EVEBOT JAPANは、中国Landzoのお絵かきロボット「Dr.Quincy」の予約販売を、クラウドファンディングサイト「CAMPFIRE」にて開始した。一般予定販売価格は35,000円だが、「CAMPFIRE」では10月5日現在、21,000円~支援受付中。なお、プロジェクト期間は10月31日までで、11月より支援者へ商品を順次発送した後、12月より一般販売を開始する計画とのことだ。
模写することで脳トレなどの知育・療育支援にも期待
「Dr.Quincy」は、あらかじめインプットされた150種類の絵の描き方とその絵に関する豆知識を教えてくれるロボット。105×105×153mmと手のひらサイズなうえ、アームのみが動く構造なので、A4サイズ程度の小さなテーブルで利用することが可能。さらに、フル充電で4時間も駆動できる。
2022年9月19日、小牧駅会議室で開催されたドクトルクインシーを活用したお絵かき教室・体験会にて
高齢者においては、絵を描くこと、塗り絵をすることは認知症予防にも良く、ロボットの絵を模写し、その絵に色を塗るなど、塗り絵が脳トレに繋がると医学的にも言われている。
そこで、EVEBOT JAPAN代表の土屋貴嗣氏は「いざ高齢者の方が絵を描こうと思っても描けない。Dr.Quincyは150個の絵をていねいに教えてくれる。模写することから始めれば絵も描きやすい。脳トレに繋がるのでは」と話す。
また、お絵かき・塗り絵による脳トレは、高齢者に限らず、子どもにも効果があるとされることから、Dr.Quincyを知育玩具の領域にも浸透していきたいとしている。
お絵かきロボット「Dr.Quincy」が活躍する老人介護施設にて(イメージ)
また、2019年のデータによると、65歳以上のシニアが28.4%と3割を超えるのも時間の問題で、出生率も1を切るなど、日本の人口縮小は避けられない状況で、共働きで子ども朝から晩まで預ける親が増えることや、高齢化が進むにつれて老人ホーム(老人介護施設)に入るシニアが増えることが予測される。
それらの施設では、引き続き人材不足が問題となっており、今後、ひとりひとりに対して十分なサービスを提供できない恐れがある。土屋貴嗣氏は「Dr.Quincyならスタッフの支援にもつながる」と、Dr.Quincyにお絵かきの時間を任せることで、スタッフの時間を確保することも可能だと考えているという。
お絵かきロボット「Dr.Quincy」が活躍する医療施設にて(イメージ)
今後の展開としては、今回の販売開始を皮切りに、日本の技術力を活かし、日本の環境にマッチしたバージョンアップを計画しているとのこと。協力企業を募集し、遠隔操作、クラウド管理まで継続的にアップデートしていくロボットに進化させていきたい考えだという。
■主な仕様
サイズ:105×105×153mm
重量:516g
バッテリー容量:2,600mA
充電時間:2~2.5時間
製品稼働時間:4.5時間
同梱物:Dr.Quincy本体、アーム2本、お絵かきカード150枚、充電ケーブル、専用付属ペン2本
製品情報
https://camp-fire.jp/projects/view/599043
構成/立原尚子