「進化」とは即ち「変化」である。
創業1世紀の企業が、時代の流れに合わせて新しい製品を開発した。これは字面で書くほど簡単なことではないはずだ。
結局は「未知の分野に飛び込む」ということだから、その分野で一から始めないといけない。
カンロという企業を、読者の皆様はご存じだろうか。いや、「ご存じだろうか」と聞くだけ野暮である。
1912年創業の老舗飴菓子メーカーだ。カンロの製品を食べたことがない、という日本人はまずいないだろう。
そのカンロが、何とゲーミンググミを開発した。
「ゲーム」と「テレワーク」の密接な関係
2022年の東京ゲームショウは、3年ぶりの実地開催である。
2020年、2021年と東京ゲームショウはオンライン開催を余儀なくされていた。
やむを得ないこととはいえ、やはり寂しかった。
本当に、この2年の「巣ごもり期」は体感としても長く、まるで数十年を無人島で過ごしているかのような感覚さえ抱いてしまうほどだった。
が、100年に一度のパンデミックはようやく終わりを迎えようとしている。
東京ゲームショウの実地開催は、まさに「長いトンネルの終わり」を象徴するかのようだ。
筆者はフリーランスのライターとして、複数のメディアで東京ゲームショウに関する記事を執筆している。
たとえばメディアAはゲームメディアだから、そこに入稿する記事はゲーマーに訴求する内容だ。
一方で@DIMEはゲームメディアではないため、「人気シリーズの最新作が発表された」ということはあまり書かない。
筆者個人の解釈としては、20〜40代の働き盛りの人々に向けて便利グッズや最先端ガジェットを解説するメディアという具合だ。
が、一方で「ゲーム」と「現代の働き方」は密接な関係を持っている。
これは筆者が@DIMEだけでなく他のメディアでもしつこく書いていることだが、ゲーマー向けの周辺機器はそのままテレワークで活用できるだけの機能を有している。
オンラインゲームではチームメイトとの音声通話が不可欠だから、低遅延かつノイズキャンセリング機能が内蔵されたヘッドセットが絶対に必要だ。
が、それはテレワークの際のWeb会議にも当てはまることではないか?
つまり「ゲーマーが求めているもの」と「テレワーク職種の人が求めているもの」は、その大部分が被っているのだ。
「糖の力」で集中力をリカバリー
さて、筆者が幕張メッセの中を周回している最中にこんなブースを見つけた。
カンロの開発したゲーミンググミ『BRAON』の販売ブースである。
『BRAON』はeスポーツチーム『忍ism Gaming』との共同開発による製品。ゲームプレイの最中に栄養を摂取することを目的にしている。
ゲームはスポーツである。そしてスポーツである以上、肉体を酷使する。
こんなことを書くと比較的高齢の人から「指先でパチパチやってるだけじゃないか」と言われてしまうのだが、とんでもない。
チェスや将棋と同じく、脳をフル回転させているのだ。
棋士は長い対局の合間に間食を摂る。当然の話だが、eスポーツの選手もそれと同様のことをやっている。
故に最近では「ゲーミング栄養補助食品」というものが開発されるようになった。
『BRAON』の場合は、ブドウ糖とパラチノースが配合され「糖の力」で集中力をリカバリーしようというコンセプトだ。
実際にこの『BRAON』を開封してみると、まず感じるのはかなり強いソーダの香り。しかしグミを口に含んでみると、案外癖は強くない。
「グミ」にしてはやや硬い感じか。いずれにせよ、誰にとっても割と食べやすいものではないか……というのが筆者の感想である。
手が汚れない栄養補助食品
去年、筆者はとある国の食品メーカーが開発した「ゲーミングピーナッツバター」というものを知った。
これはゲーマーに必要な栄養を補給できるピーナッツバターなのだが、それ故に「ゲームの最中には食べづらい」という欠点も否めない。
こんがり焼いた食パンに塗れば美味しいだろうということはよく分かるのだが……。
しかし『BRAON』には、そのような煩わしさはない。何しろこれは、手に取ってもベトつかないグミである。開封してそのまま中身を掌に落として食べることができる。
「手が汚れない」というのはゲーミング食品にとっては極めて重要な事柄だ。
が、繰り返すがそのあたりは何もゲーミングに限ったことではない。
この『BRAON』は、テレワークの最中の栄養補給にも活用できるはずだ。
勝つための栄養補給
PCと向き合い、オンライン環境下で仕事をする。これは集中力を要求される行為だ。
マラソン選手が給水所でクエン酸入りドリンクを受け取るのと同様、テレワーカーも合間合間の間食を必要とする。
この時置かれている状況は、eスポーツ選手が試合に臨んでいる時のそれといささかも変わらない。
勝つためには、栄養が肝心だ。
そして「効率的な栄養補給」こそ、2020年代の人類が最も欲しているものではないか。
そんな『BRAON』だが、現在はカンロ公式サイトで販売を行っている。
8袋入りパウチセットが1,500円、ボトル容器8本入りボックスセットが2,000円という価格である。
現在はあらゆる「ゲーミング○○」が洪水のように新発売されている状況だが、今回のゲーミンググミはぜひとも一般普及してほしい製品だ。
【参考】
BRAON-カンロ
取材・文/澤田真一
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