仕事や家事、子育てと毎日のタスクは多く、やろうと思っていたことができなかったり、うっかり忘れてしまったりすることもある。
そんな忙しい家族の暮らしをサポートする次世代ファミリーコンシェルジュサービスが「Yohanaメンバーシップ」だ。
忙しい暮らしの日常を専門家チームがサポートするサブスクリプション型のサービスで、国内では2022年9月15日より神奈川県でスタートし、今後順次エリアを広げていく。
ファミリーコンシェルジュを立ち上げたきっかけ
Yohana CEO兼創業者のヨーキー松岡さん。
パナソニック100%出資の子会社である「Yohana」は、テクノロジーリーダーで4児の母親でもあるヨーキー松岡さんが、2021年シアトルで先行ローンチし、現在は全米規模へと拡大しているサービスだ。
松岡さんは、「なりたい自分になるための人間視点のテクノロジーを開発する」という信念のものと、さまざまな技術開発を行っていた。そんな中、世界中がパンデミックにみまわれたことで、バランスがとれなくなったという。
「4人の子どもの母親であることが一番重要だと思っています。忙しいながらも、子育てと仕事のバランスをとっていましたが、パンデミックで今までのようにバランスが取れなくなりました。
家で仕事をしていても、子どもたちがまとわりついて仕事になりません。このような状態が自分だけではなく、世界中、みんながこんな気持ちになっていることがわかりました。そこで、テクノロジーが活かされたウェルビーイングの会社を作ろうと考えました」と、松岡さん。
家で過ごす時間が増え、よいと思って始めたヨガやスポーツも、新たなTo-doリストに入り、ますます忙しくなっているとも話す。やるべきことが多すぎると、体も疲れるが、心のゆとりもなくなる。
家族のウェルビーイング向上のためにサポートできることはないかと考えたことからYohanaを立ち上げ、日本でのフィールドテストも行っている。その結果、なんと、日本は特に忙しい家族が多い国であることが確認されたそうだ。
「Yohanaメンバーシップ」のサービス内容
日常のタスクを専門家チームがサポート。
「Yohanaメンバーシップ」は、家族の忙しい暮らしを専門家のチームがサポートしてくれる、まるで秘書のようなサービスだ。
暮らしにおける日常的なTo-doである1週間の夕食の献立を考えたり、子連れにやさしいレストランを調べたり、週末のおすすめのお出かけ先を探したり、習い事の提案などもプロがアドバイスしてくれる。
もちろん、子育てのことだけでなく、美容院の予約など身の回りのことや、自分にとって大切なイベントの予定のリマインドも行ってくれる。
Yohanaメンバーシップの仕組み。
ガイド・スペシャリスト・リサーチャーのチームからなり、各分野の専門家や外部パートナーとの独自ネットワークを活用して、メンバー(ユーザー)をサポートする。
メンバー登録すると、担当のガイドが、理想の暮らしを実現するための長期的なサポートを行い、スペシャリストは、日々のTo-doを一緒に解決して日常を支える仕組みだ。
リサーチャーは、To-doを解決するために、さまざまな分野の専門知識で調べてくれる。その内容は、スペシャリストを通じて提案される。
専用アプリ「Yohana App」を通じてTo-doやスペシャリストへの依頼を行う。
To-doリスト作成や依頼は、専用のアプリで行う。日本人にとってわかりやすく工夫したとのこと。依頼は、チャットからでもTo-doリストからでも行うことができる。
依頼したことについては進行中と表示され、進捗確認も行える。また、提案してくれたものや事柄について、もっと詳しく知りたいや、別のものを探して欲しいなどの依頼も可能だ。専任のスペシャリストに依頼するため、やりとりを重ねるたびによりフィットした提案をしてくれそうだ。
日本で行った100名以上のトライアルでは、満足度は92%だったとのこと。トライアルでは、「週末に1週間分のレシピを考えるのが苦痛でしたが、その時間を削ったことで、時間的にも精神的にもゆとりが生まれました」「頭の片隅に残っている“やらなければならないこと”を考えなくてよくなった。物事をやり遂げる喜び。こんなサービスが欲しかったと感じました」「新しい場所を知ることで自分も楽になり、家族との会話や楽しみが増えた」などの声があったという。
日常のタスクだけでなく、長期休暇の旅行先など、早めに企画することで、満員で予約できなかったというリスクは避けられそうだ。ちなみに、先行しているシアトルでの2022年6月の実績は、1000世帯2万タスクを完了している。
Yohanaメンバーシップは、依頼し放題で月額18,000円(税込み)。YohanaチームによるTo-do整理、企画提案、調査、手配以外の実作業が発生する場合は別途料金が発生する。
この金額になると、二の足を踏みそうだと思ったが、「シアトルでは、249ドルで提供していますが、高いという声は出ていません。家族で過ごす時間ができたと満足してもらっています」(松岡さん)
Time is moneyとは、まさにこのこと。今を大切に、時間と心のゆとりを手に入れるプライスレスなサービス。日本では、ローンチキャンペーンということで、2022年9月15日から12月12日まで月額8000円で利用できる。
現在は、神奈川県のみだが、今後、オペレーションがスムーズになったところで地域を拡大予定だ。現在のメインターゲットは、共働きの家族向けだが、将来的には、高齢者家族に向けてなど、ターゲット層を広げていくことも視野に入れている。
・Yohana
https://www.yohana.jp/
サービス名:Yohanaメンバーシップ
サービス提供地域:神奈川県 ※今後拡大予定
価格:月額1万8000円(税込)
※2022年9月15日~12月12日のキャンペーン期間中に登録すると、利用開始から12か月は月額8000円(税込)の特別価格。
取材・文/林ゆり