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開発中の1型糖尿病治療用インスリン錠剤が動物実験で有望性を確認、ブリティッシュコロンビア大学報告

2022.10.10

開発中のインスリン錠剤の有望性を動物実験で確認

現在は1日に数回、インスリンを注射する必要がある1型糖尿病の治療が、将来的には、口の中で溶ける錠剤に切り替わるかもしれない。

ブリティッシュコロンビア大学(カナダ)のAnubhav Pratap-Singh氏らの動物実験の結果が報告され、これまで経口インスリン開発の大きなハードルとされていた、消化管で分解されてしまい大半が無駄になってしまうという問題をクリアできたという。研究の詳細は「Scientific Reports」に2022年6月15日掲載された。

論文の上席著者であるPratap-Singh氏は、「われわれの研究により、毎食前のインスリン注射から患者を解放する治療法の開発の道筋が見えてきた。このエキサイティングな研究結果は、世界中に900万人以上いるとされる1型糖尿病患者の生活の質とメンタルヘルスの改善につながるだろう」と語っている。

なお、同氏の父親は過去15年間、毎日3~4回のインスリン注射を行っており、「そのことが今回の研究の動機になった」と、大学発のリリースの中で述べられている。

開発中のインスリン錠剤は、イオンチャネル型ゲル化法という加工技術などを応用して作成されており、飲み込むのではなく、口の中で少しずつ溶かすようにして用いる。歯茎と頬の間に挟み、頬の内側と唇の裏側の粘膜から成分が吸収されるという。

論文の筆頭著者である同大学のYigong Guo氏は、「100単位のインスリン注射と同じ効果を、これまでに開発されてきた経口インスリン製剤で得ようとすると、500単位のインスリンの服用が必要になると考えられる。そして、その大半はインスリンの作用を発揮せず無駄になってしまう。この点が、われわれが回避しようと努力してきた主要な問題だ」と解説する。

また、注射されたヒト型インスリンは約30~120分で薬効のほとんどが現れるが、開発中の錠剤は2~4時間かけてゆっくりと薬効が現れる。

さらに、これまで試みられた経口インスリン製剤は、インスリンが作用すべき場所に到達せずに、胃にとどまっていることも多かった。

今回の研究では新たに開発中のインスリン錠剤をラットに用いた。ラットの口腔粘膜に留置してから2時間後、ラットの胃の中にはインスリンが見られず、投与されたインスリンの多くは肝臓にあった。

この結果についてGuo氏は、「肝臓は投与したインスリンが最初に作用すべき理想的な標的臓器であり、これこそが、われわれが目指していたデータだ」と話している。

Pratap-Singh氏によると、経口インスリン製剤は投与方法がインスリン注射よりも簡便であるばかりでなく、リサイクルされないディスポーザブルタイプの注射器や針など、環境負荷につながる廃棄物の削減をもたらす可能性があるという。

また、経口薬は製造が容易で安価であり、輸送や保管の面でも注射製剤のような煩雑さがなく、医療コストの削減も期待されるとのことだ。

同氏らは、「開発の次のステップは、ヒト対象の研究を計画すること」と展望を述べている。ただし、動物実験の結果が必ずしも人間で再現されるとは限らない。(HealthDay News 2022年9月5日)

Copyright © 2022 HealthDay. All rights reserved.
Photo Credit: Adobe Stock

(参考情報)
Abstract/Full Text
https://www.nature.com/articles/s41598-022-13092-6

Press Release
https://news.ubc.ca/2022/08/30/ubc-team-developing-oral-insulin-tablet-sees-breakthrough-results/

構成/DIME編集部


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