に『寝る前スマホ』をしている」と回答した女性を対象として、その実態について調査を進めた。
まず、「寝る前スマホ」に費やしている時間を調べたところ、平均は1.4時間に。就寝前の平均1時間以上がスマホに費やされていることになる。また、「寝る前スマホ」でどのようなことをしているかを聞くと、「SNS」(64.8%)と「動画視聴」(57.2%)の2つが目立って多く、以下、「メールやメッセージの確認・やりとり」(30.2%)、「ニュースチェック」(28.6%)などが続いた。
こうした背景をふまえ、「あなたにとって『寝る前スマホ』をする時間はどのような時間ですか?」と尋ねると、最も多かったのは「自分にとって必要な時間」(43.6%)に。そのほかにも、「リフレッシュ・気分転換の時間」(35.6%)、「楽しみな時間」(35.0%)、「ほっとする・落ち着く時間」(32.8%)などの回答が上位に並び、「罪悪感がある時間」(10.4%)という回答をした人は少数派となった。
また、自由回答でも、「プライベートと仕事との気持ちを切替える大事な時間帯なので、特に罪悪感はない」(45歳)や、「あとは寝るだけの状態で好きな動画を見ることでリラックス効果があるし、眠くなったら途中で止めて眠れるので罪悪感はない」(36歳)といった、心理的な満足感をメリットに挙げた声のほうが目立っている。
「寝る前スマホ」については、比較的ポジティブ、あるいは、フラットに、自分にとって「必要な時間」であるという捉え方をしている人が多いようだ。
寝なければいけないと思う気持ちと、「寝る前スマホ」をしたい気持ちが同時に存在
その一方で、「寝る前スマホ」が睡眠に影響をおよぼすことを自覚している人も多いようで、8割以上の人が「『寝る前スマホ』が夜更かしにつながることがある」(88.0%)と回答。
また、夜更かしと「寝る前スマホ」の複雑な関係性が表れている結果として、7割以上の人が「寝なければいけないと思うが、『寝る前スマホ』がしたい気持ちも同時にある」(74.2%)と感じていることも明らかになった。
具体的には、「寝る前スマホはあまりしない方が良いのはわかっているが、日中は家事や育児でなかなか自分の時間が取れないため、寝る前の1時間程、自分の時間をゆっくり取るようにしている」(29歳)や、「睡眠に良くないのはわかっているが、誰にも邪魔されない貴重な時間なので、他の時間とは違う特別な感じがしてついつい見てしまう」(26歳)といったコメントが多数見られている。
「寝る前スマホ」を自分にとって必要な時間として捉えつつも、睡眠への影響などにも自覚的であり、心理的満足と睡眠時間との間で気持ちのせめぎ合いを感じている人が多いようだ。
どうせ「寝る前」スマホをするなら、「時間を有効活用したい」というニーズが明らかに
そこで、「寝る前スマホ」中の時間の過ごし方についてさらに調査を進めた。
すると、7割以上の人が「どうせ『寝る前スマホ』をするなら、その時間をさらに充実/有効活用したい」(74.4%)と考えていることが明らかに。また、その理由としては、「寝る前スマホ」中の「時間を有効活用したい」というニーズがうかがえる回答が目立つ結果となっている。
まず多かった理由としては、「スマホを見ているだけの時間はもったいないので、何か自分のためになることをしたいと思うから」(28歳)、「時間が足りないので、同時に色々したいから」(49歳)といった、限られた時間の中で複数のことをしたいという意だ。
同時に、「スマホを見ている間は自分の時間だと思うと嬉しいが、同時に生産性がないようにも感じるから」(39歳)や、「スマホだけを見ていると生産性が悪いため、他にもできることがあればしようと考えているから」(27歳)など、「生産性」に関連するコメントが見られたことも特徴的と言える。
夜更かしにつながってしまう「寝る前スマホ」の時間だが、自分にとって大事な時間でもあるため、無くしたり削ったりするのではなく、「複数のことをしたり生産性をあげたりして、有効活用したい」と考える女性が多いようだ。
そこで、実際に「寝る前スマホ」をしている間に同時に別のことをすることはあるかを聞くと、65.4%と6割超が「ある」と回答。このうち、約4人に1人は「よくする」(28.0%)と答えており、日常的に行っている人も一定数いることが明らかになった。
具体的に「寝る前スマホ」と同時に行っていることとしては、「ストレッチやマッサージをする」(65.1%)が6割超にのぼりトップに。
そのほかには、「音楽・ラジオ等を聴く」(37.3%)、「部屋を暗くする」(33.3%)といった就寝前のリラックス要素が感じられるものに加え、「美容ケアをする(フェイスパックや美容家電の活用など)」(28.7%)、「体操をする」(18.3%)などが続いる。
「寝る前スマホ」で心理的な充足感を得ると同時に、その時間に体のケアをしたり、寝る前の時間としてリラックス要素をプラスしたりすることで、時間の充実も図っている女性たちの様子がうかがえる結果と言えそうだ。
<調査概要>
・タイトル:「寝る前スマホ」に関する調査
・調査主体:パナソニック株式会社
・調査方法:インターネット調査
・対象エリア:全国
・調査対象:20~40代 女性
・サンプルサイズ:500名(有効回答/性年代別に均等回収)
※予備調査(801名)において「普段、日常的/習慣的に、寝る前スマホをしている」と答えた方
・調査期間:2022年9月8日(木)~9月9日(金)
・実査委託先:楽天インサイト株式会社
出典元:パナソニック株式会社
構成/こじへい
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