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世界経済に大きな影響力を持つFRBとFOMCの役割

2022.09.30

米国株投資入門 ~FRBとFOMCの役割を知ると経済がもっと面白くなる~

日本でも連日のように円安とインフレによる物価上昇がニュースとなっています。特にiPhoneの価格が変更されたことで物価上昇を実感している方も多いのではないでしょうか。

そして日本の円安にも関係があるのが米国の金融政策です。米国も日本と同じようにインフレ問題に悩まされており、米国の中央銀行にあたるFRBはインフレ問題を解決するために利上げ政策を続けてる一方で日本は利下げ政策をしています。

この場合、マクロ経済の観点に従えば、利上げしている国の貨幣に利下げしている国の貨幣は引っ張られやすくなるため、円安になりやすい状況にあることも現在のドル高円安の大きな要因のひとつです。

今回は世界経済に大きな影響力を持つ「FRB」と「FOMC」の役割を知ることで、米国経済や世界経済の動向がわかりやすくなるため詳しく解説していきます。

FRB、FOMCの役割とは

FRB(連邦準備理事会)とは米国の中央銀行のことで1913年に設立されました。その背景には恐慌などを経験した米国社会に金融システムを安定させることが世論に求められたことにあります。また政府機関ではあるものの予算の割当や人事の干渉を受けないことも大きな特徴です。

FRBのミッションは物価の安定と最大雇用を目指すことであり、景気動向によって「利上げ」や「利下げ」をして経済を適切な状態に戻すことが求められています。

FRBのメンバーは7名の理事で構成されており、そのなかから議長1名と副議長2名が選出され、現在の議長はジェローム・パウエル氏(以下パウエル議長)です。そのためパウエル議長の発言に注目が集まり、その内容はマーケットにも大きな影響を与えています。

そして米国の金融政策の基本方針を決めるのがFOMC(連邦公開市場委員会)です。FOMCの議長はFRB議長、副議長はニューヨーク地区連銀総裁が担当しています。

このFOMCはFRB理事の他に「12の地区連銀総裁」が会議に参加し、経済指標を基に米国経済の動向や現在地について議論を交わし、今後の政策金利や金利の見通しを決定しています。

そのためFOMC前後は米国がどのような金融政策を打ち出すのか、世界中の金融関係者の注目を集めることになるのです。

そのため、FOMCが近づくと様々な憶測が飛び交い、株価も上下に動きやすくなることも特徴です。

*12の地区連銀総裁・・ボストン、ニューヨーク、フィラデルフィア、クリーブランド、リッチモンド、アトランタ、シカゴ、セントルイス、ミネアポリス、カンザスシティ、ダラス、サンフランシスコの地区を指しています。またサンフランシスコ地区連銀はハワイ州とアラスカ州も管轄下としています。

米国の金融政策が世界経済に与える影響

なぜ米国の金融政策が注目を集めるのかというと、現在の資本主義の覇権国が米国だからです。

実際、米ドルは世界の基軸通貨としての役割を担っています。言い換えれば米ドルは世界で一番活発に取引をされている通貨であり、だからこそFRBは「世界の銀行」とも呼ばれるほどの絶大な影響力を持っています。つまりFRBの金融政策に変更があった場合、各国の中央銀行の金融政策にも少なからず影響を及ぼすことになります。

またサウジアラビアのように自国通貨を米ドルと連動させる「ドルベック制」と呼ばれる固定相場を採用している場合、FRBの金融政策の影響を直接受けることになります。メリットとしては自国通貨の信用が弱い場合でも安定した為替取引が可能となりますが、米国の景気が悪化した場合、ドルベック制を採用している国の政策金利も実体以上に低下するデメリットもあります。

投資家は米国経済から世界経済の動向を推測する

株価には先見性があり、常に将来を予測した数字が現在の株価へと反映される特徴があります。そのためFRBの政策やFOMCでの声明を通じて米国経済の方向性が見えてくるため、マーケットへの影響が大きく、世界中の金融関係者が注目をすることになるのです。

つまり米国の政策金利を見れば、ある程度正確な実体経済が把握できることを意味しています。投資家としては絶大な影響力を持つFRBの金融政策を予測して先回りした投資をするのではなく、FRBの金融政策発表を受けて、その潮流に逆らわずにマーケットに向き合うことが賢明といえるでしょう。

おわりに

米国時間の9月20、21日にFOMCが開催されました。そのなかでFRBパウエル議長は市場の予想通り3回連続となる「0.75%」の利上げを行い、米国のインフレを正常値の目安である2%に戻すための引き締めの姿勢を明確に打ち出しています。

また利上げから利下げに転じるタイミングとしては、インフレが2%へと戻ることを確信してから検討すると発言しており、マーケットの反応としてはこの日、S&P500の終値は1.7%安となりました。次回11月に開催されるFOMCでも引き続き0.75%の利上げが予想されています。

このように米国経済を悩ますインフレ問題はしばらく時間がかかりそうですが、では米国は投資対象ではないのか?といえばそうではないでしょう。

なぜなら、米国以上に次世代産業をリードしている国は存在しないからです。それはつまり、今後10年、20年先の未来においても米国が世界経済の覇権を握っていることを意味しています。このように考えれば、長期投資として米国に投資を続けることは今後も魅力的であことに変わりはありません。

短期で見れば厳しい局面ではあるものの、今こそ投資を継続する良い習慣を意識するときではないでしょうか。

文/鈴木林太郎

金融ライター/個人投資家。現代アートと工芸作品の収集を通じて「経済とアート」の関係を考えることがライフワーク。投資は米国株がメインなので、米国経済や米国企業の最新情報を届けている。現在は「マネー現代」などのメディアを中心に活動中。

編集/inox.


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