円安、インフレが続く中、記録的な高騰を続ける高級時計の代名詞・ロレックス。「ロレックス投資」という言葉まで生み出し、多くのコレクターを魅了し続けるその魅力と、購入を検討するならおさえておきたい人気モデルについて解説する。
コロナ禍で価格が高騰中!ロレックスはなぜ高いのか?
従来から、ロレックスやエルメスのバーキンなど、流通量の少ないブランド品は希少価値が高くリセールバリューが高い、といわれてきた。
しかし、コロナ禍の2021年からの世界的なインフレ、そして昨今は急激な円安によって「現物投資」の一つとして海外ブランド投資市場が加熱。
現在、ロレックスの一部モデルに関しては、「価値が落ちない」どころか、インフレ・円安前に購入した時計が100万円以上高値で売買されるケースも多いのだ。
事実、YouTuberのヒカキン氏は、自身のチャンネル「Hikakin TV」で、2021年8月に新品で購入したROLEXデイトナ レインボーの2本の人気モデル(総額1億1260万円)が、2022年2月時点の動画で2億3954万円相当まで高騰していることを告白。
インフレに強い「現物資産」としては金地金などもあるが、大きいものはスペースを取るうえ、盗難・紛失リスクを加味すると貸金庫に預ける、などの厳重管理が必要。その点、ロレックスはアクセサリーとして日常的に身につけて楽しめ、世界中にコレクターがいて売ろうと思えば売れるので、投資商品としてもますます注目を集めているのだ。
ロレックス投資を始める前に押さえておきたいポイントは?
人気のロレックス投資をやる上で絶対に押さえておきたいのはこの3つのポイントだ。
1.人気のステンレスモデルが買い!
2.保証書や購入時の箱など付属品は厳重管理を!
3.ロレックス専門店、詳しい買取店に売却しよう
ロレックスと一言で言っても、金やプラチナ、ステンレスなど素材は様々。イメージ的に、金やプラチナの方が希少性もあって高く買い取ってもらえそうなイメージがあるが、実はロレックスに関しては、もとの定価が安く使い勝手の良さもあって、金やプラチナ製のモデルより需要が高く人気なのだ。そのため、当然ステンレスモデルの方が価値は落ちにくい。
2に関しては、他の中古市場と同様、保証書(ギャランティーカード)や購入時の箱がついているものの方が、資産価値が高くなり買取金額も下がりにくくなる傾向がある。
特に、保証書はメーカーの保証期間を表す証明書という一面だけでなく、「このロレックスは本物である」という証明の役割を担ってくれる。なんと、保証書のありなしだけで50〜100万円ほども買取価格に差が出てしまう場合も!
そしてロレックスを売却する場合最も重要なのが3だ。知名度が高いロレックスは、どこの買取店でも買取ってはくれるが、詳しくない店に持っていくと、市場の相場より低い買取価格を提示されてしまう可能性がある。
売る場合は、取実績が多くあり、専門の査定士がいる店に査定を出そう。
ロレックスを代表する中古市場で人気の高い3モデル
ロレックス投資の失敗で、よくあるのが「人気のないモデルを選んでしまう」。実は、ロレックスとひとくくりにはできず、中古ではあまり需要がないものもあるので、購入する際は細かなリサーチは必須なのだ。
ここからは、中古市場でも人気の高いロレックスを代表する3モデルを紹介する。
コスモグラフ デイトナ – 名品Ref.6263は、一時期は買取相場1000万円まで上昇!
ロレックスの中でも人気の高いコスモグラフ デイトナ。デイトナという名前は、モータースポーツの聖地として有名なフロリダ州のデイトナビーチに由来し、レーサーがつけることを想定した設計、クロノグラフというストップウォッチ機能がついていることでも知られている。
アンティークロレックスの代表的な1本として知られるデイトナ Ref.6263が非常に有名で、手巻き式のデイトナとしては最終型となるため人気が高く買取価格が1000万円台になったことでも話題に!
サブマリーナー – ロレックスを代表する手堅い1本!
ロレックス サブマリーナ― 116610LN 3,480,000円(新品、2022年9月時点)
ロレックスのサブマリーナ―は、1953年に水深100m(330フィート)までの防水性能を備えた、当時としては初のダイバーズウォッチ。
現在は、300m防水、パワーリザーブ(腕時計の駆動時間)48時間などの機能性と、シンプルで洗練されたデザインが人気。50年以上たった今も幅広い世代から絶大な人気で、価値が下がらないことも大きな魅力だ。
トレンド・流行の予兆を情報発信する「時計トレンド研究所」の専門家への調査でも、ブルガリ ディアゴノ、グッチ ダイブ、オメガ シーマスターなどと並び、ダイバーズウォッチを代表する一本として挙げられている。
調査期間:2022年7月
調査機関:時計トレンド研究所
調査対象:時計愛好家100人
調査方法 ヒアリング調査
GMTマスター –カラーベゼルが男のロマンをそそる!
パイロットウォッチとして高い人気を博す現行モデルのGMTマスターⅡ、そして1990年に生産終了となってしまったその前身のGMTマスター。いずれも、赤と青の配色に代表されるカラーベゼルが人気のスポーツモデルだ。
世界を飛び回るパイロット向けウォッチということで、GMTマスターは2カ国、そしてGMTマスターⅡは単独で操作可能な短針と24時間針、回転ベゼルを組み合わせることで最大3つの時間帯を表示することが可能。
生産がすでに終了し、アンティーク時計の愛好家も多いGMTマスターに比べると、まだGMTマスターⅡは新品が購入でき、状態の良い中古品も探しやすいが、それによって逆に購入検討者が増え、シリーズ全体の価格が高騰しているという。今後の動向に要注目のモデルだ。
文/あさみ
編集/inox.
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