トヨタ『ヴォクシー』
直列4気筒1.8Lガソリンエンジン+モーターで前輪を駆動する。燃費重視の設計で、出力・トルクは抑え気味。23.0km/Lの燃費を達成。
シフトレバーによる変速でセンターパネルは大きめ。コンソールも大きいので前席のサイドスルーや後席へのウオークスルーは不便。
2列目までは足元も広く快適だが、3列目は『ステップ ワゴン』より狭く、あくまで短距離用という印象。
3列目シートは折りたたんで左右にハネ上げる方式。操作はワンタッチ。床面は平らでサブトランクは深さ23cm、奥行き55cmと大きい。
このクラスで2列目シートにオットマンを採用したのは『ヴォクシー/ノア』が初めて。キャプテンシート仕様には中央に折りたたみ式のテーブルが備わり、USB端子などが組み込まれている。
『ステップ ワゴン』はキーでリアゲートの開閉を任意で決められるが、『ヴォクシー』はテールランプ横のスイッチでゲートの開閉ができる世界初の機能を搭載。実際に使いやすかった。
ミニバンの域を超えた走りや空間づくりで『ステップ ワゴン』に軍配
ホンダ『ステップ ワゴン スパーダ』
[運転性能]ホンダはファミリーカーのミニバンでもハンドリングや加速の楽しさを体感させてくれるクルマ造りをする。19点
[居住性]2列目のスペースを犠牲にしないで3列目の居住性を確保しているのは、ボディーサイズのおかげ。とにかく広い。19点
[装備の充実度]安全装備に関してはオプションが少ないが、その分標準装備が充実している。コネクト系もオプションは少ない。18点
[デザイン]個性的なデザインではなく、シンプルさを重視したデザインを好む人にピッタリ。明るい外板色も用意している。19点
[爽快感]初代のシンプルで明るく、軽快なイメージが復活。ハンドリング、加速もクラストップレベルを実現している。19点
[評価点数]94点
トヨタ『ヴォクシー』
[運転性能]トヨタ的なファミリーカーを目指しているが、エンジン音など静粛性はイマイチ。ハンドリングも楽しさより安全性重視。17点
[居住性]全幅は3ナンバーサイズになったが、全長は5ナンバーサイズに抑えたので、3列目はやや窮屈な印象だった。17点
[装備の充実度]安全装備や走行支援など充実してはいるものの、オプション設定やパッケージでの設定が多いのが気になる。18点
[デザイン]『アルファード』のような、威圧感のあるフロントマスクは好き嫌いが分かれる。ガラス面積が大きく開放感がある。19点
[爽快感]走りや装備でワクワクさせるより、乗員が落ち着いてドライブできる安定感を狙ったクルマ造りを追求している。18点
[評価点数]89点
【OTHER CHOICE】日産『セレナ』が1BOXミニバンの販売台数首位を走っている理由
ミドルクラスの1BOXミニバンで、最も売れているのは日産『セレナ』だ。今年1~6月の販売台数ランキングでも『ノア』『ヴォクシー』を抑えて10位に入っている。『セレナ』より売れている1BOXミニバンはトヨタの『アルファード』だが、今年7月の月間販売台数ランキングでは16位に後退。『ステップ ワゴン』や『ノア』『ヴォクシー』の勢いに押されている。そんな状況でも『セレナ』は7月は6位をキープし、1BOXミニバンのトップに立った。しかし『セレナ』は、年末か来年初頭にフルモデルチェンジが予定されているのになぜ売れているのか。理由は納期の問題だと思われる。
最近の国産車は、半導体不足の影響で軒並み納期が遅れているが、『ステップ ワゴン』や『ヴォクシー』もグレードによっては納車まで半年待ちだという。日産は『セレナ』に半導体の供給を集中させることで生産台数をキープし、納車待ちを極力減らしている模様。生産計画がカバーしているのだ。
日産『セレナ』
257万6200円~
スズキ『ランディ』
310万6400円~
文/石川真禧照
※本記事内に記載されている商品やサービスの価格は2022年6月30日時点のもので変更になる場合があります。ご了承ください。
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