小学館IDをお持ちの方はこちらから
ログイン
初めてご利用の方
小学館IDにご登録いただくと限定イベントへの参加や読者プレゼントにお申し込み頂くことができます。また、定期にメールマガジンでお気に入りジャンルの最新情報をお届け致します。
新規登録
人気のタグ
おすすめのサイト
企業ニュース

コロナ禍で急増した「Twitter採用」で優秀な人材を確保できるのか?

2022.10.24

コロナ禍でより一層、進んでいる「SNS採用」。TwitterなどのSNSを利用して採用活動を行うケースが増えている。時代に合う有効な手法の一つとされている。SNS採用はどんな流れで行われているのか?また優秀な人材を集めるために必要なTwitter活用術を見ていこう。

Twitter採用の採用フロー

Twitter採用は具体的にどのようなフローで採用するのか。

Twitter採用のコンサルティングなどを行うHeaR株式会社で採用コンサルティングを担うCOOの高谷匠氏に話を聞いた。

【取材協力】
高谷 匠氏
HeaR株式会社 COO
大学卒業後、株式会社リクルートに新卒入社。ゼクシィの事業部に配属し、結婚式場やホテルの婚礼事業のプロモーション領域におけるコンサルティングを実施。その後、2019年5月にHeaR株式会社へとジョイン。社内では新規事業立ち上げや組織体制の確立に従事しつつ、累計100社以上の中小企業から大企業まで様々な規模及び業種における採用コンサルティングを手がける。現在はCOOとして、採用コンサルティング事業・スキルテストSaaS“ジョブテスト”・中途エンジニア専門の人材紹介事業を牽引する。
資料「コロナ時代のTwitter採用ノウハウ」
https://hear-20737044.hs-sites.com/hptwittersaiyou

「Twitter採用の流れはシンプルです。『戦略設計』→『採用ターゲットのフォロワー確保』→『求人公開やDMによる母集団形成』のように順を追って行います」

●前提として

「Twitter採用を成功させるには、継続的な運用が欠かせません。特にアカウント立ち上げ期のフォロワーがまだ少ない頃は、一日2-3回の投稿が望ましいです。アカウントが成長した後も既存のフォロワーにフォローし続けてもらい、さらにフォロワーやファンを増やしていくために定期的な投稿が必要になります。もちろん、ただ投稿していくだけでなく、その発信により誰の興味関心を寄せられるかが重要です」

●ターゲットとなるクラスター(集団)を決める

「Twitterには、趣味や職業・運用の目的といった様々なジャンルでクラスター(集団)が作られており、その集団内の横のつながりでフォロワーが増えていくことがあります。自社で設計した採用したい人材のペルソナはどんなクラスターに所属しているのかを分析し、自社の投稿できそうなジャンルと掛け合わせて、狙うべきクラスターを決めていきます」

●本格運用を開始

「ある程度フォロワーが増えてきた上で、母集団形成に向けて、求人情報をTwitterに投稿したり拡散したりと、採用への活用を本格化させていきます」

●DMでスカウトする

「日頃からコミュニケーションを取っているフォロワーに良い人材がいれば、DM(ダイレクトメッセージ)を通じてスカウトしてみましょう。送信の際は、あまりかしこまりすぎず、これまでのコミュニケーションや関係性を踏まえた内容にし、まずは気軽な面談の打診から始めてみるのがおすすめです」

Twitter採用の成功ポイント3つ

高谷氏はTwitter採用を成功させるポイントについて、次の3つを挙げる。

1.フォロワーペルソナを明確にする

「はじめにどんな人にフォローしてもらいたいのかを決めます。採用ペルソナを設計している場合は、その人物像をもとに『Twitterを見る頻度はどのくらいか』『どんな目的でTwitterを運用しているか』『フォロワーとの交流スタイル』などの項目について考えを広げていきましょう。先に採用ペルソナの設計をしてからフォロワーペルソナの設計に入るのがおすすめです」

2.フォロワーから見てもらうために運用の振り返りを徹底する

「フォロワーを増やしていくための運用力や振り返りが重要です。次のような工夫を行いつつ、地道な投稿を続けていきましょう。

人が多い時間(朝・12時頃の休憩時・夜)に投稿し多くの人の目に触れるようにする、積極的に交流することでつながりを作る、『フォローしたら有益』であるような印象を与えるプロフィールを作成するなど」

3.就職活動において有益な情報発信を継続する

「新卒採用・中途採用問わず、求職者がTwitterを使う目的の一つに『就職のための情報収集』があります。例えば企業分析の進め方、面接でウケがいい応対、最近の採用トレンドなど、普段、求職者と対応している人事が発信するからこそ有意義だととらえてもらえるコンテンツはたくさんあります。そのようなツイートは積極的に拡散される傾向があるため、ぜひ心がけて見てください」

●同僚に話すようなつもりで投稿を

「Twitter運用となると、普段とは違う自分を演出したり、何かいいことをつぶやかないといけないと気負ってしまったりすることもあるかと思います。

しかし、Twitter採用の目的の一つは、自社の社風やカルチャーに合った人を採用すること。無理はせず、テンションやキャラクターはできるだけありのままの自分で投稿しましょう。炎上回避のためにも投稿内容に留意は必要ですが、それ以外は同僚に話すようなつもりで投稿するのがおすすめです」

Twitter採用の採用に適した人材

そもそもTwitter採用ではどんな人材をターゲットに絞るのが良いのだろうか? 適した人材とはどんな対象か。

「当然ではありますが、Twitter採用で適したターゲットは『Twitterにいる人』です。すなわち、オンライン上で積極的に情報収集を進める習慣がある層を採用する場合は有効だと考えます。

例えば採用ターゲットが40代以上、アナログ志向、レガシー産業出身者、市場にほとんどいないレアな有資格者などの場合は、そもそもTwitter上に母集団がいないことも多いため、手法としては避けたほうが賢明かもしれません。

また、ターゲットがTwitterにいるかどうか不明確な場合、直近の内定者に『〇〇さん(内定者)に近しい方を採用するにあたって、Twitterでの情報発信や声かけは有益だと思いますか?』とヒアリングしてみるのも良いでしょう」

炎上するリスクを回避するには?

Twitter採用に限らず、企業のTwitter運用で気をつけなければならないのが炎上リスクだ。回避するにはどんな対策が必要か。

「一般社団法人SNSエキスパート協会がまとめた炎上しやすいトピック『炎上のさしすせそ』というものがあります。そこでは次の内容が挙げられています。

さ:災害・差別
し:思想・宗教
す:スパム・スポーツ・スキャンダル
せ:政治・セクシャル
そ:操作ミス(誤投稿)

一見すれば当然のことではありますが、改めて運用上ではこの『さしすせそ』に該当する投稿は避けましょう。特に近年の採用においては『選ぶ採用ではなく選ばれる採用というスタンス』は厳守すべきだと考えています。そのため『あくまで企業優位の採用を行っているかのような発信』『候補者の見極めに関する高圧的な意見』などは、採用担当者の投稿がよく炎上するケースとして過去に見受けられましたので、注意したい投稿内容です」

Twitter採用は、「オンライン上で積極的に情報収集を進める習慣がある層」に、効率的にアプローチできる手法であることがわかった。また採用の流れや成功ポイントも参考になる。今後の採用の新しい一手として、ぜひヒントにしたい。

取材・文/石原亜香利

@DIMEのSNSアカウントをフォローしよう!

DIME最新号

最新号
2024年4月16日(火) 発売

DIME最新号は「名探偵コナン」特集!進化を続ける人気作品の魅力、制作の舞台裏まで徹底取材!

人気のタグ

おすすめのサイト

ページトップへ

ABJマークは、この電子書店・電子書籍配信サービスが、著作権者からコンテンツ使用許諾を得た正規版配信サービスであることを示す登録商標(登録番号 第6091713号)です。詳しくは[ABJマーク]または[電子出版制作・流通協議会]で検索してください。