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廃棄される昆布の根元、しいたけの軸、大根の葉が大胆に変身!?中学生のアイデアで生まれたOisixのアップサイクル食品

2022.10.16

大根の皮や茄子のへた、ブロッコリーの茎を、スナック菓子に!?

コロナ禍で伸び続けている、有機・無添加食品やミールキットの宅配事業。その草分け的存在でトップクラスのシェアを持つ「オイシックス・ラ・大地(以下「オイシックス」)」が最近、力を入れているのが、フードロス問題解決のための“アップサイクル食品”だ。

例えば大根の皮やブロッコリーの茎、ナスのへた、パインの芯、リンゴの芯などこれまで廃棄されてきた部分を使ったチップスや、バナナの皮を使ったジャムなど、ユニークな商品が多い。

これまで廃棄されてきた野菜の芯や茎、皮などを利用したオイシックスのアップサイクル商品の一部(写真上)。皮や芯、茎まで使うというと、これまではスープブイヨンにするなど、元の形や味がわからなくする商品が多かった。ところがこれらの商品は堂々とパッケージに「なすのヘタ」「だいこんの皮」と書いている。そこに、単に廃棄量を減らすだけでなく、「フードロス削減」の概念を広めようとするオイシックスの意志を感じる。

ネタ目的でひととおり食べてみたが、意外にも原料の野菜や果物の風味を上手に活かした穏やかで洗練された味わい。どれも「アップサイクルのお手本」と言いたいくらい、大人向けの上質なスナック菓子に仕上がっていることに驚いた。一般的なスナック菓子に比べれば確かに割高だが、他にない穏やかでヘルシーな味わいが気に入って、リピ買いしている。

上の写真は、筆者が特に気に入っている「ひとくちサクサク焼き」(30g 322円)。えごま油を搾取した時の搾りかすに国産小麦を加えて焼いた、ひとくちサイズのおせんべいで、やさしい甘みとほのかなえごまの香りのどこかなつかしい味だ。

というわけで、オイシックスのアップサイクル商品の新作は常々チェックしているのだが、10月の新商品はなんと、都内の中学生が「SDGsゼミナール」という授業の一環として開発した商品だという。いったいどんな授業でどんな商品なのか、取材してみた。

1年間で約310トンの畑のフードロスを削減

オイシックスのフードロス削減商品開発は、ビジネスモデルとテクノロジーの力で地球にも人にも良い食を提供する長期戦略「サステナブルリテール(持続可能型小売業)」の施策のひとつ。約1年前にはアップサイクル商品を開発・販売するフードロス解決型ブランド「Upcycle by Oisix」を開始。入荷後即売り切れとなる商品もあるほどの人気で、同シリーズや他の施策含め、1年間で約310トンの畑のフードロス削減に寄与しているというから、すごいスケールだ。

SDGsゼミナールは、オイシックスが進める「Oisix × Z世代 未来の食プロジェクト」の第一弾。今回、SDGsゼミナールの授業で商品開発に参加したのは、品川区にある「青稜中学校」2年生と3年生の有志。2022年5月23日が初回授業で、約半年かけて開発した商品が10月から発売されている。

青稜中学校は建学の精神に「社会に貢献できる人間の育成」を掲げながら、さまざまな斬新な取り組みを進めており、生徒が自ら部活動として「SDGs部」をたちあげるなどアクティブな教育内容と学校環境が特徴の学校。

「毎日の食の楽しみ方を広げながら持続可能な食生活提案を推進していく取り組みを、今後は社内だけでなく外部と、とりわけ今後の未来を担う次世代の子どもたちと共に強化したいと考えている。そこでSDGsゼミナールを含め、SDGsに関する取り組みも多く実践していることからされていることから、青稜中学校にお声がけをした」(オイシックス)。

活用されにくい12食品から3品を選んで商品化

授業は、オイシックスの「グリーンプロジェクト」でアップサイクル商品の企画開発を担当している東海林園子氏が担当。また2022年現在まで5年連続でミシュラン二つ星を獲得している日本料理店「傳」の長谷川在佑シェフも、サポートしている。

商品化する食材として12種の未活用食材(写真上)を用意。活用されにくい背景を学んだり、実際に味わったりして生徒たちが選んだのは、色の悪さや太さを理由に廃棄されてしまう「昆布の根元」と、カット工場で廃棄されてしまう「しいたけの軸」、生産地で廃棄されてしまう「大根の葉」の3品だった。

中学生の斬新な発想に、プロも脱帽

使用する食材が決まったところで、それをどのように商品化するかという案を授業で出し合った。以下はその一例。

*昆布の根元を梅と合わせた「梅昆布ジュレ」。夏はジュレのままさっぱり食べて、冬はドレッシングにしてもよさそう。
「昆布の洋風ペースト」。オリーブオイルを混ぜて海外の方の口にもあう味わいに。いろいろなものに合わせられる万能ペーストにしたい。
「大根の葉茶」。成分がお茶と同じだから。お茶漬けにも使えそう。
*「きのこ軸を使ったきのこギョーザ」。キノコ嫌いの人でも食べられる商品に。

使うシーンや人、季節などさまざまな観点から考え抜かれていて、講師陣も驚きの発想がいくつもあがったという。授業をサポートした日本料理店「傳」の長谷川シェフは、取り組みを終えて「学生さんの発想に驚かされました!大人では考えられない柔軟な発想や考え方に未来を感じました」と振り返る。

それらのアイディアから、生徒の投票によって以下の3商品が商品化決定。ネーミングやパッケージ、完成商品をどうしたら世の中の人に知ってもらえるかというマーケティングプランまで、生徒自身が考え抜いた。

昆布の根元の粘りに着目した「地球よろこーんぶそうめん」

昆布の根元は、普段口にする昆布より柔らかく粘りも強い昆布の根元の美味しさに着目。昆布生産者とそうめんメーカーに協力を依頼し、コシが強く弾力のあるそうめんに仕上げた。麺にコシがあるので、温かい汁物に合わせたり、鍋の〆としても楽しめるという。

「地球よろこーんぶそうめん(3束入り 518円)」(写真上)。色が緑色でないことを理由に流通されない昆布の根元を練りこみ、その旨味と香りが楽しめるよう少し太めに仕上げたそうめん。食品ロス削減量(食品として活用される量を換算): 1袋あたり約3.84g。

しいたけの軸のうま味に着目した「地球もうれしいったけ豆腐ハンバーグ」

「地球もうれしいったけ豆腐ハンバーグ」は、かさの部分よりも旨味の強いしいたけの軸の風味を楽しめるよう、ハンバーグと合わせダレにもそれぞれしいたけの軸を使用。肉類不使用で、豆腐とおからを使いなめらかな口当たりに仕上げているので、ヴィーガンの人でも食べられる。

しいたけのカット工場で未活用だったしいたけの軸の食感と旨味を活かした和風味のハンバーグ「地球もうれしいったけ豆腐ハンバーグ(2個入り518円)」(写真上)。食品ロス削減量(食品として活用される量を換算): 1袋あたり約18g。

パッケージのアイディアも、学生の提案を採用している(写真上)。

大根の葉の香りを活かした「大根の葉蒸しパン」(仮)

「大根の葉蒸しパン」(仮)は、産地で捨てられてしまう大根の葉を粉末にして練りこんだ、ふわもち食感の緑鮮やかなひとくち蒸しパン。大根の葉の香りが感じられるよう甘さは控えめに仕上げているので、おやつだけでなく朝食などにも合う。

苦みと香りの強い大根の葉を粉末にして鮮やかな緑を活かした蒸しパン「大根の葉蒸しパン(仮)(8個入り 538円)」。食品ロス削減量(食品として活用される量を換算): 1袋あたり約72g。

「地球よろこーんぶそうめん」と「地球もうれしいったけ豆腐ハンバーグ」は、「Oisix」のサイトで10月6日から販売スタート。「地球よろこーんぶそうめん」は、「CHOOSEBASE SHIBUYA」(東京都渋谷区宇田川町21-1)でも販売している。

「大根の葉蒸しパン」(仮)は11月17日からオイシックスのサイトで販売開始予定だ。

しいたけの軸を使った「地球もうれしいったけ豆腐ハンバーグ」(左)は、しいたけの香りとうまみがあり、肉を使用していない物足りなさがない。時々、しいたけの軸の食感が感じられて、変化があるのもいい。昆布の根元を使った「地球よろこーんぶそうめん」(中)は、麺そのものに昆布のうま味があり、とても美味。大根の葉を使った「大根の葉蒸しパン」(仮/右)は飲み込んだ後、ふんわり、大根の葉の爽やかな香りを感じる。甘みが少ないので、朝食にもよさそうだ。

マーケティングの方法も生徒が提案

10月3日に行われた最後の授業では、完成した商品をどのようにして広めるか、マーケティングの方法を班ごとにプレゼンして競い合った。

Z世代らしい「SNSに投稿する」という案が多かったが、「子育てで本当に忙しい人は、SNSで情報を収集する時間も無いのでは。足を運ぶ頻度の高いスーパーやファミレスなどで売るほうが効率としてはいい」といった冷静な意見も。

「地球よろこーんぶそうめん」は、「昆布」「そうめん」という日本特有の食品であることから、歌舞伎の絵を使って外国人韓国客にアピールしたら受けそう、というアイディアを披露する班も(写真上)。

授業を終えた生徒の中には、ゼミナールに参加する前は「フードロス」という言葉すらよく知らなかった、という人も。しかし授業を通して普段の生活でもフードロス食品が目に入るようになったり、家庭でも無駄がない野菜の切り方を親と話し合うようになったりしたという。

「家でお料理するときに、ここも食べられるかも?もう少しギリギリのところまで使おうなど考えるようになった」との声を聞き、食材への想いが変わるきっかけに我々がお役に立てたと大変嬉しく思いました」(授業を担当したオイシックスの東海林氏)。

文化祭では試食会を行いおいしかった商品を選んでもらう試みも(写真上)。

文化祭での実食チャレンジでは、「地球よろこーんぶそうめん」が圧倒的な高評価を得た(写真上)。

文化祭で実食した人のコメント(写真上)。

最後の授業を終えて、記念撮影(写真上)。※撮影のために一瞬だけ、マスクをはずしてもらっている。

取材・文/桑原恵美子

編集/inox.


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