西九州新幹線の一部区間(武雄温泉〜長崎)の開業で博多〜長崎の所要時間が30分ほど短縮されました。
早くなるのは嬉しいことですが、気になるのはその電車代。これまでの一般的な特急電車から新幹線になるのだから値上げは当然。
博多〜長崎の新幹線開業前の特急を使った時の料金と、現在の新幹線を使った料金を指定席利用の場合で比べてみると。
開業前 5190円(約2時間)
開業後 6050円(約1時間30分)
と、860円の値上げとなっています。
一方高速バスは2900円(約2時間30分)と、かなりリーズナブル。新幹線の開業で、お金をかけてでも急ぐ人だけが鉄道に乗るという流れが加速するのでは思ってしまいがちですが……実はJR九州、90年代より博多〜熊本、博多〜大分など、各地で高速バスとのサービス合戦を繰り広げており、安いきっぷが充実しているのです。
そこで、開業したばかりの西九州新幹線で使えるものをはじめ、九州内の鉄道で利用できるお得なきっぷを紹介します。
お得なきっぷ その1「ネット限定きっぷ」
まず紹介するのは「ネット限定きっぷ」。
こちらはJR九州のインターネット列車予約サービスのホームページから予約する割引チケット。博多〜長崎(指定席利用)の場合の値段はこんな感じです。
かもめネットきっぷ 4200円(当日予約可能)
かもめネット早得3 3600円(3日前までの予約が必要)
おためし!かもめネット早得7 3200円(7日前までの予約が必要、発売は12月24日まで)
当日予約もOKのタイプでもバスとの価格差は1300円。3日前までの予約だとその差は700円。到着までの所要時間を考えると、鉄道の利用もアリだと思う料金設定だ。
このネット割引は、博多〜大分の「九州ネット早特3」の場合2550円(正規料金6470円)、博多〜熊本の「九州ネット早特7」の場合3800円(正規料金5230円)と値引き率はなかなかのもの。会員登録が必要となるが、カード決済、コンビニ決済が可能なので九州在住でなくても手軽に使える。特急券は当日、乗車する特急や新幹線の出発前までに駅の券売機で受け取ればOK。片道利用だけでも購入できる便利なチケットだ。
お得なきっぷ その2「長崎スローラインきっぷ」
長崎、佐世保、島原など、長崎県をあちこち巡るときに使いたいのが「長崎スローラインきっぷ」。3日間有効のフリーパスは、特急や新幹線に乗ることはできないが、長崎県内ほとんどのJR線と、島原鉄道、松浦鉄道に乗り降り自由で大人7000円。「ネット限定きっぷ」と組み合わせて使うと便利。
お得なきっぷ その3「いい旅!西九州きっぷ」
長崎県内を1日であちこち回るなら「いい旅!西九州きっぷ」。佐賀県の一部エリアと長崎県のJR線が乗り放題で9230円。新幹線や特急の自由席にも乗り放題で500円の買い物券付き。12月28日まで発売の期間限定きっぷだ(使用日の3日前までの購入が必要)。
お得なきっぷ その4「ぐるっと九州きっぷ」
九州の鉄道旅を満喫したいなら「ぐるっと九州きっぷ」。JR九州全線に3日間乗り放題で、別途特急券を買えば新幹線や特急にも乗車できる。こちらは1万5800円。インターネット予約サービスで購入すると1500円引きの1万4300円。こどもはどちらのタイプも半額となる。
お得なきっぷ その5「こどもおでかけきっぷ150」
さらに今年は鉄道開業150年ということでこども限定、利用期間10月15日、16日の2日間限定の超爆安きっぷ「こどもおでかけきっぷ150」を販売中。JR九州内、どこまで乗っても片道150円。別途特急券を買えば、新幹線や特急に乗車することもできる。
鉄道というと、事前に地元のみどりの窓口や旅行会社チケットを手配するイメージが強いが、JR九州の場合はネット予約や現地の窓口で購入した方がお得なものが多い。出かける際はまず、JR九州のインターネット予約サービスのページをチェックするのがオススメだ。
取材・文/渡辺雅史
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