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10月から窓口負担が増額された後期高齢者医療費の対象者と配慮措置の内容

2022.10.18

2022年10月1日より、後期高齢者医療制度の対象となっている方の一部につき、医療機関の窓口で支払う自己負担金の割合が1割から2割へ増額されました。

ただし、急激な医療費負担の増加を防ぐため、2025年9月までは配慮措置が設けられています。

今回は、制度改正による後期高齢者医療費の窓口負担の増額について、対象者の要件や配慮措置の内容をまとめました。

1. 後期高齢者医療費の窓口負担が増額された背景

後期高齢者医療費の窓口負担が増額された背景には、いわゆる「団塊の世代」が75歳以上になり始めることで、後期高齢者医療費の増大が見込まれるという事情があります。

団塊の世代とは、第二次世界大戦直後の1947年から1949年に生まれた世代です。この3年間における年間出生数は260万人を超え、全世代の中でも特に多い数値を示しています。

2022年以降、団塊の世代が75歳以上となることで、後期高齢者医療費の増大は必至となっている状況です。

後期高齢者医療費のうち公費負担は約5割に過ぎず、約4割は現役世代の支払う保険料(後期高齢者支援金)が原資となっています。少子化により現役世代は減少の一途を辿る一方で、後期高齢者人口が増える状況では、国民皆保険制度の存続が危ぶまれかねません。

そこで、後期高齢者であっても一定の経済的余力がある層には、能力に応じて医療費を負担してもらうために、今回の窓口負担増額が行われました。

2. 窓口負担が増額となる方の要件

今回の制度改正により、医療機関での窓口負担が増額となるのは、以下の要件をすべて満たす方です。

①後期高齢者医療制度の対象であること
②現役並み所得者に該当しないこと
③同一世帯内の後期高齢者医療制度対象者の誰かが、課税所得28万円以上であること
④一定以上の収入があること

2-1. 後期高齢者医療制度の対象であること

75歳以上の方は、全員が後期高齢者医療制度の対象となります。

また、65歳から74歳の方で、広域連合により、以下のいずれかに該当することについて認定を受けた方も、後期高齢者医療制度の対象です。

①身体障害者手帳1級・2級・3級を持っている
②身体障害者手帳4級を持っていて、次のいずれかに該当する
・音声機能、言語能力または咀嚼機能の著しい障害
・両下肢すべての指を欠くもの
・1下肢を下腿の2分の1以上欠くもの
・1下肢の著しい障害
③療育手帳A1・A2を持っている
④精神障害者保健福祉手帳1級・2級を持っている
⑤障害基礎年金1級・2級の国民年金証書を持っている

2-2. 現役並み所得者に該当しないこと

「現役並み所得者」とは、住民税の課税所得が145万円以上の方、またはその方と同一の世帯にいる方です。課税所得は、収入から各種控除を行った後の金額で判定します。

ただし、以下の収入要件に該当する方は、例外的に現役並み所得者に該当しません。

<現役並み所得者に該当しない方>

同一世帯に被保険者が2人以上いる場合

世帯の収入合算額が520万円未満

同一世帯に被保険者が1人の場合

収入が383万円未満

現役並み所得者については、もともと医療費の窓口負担が3割とされており、今回の改正による変更はありません。

2-3. 同一世帯内の後期高齢者医療制度対象者の誰かが、課税所得28万円以上であること

ご自身または同一世帯にいる後期高齢者医療制度対象者のうち、住民税の課税所得が28万円以上の方が1人もいない場合には、今回の改正による窓口負担額の変更はありません(引き続き1割負担)。

2-4. 一定以上の収入があること

上記の要件をすべて満たす方が、以下の水準以上の収入を得ている場合は、医療費の窓口負担が1割から2割に増えます。

同一世帯における後期高齢者医療制度の対象者数

年金収入+その他の合計所得金額

1

200万円以上

2人以上

320万円以上

なお、遺族年金や障害年金は「年金収入」に含まれません。

3. 窓口負担増額に関する配慮措置の内容

今回の改正による窓口負担の増額については、2025年9月末までの配慮措置が設けられています。配慮措置の目的は、窓口負担の増額によって必要な受診を控えてしまう方が出ることを防ぐためです。

具体的には、1か月当たりの負担増加額は3000円が上限となります。

(例)
1か月当たりの医療費全体額が10万円の場合

1割負担:1万円
2割負担:2万円

→2割負担の場合、本来の窓口負担額は2万円だが、配慮措置によって1万3,000円が上限となる

一つの医療機関での受診については、配慮措置に基づく上限額以上の金額を支払う必要はありません。

一方、複数の医療機関における医療費の合計が上限額を超過する場合、差額が高額医療費として、後日払い戻されることになります。

高額医療費の払戻しを受けるためには、払戻口座の登録を行う必要があります。口座未登録の方には、各都道府県の広域連合や市区町村から口座登録の申請書が送付されますので、早めに登録申請を済ませておきましょう。

取材・文/阿部由羅(弁護士)
ゆら総合法律事務所・代表弁護士。西村あさひ法律事務所・外資系金融機関法務部を経て現職。ベンチャー企業のサポート・不動産・金融法務・相続などを得意とする。その他、一般民事から企業法務まで幅広く取り扱う。各種webメディアにおける法律関連記事の執筆にも注力している。東京大学法学部卒業・東京大学法科大学院修了。趣味はオセロ(全国大会優勝経験あり)、囲碁、将棋。
https://abeyura.com/
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