水槽のサブスクという選択肢があるらしい…
熱帯魚水槽のレンタルを行う企業が、全国各地に存在する。たとえば飲食店や病院など、法人が運営する建物の一角に設置された、美しいレイアウトが施された水槽。
あれはもちろんオーナーの趣味などで一から自力で設置されている場合もあるが、意外とレンタル水槽を活用しているケースも多い。特に水草メインの水槽や、海水水槽などはレンタルのものが重宝されがち。
実は水槽のレンタル事業については、法人だけでなく個人も対象にしている企業もある。
つまり、アクアリウムには興味があるものの、敷居が高いと感じて二の足を踏んでいる人にとっては、水槽レンタルはサブスクのアクアリウムとして利用する余地があるということだ。
今回は、登録者5万人以上を誇るYouTubeチャンネル「アクアリウム大学」を手掛けていることでもおなじみの、水槽レンタル事業を手掛ける株式会社アクアレンタリウムの代表取締役、木下裕人さんにメールにてインタビューを敢行させていただいた。その話の中で見えてきた、水槽のサブスクの利点についても紹介していきたい。
どういったお客さんが、レンタル水槽を活用している?
筆者は個人的に水槽を所有しているし、これまでにも色んな種類の熱帯魚を育ててきた。
それだけにその管理と長期的な魚の健康管理など、しんどい部分は身に沁みて理解しているところ。
これをプロに任せることができるなら、正直水槽のサブスクは全然アリと感じる立場だ。
同じようなことを考える人は他にも絶対いる……そう思い、まずは木下ささんにどのような利用者が、レンタル水槽の設置を依頼するのか。これについて質問してみた。
松本 アクアリウムに興味がある方は多いと思いますが、実際に自分で管理すると相当な苦労も多いところです。法人で水槽レンタル事例は過去から多数例がございますが、アクアレンタリウムさまにおかれましては、個人宅も対象であることがウェブサイトでも謳われております。どのようなお客さんが、この個人向けの水槽レンタルを利用するのでしょうか。
また、これまで利用したお客さんの中に、印象的な水槽レンタルを行った方がいましたら、そのエピソードをご教示いただけますでしょうか?
木下さん 個人でご利用いただくお客様の特徴として、下記4点が傾向として強いです。
・子供の情操教育に
・ダイビングが好きで自宅でも海を感じたい
・どこかでアクアリウムを見て自宅に置いてみたい
・過去に自分でやったけどうまくいかなったからプロに依頼したい
今までの印象強いお客様として、一部上場企業の移転先へアクアリウムを導入したいと依頼がありました。ただの水槽ではなく、どこよりもおしゃれでインテリア性の高い芸術的なアクアリウム導入を希望されておりました。
観葉植物業者とも打合せをするなどその空間ごとイメージして水槽設置したこのお客様は、弊社の中でもとても思い出深い案件でした。それまで興味のなかった役員の方々からも大好評だったようで、ご担当者の設置後のホッとした後に出てくる笑顔は忘れない出来事となりました。
個人で水槽のレンタルに着手する人にもそれぞれに思いがあるということが分かった。さらには、これは法人の話になるが観葉植物の業者とも打ち合わせをして設置した水槽というものもあったとのこと。こだわればこだわるだけ形として反映されるというのも、プロの手掛ける水槽のサブスクの特色ということかもしれない。
コロナ禍以降、アクアリウム需要が増した!レンタル事業も影響を受けている様子
新型コロナウイルス感染症の蔓延が世界的な危機、不況を招いている。が、一方で巣ごもり需要が見直される形となった結果、現在ではガーデニングやアクアリウムなど、家の中で完結する趣味が見直されている。
最初の緊急事態宣言から現在に至るまで、ネットショッピングサイトを見てみると、アクアリウム関連用品の争奪戦が今も続いているのだ。
では、水槽のレンタル事業はコロナでどう変わったのか。
これについても、木下さんに質問させていただいた。
松本 コロナ禍以降、アクアリウム関連商品は店舗、ネット店舗問わず比較的需要が高まっています。アクアレンタリウムさまにおかれましては、コロナ以前とコロナ以降で、利用者の推移に何か変化が見られましたでしょうか。
木下さん コロナ後は、個人宅への水槽設置やメンテナンス案件は増えました。弊社ではYouTube(チャンネル名:アクアリウム大学)を運営していますが、YouTubeの視聴回数も増えて認知度と信用度が上がることで、お問い合わせはコロナ前と比較し全体で5倍近く増えました。
問い合わせ数が以前に比べると5倍とは凄い伸びである。家の中で癒しを求めたい人も、それだけ増えたということだろう。
初心者ほどサブスクで水槽を導入すべき理由。それは金銭的な負担減!
自宅に水槽を設置して、綺麗な魚、美しく繁茂する水草を見て癒されたい。
こういう願望を持つ人はきっと少なくない。
ただし。やっぱりそうは言っても、アクアリウムってどこか敷居が高く、難しい側面もある趣味なのだ。
でも、難しさを感じて諦めるのは勿体ない。
まずはプロのレイアウトを実際に確認して、盗める技術が見つかるまではサブスクを継続してみるというのも立派なスタート地点ではないだろうか。
松本 「熱帯魚水槽は所有から“サブスク”の時代へ」という目を引くキャッチフレーズが、御社のウェブサイトには表示されております。法人・個人問わず水槽をサブスクで楽しむ際のメリットとは、どのようなものがあるのでしょうか。また、水槽をサブスク感覚で自宅に置きたいと考える方は決して少なくないと思うのですが、そういった方にアピールしたい水槽レンタルの強みはございますでしょうか。個人的には契約した場合、月に2回のメンテナンス訪問が付いてくるというオプションが非常に安心材料のように思えます。
木下さん アクアリウムをサブスクする最大のメリットは、長期的に安定して美しいアクアリウムを手間なく楽しめるところと、購入するより結果お得です、ということです。
アクアリウムは生き物を扱う以上、トラブルは付き物ですし、水槽機材は水に触れているため故障しやすいものです。
購入していたら、そこで別途費用がかかりますが、弊社のサブスクサービスなら機材の交換からお魚を規定数までしっかり補充することもすべてサービス範囲内ですから、別途費用はかかりません。アクアリウムをはじめてやる場合は無駄なものを購入したり、お魚が弱ってしまうことで悩み予期せぬ出費もあることでしょう。サブスクなら、弊社で一任してお客様に水槽を常に美しい状態で管理するため、無駄な悩みがなく安心してアクアリウムを楽しむことができます。
水槽のサブスクを利用することで、一から資材を購入し、立ち上げるよりお得であるとする木下ささんの意見については、アクアリウムファンとしてもほぼほぼ賛同できる。
一度水ができて環境が安定すれば魚も元気に過ごせるものの、たとえば夏はクーラー、冬はヒーターなどの機材が必須となる地域もあるため、都度そうしたものを買い足すよりも、サブスク契約をしたほうが金銭的な負担は減るというのは、アクアリウムをやってきた立場としては納得できるところだ。
アクアリウムというのは生物の維持が大前提の趣味。この知識のある方が、自分で立ち上げてしまえばさほど維持費は掛からないわけだが、どんな年季の入ったアクアリストも、最初は素人で右も左も分からない時点からスタートしている。
また、飼育に長けている人であっても、予期せぬ事態に直面することもある。
レンタル水槽事業は、そういった失敗や、そこから来るアクアリウムへの苦手意識を担保するサービスと考えることができる。
新しい生活様式が適用され、在宅する時間が増えたという人の中には、自宅で仕事をするようになり、職場と安らげる自宅との境目が曖昧になったことに苦悩しているという方だっているだろう。
そういうときに、サブスクでプロに設置し、管理もしてもらえる水槽を個人で導入するということは、視覚的にも精神的にも、補えるものがきっと多くあるはずだ。
この記事をここまで読んでみて「ちょっと興味が出てきたかも」という方は、ぜひ株式会社アクアレンタリウムのウェブサイトをチェックしていただきたい。
具体的な契約期間や料金がかなり分かりやすく提示されているし、設置可能な水槽のサイズも様々なので、自宅スペースに合致した条件の絞り込みが、きっと可能なはずだ。
文/松本ミゾレ
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