自宅のスマート化、進めていますか? ロボット掃除機やスマートスピーカーなど、発売当初は高額だったものも普及が進み、低価格のエントリーモデルも増えています。
住宅関連、流通・小売等、業界の垣根を超えた企業が集い、企業の垣根を越えてスマートホームの実現を推進する一般社団法人LIVING TECH協会は2022年9月23日から25日の3日間、東京ビックサイトにて開催された「GOOD LIFE フェア 2022」内の「住まいPLUS EXPO」に出展。最新のスマートホーム事情について、トークセッションと展示で紹介しました。
スマートライフの導入は日々の小さな手間をなくすライフハック
23日に行われたトークセッションでは、一般社団法人LIVING TECH協会とリノべるで広報を担当する田形 梓さんとともに、フリーランスのテックライターの太田百合子さん、RoomClip住文化研究所 竹内優さんが登壇。
写真左からRoomClip住文化研究所 竹内優さん、フリーランスのテックライターの太田百合子さん、一般社団法人LIVING TECH協会およびリノべる 田形 梓さん
太田さんは極度の面倒くさがり屋だそうで「どうやったら楽できるかな」ということを常に考えているといいます。スマート〇〇と付くものを活用し、生活がどこまで楽になるかについても取材・執筆。家でも一歩も動きたくないとスマートスピーカーを活用する人として、人気番組『マツコの知らない世界』にも出演されました。
一方、竹内さんは「RoomClip」というアプリで、みんなで自宅や暮らしの様子の写真をシェアすることで素敵な生活空間を作ろうという活動をしています。
セッションの冒頭、来場者にスマートスピーカーの所有率を尋ねたところ、わずか1名のみ。その方も、まだスマートスピーカーと家電の連携はできていないそうです。田形さんも、自分の周囲に尋ねても「スマートスピーカーを持っていない」「持っているけれど、連動についてはよくわからない」という声が返ってくるといいます。スマートスピーカーを買ったものの、音楽を聴くだけに留まっている人も多いのが現状のようです。
太田さんによると、そもそもスマートとは、英語で「おしゃれ」とか「格好いい」に加えて、「賢い」という意味。その「賢い」がついている理由は、コンピューターやネットワークで繋がることでもっと賢くなるから。もっと賢くなったスマート家電がさらにお互いに繋がり合うことで、毎日の生活が楽になったり、快適になったおうちを「スマートホーム」だといいます。
竹内さんも、ポイントは繋がり合うことで、一個一個便利なものでも、お互い同志が頑張りあえばもっと楽になる。最近そういう製品が増えていると言います。「最初に繋ぐのはちょっと大変かもしれませんが、そこから先は楽になるのでぜひ挑戦してみてほしいですね」
リモコン、ライトからカーテンの開閉まで! スマート家電導入賢者のおすすめ3つ
では、実際にスマート家電を活用している3人はそれぞれどんなものを使っているのでしょうか?
テックライターの太田さんは、スマートリモコン。一見するとリモコンには見えないですが、ネットワークにつながることで、いまある家電を操作できるというもの。詳細な操作自体はスマートフォンに一括化できるので、複数の家電のリモコンをまとめられるうえ、導入費も数千円とお手頃なのもポイントです。
LIVING TECH協会の田形さんは、スマートライト。時間ごとに光の明るさを設定したり、指定の時間内は消えるようにするなど、つけっぱなしを事前に避けることができるため、家庭内で怒声が飛び交う機会が減るとか(笑)。そして、寝ころがった状態でも一声かけるだけで消灯できるので、ひと昔前なら照明に長い紐をつけて引っ張ったりしていたけれど、もう必要ないと紹介していました。
RoomClip住文化研究所 竹内優さんは、自分ではつい忘れがちになってしまうことをサポートしてもらうことに、スマート家電を活用中。今回使っているものとしてピックアップしたのは、カーテンを自動で開閉できるスマート家電です。タイマー設定することで自動開閉することができるので、自宅でのリモートワーク中の生活リズムを作りやすくなっているそうです。
セッションの後半には、RoomClipsの投稿からスマートライフを実現した人の実例をピックアップ。登壇者もスマートライフを導入すると、生活の手間が減らせるだけでなく、家族間の「電気の消し忘れ」「リモコンが行方不明」など不要な軋轢を減らせ、結果的にみんなが優しくなれるとスマート家電の導入を薦めていました。
今手に入る未来の暮らしを体験できる展示ブース
一般社団法人LIVING TECH協会の展示ブースでは、「今、手に入る未来の暮らし」をテーマに、気軽にスマートホームを体験できるコーナーを用意。また、暮らし×テクノロジーをキーワードに、暮らしを豊かにする様々なプロダクトやサービスを展示。
自宅のどこに導入できて、どんな選択肢があるのかを複数のメーカーを集めて一同に展示できるのは、メーカー同士がその垣根を越えて活動するLIVING TECH協会だから実現できたこと。スマートホーム向けの製品を集めた売り場はまだ少なく、対応機器を一度にチェックできる機会にたくさんの人がブースが訪れていました。
煙や窓の開閉、人感など様々なセンサーを取り付けても、スマホで一括管理。スマートホームならば簡単です
音声操作ができる照明「Philips Hue」が実際に触れられるコーナーも。
セキのオール浄水活水システム「アクア・プリュス」のコーナーでは、担当者がその仕組みを解説。
mui Labの天然木インターフェイス「muiボード」はAlexaと連動することで天気の確認、タイマーの使用、アラームのセットなどを実行できるディスプレイとしてハンズフリーで使えるように。
取材・文/北本祐子