神奈川県海老名市にある『e-TRAIL PARK海老名』は、天気を気にせずオートバイを体験できる室内スポーツ施設。自転車のように軽い電動バイクを使い、初心者から上級者までが楽しみながらライディングテクニックを磨くことができるのだ。
今回の記事ではバイク歴8年の筆者 高木はるかが、難関課題にチャレンジしながら魅力と楽しむコツをご紹介します!
天気を気にせず楽しめるSDGsな施設
e-TRAIL PARK海老名は、イオン海老名の1階にある。
小田急電鉄・相模鉄道 海老名駅からは徒歩約5分、JR海老名駅からは徒歩約10分という好立地に加え、施設内での運転のため運転免許証は不要!誰でも気軽にチャレンジできるのだ。(ただし身長目安150cm以上、16歳以上が条件)
使用する車両はSUR-RON(サーロン)社製の電動バイク。今回は125㏄相当の『Light Bee X』をお借りした。
二酸化炭素の排出がゼロで環境にやさしいのはもちろん、音や臭いを気にする必要がないため、完全室内にて楽しむことができるのだそう。
こちらの施設を運営しているのは、以前当サイトでもご紹介した『e-TRAIL PARK南箱根』と同じ、株式会社キズキ。
今回の海老名と前回の南箱根、一体なにが違うのだろうか?担当者にうかがってみたところ、このような答えが返ってきた。
担当者「2021年8月にオープンしたe-TRAIL PARK海老名は、季節や天気を問わずバイクを使って遊んでもらうことを目的に作っています。課題は初級から上級まで全部で9種類用意してあり、一方通行のコースをグルグルまわることで、レベルごとの課題に挑戦できる仕組みです」
担当者「海老名はリピーターが多く、何度も通ってライディングテクニックを高めている方が多い印象です。集中して取り組めるので技術向上の意味ではかなり効果的な反面、特に初心者の方にとっては閉塞感があって怖い部分もあるかもしれません。だからと言って心配する必要はなく、初回講習やインストラクターのサポートもあるのでビギナー大歓迎です!会社の研修やデートで利用されている方も多いですよ」
担当者「対して2022年7月にオープンしたばかりのe-TRAIL PARK南箱根は、広い敷地を使った屋外施設ということで、自然を感じながらアクティビティを楽しんでいただくことができます。海老名と同様にオフロード走行を想定した本格的な課題をご用意していますが、のびのびと走りたい方には南箱根の方がオススメかもしれません」
ちなみに、どちらもコースの制作にはできるだけ廃材を利用しているのだそう。環境にやさしいSDGsな施設というところも高ポイントだ。
いよいよ挑戦!初めての室内走行の感想は…
筆者は南箱根での初回講習を受講済みということで、ルールや車両の説明は省くことになった。まずは準備体操と、練習エリアでの走行からスタート。
なるほど、乗り始めると思っていた以上に室内が狭く感じる。インストラクターからは「進みたい方向へしっかりと顔を向けること、怖がらずに思い切ってアクセルを開けること」というアドバイスをもらった。
徐々にコツをつかんで8の字を描きながら走行。普段からバイクに乗っている人であれば、操作に慣れれば問題なく走れるだろう。アスファルトやウッドチップとは違った、コンクリートのスルスルとした感触が不思議である。
そのままの勢いで初級コースのスラロームとパンプトラックに挑戦してみると…難なくクリア!
パワフルな加速に身体が置いて行かれそうになるので、いつもよりもお腹と背中、下半身の筋肉をしっかり使って姿勢の維持をすることを意識した方が良いだろう。
続いては中級コース、木道とコーナーバンク。間髪入れずに課題が連続するため、コースの形状を覚えることも重要だ。
よく見ると木道の中にも数通りの道があり、リピーターが飽きずに通えるように工夫が施されていることがわかる。(装飾のように見える細い道も、なんと超上級者向けのコース!)
インストラクターによると、上級者はあえてゆっくり走ることでバランス感覚を鍛えるのだとか。筆者はまだまだテクニックが足りず、勢いよく走り抜けることしかできない。練習あるのみだ!
上級者コースで思わずガッツポーズ
外周にある上級者コースには、より難易度が高い課題がギュギュっと詰まっている。特に難しかったのがこちらの4種。
左から順にパレットトレイル、丸太トレイル、丸太一本橋、シーソー。この中では唯一パレットトレイルが南箱根にて経験済みだが、段差とカーブを組み合わせた形状と3段目からの大きな落差により、難易度がさらに高く設定されている。
筆者のチャレンジではパレットトレイル、丸太一本橋、シーソーの3つはクリア。
ところが丸太トレイルでは…フロントタイヤが挟まって動けなくなってしまった!
それもそのはず。丸太同士の間隔が広く配置されているため、ただまっすぐ走っているだけではクリアできないちょっぴり意地悪な設定なのだ。
様子を見ていたインストラクターがアドバイスをくれる。
「大きい丸太に移るタイミングで、フロントを浮かせるようなイメージで走るとうまくできますよ。グイッと後ろに引っ張りながら体重移動する感じです」
エンジン車で同じことをしようとすると繰り返しの練習が必要なのだが、電動バイクは車体が軽い上にクラッチ操作が不要なので、マウンテンバイクのような扱いやすさがある。アドバイス通りに試してみると…「できた!」
丸太トレイルを見事にクリア!自分の運転が着実に上達していくことが感じられ、自信にもつながった。
──とは言え、筆者ではまだまだ辛うじて走り切れた程度。前輪がほとんど浮かせられないビギナーな運転だ。もっと練習してうまくなりたい!と思わせてくれる絶妙な課題設定に、負けず嫌いの炎がメラメラ燃えていくのを感じた。
通いたくなる面白さ!
まだまだ走りたい気持ちだが、ここで体力と時間切れ。
一通りの課題をこなしてみたが、ベテランからビギナーまで誰もが遊びながら運転技術を高められることは間違いない。
オフロードに挑戦してみたいけど怖い人、電動バイクに興味がある人、運転がうまくなりたい人など様々な希望にこたえてくれることだろう。リピーターが多いのも納得の面白さだった。
ヘルメットとプロテクターのレンタル(それぞれ税込330円)もできるため、まずは手ぶらで気軽に遊びに行ってみるのがオススメだ。
【e-Trail Park イオン海老名店】
〒243-0432
神奈川県海老名市中央2-5-41イオンSC別館1F
https://www.rental819.com/ev/e-trail-park/ebina/
営業時間:11:00~19:00(定休日:月曜 ※月曜日祝日の場合は翌日火曜日に振替)
▼コース内はあえて照明が暗く設定され、ヘッドライトで前方を照らすことで冒険感が味わえる
▼視覚的に難しそうなシーソーは、恐れず先を見て。手足をバネのように使って衝撃を吸収する。
▼助走が少ないため、ドロップオフはかなりの勇気が必要。大迫力だ!
▼ウッドパネルが敷かれた波状路はバランス感覚が鍛えられる。
▼思わず腰が引けちゃうぐらいに高低差があるパレットトレイル。ここまで来ると達成感が半端ない!
▼行き詰まった時はワンポイントアドバイスをチェックしてみよう。
▼グループでの参加も可能だ!(詳細は店舗へお問い合わせください)
文/高木はるか
アウトドア系ライター。つよく、しぶとく、たくましくをモットーにバイクとキャンプしてます。 愛車はversys650、クロスカブ110、スーパーカブ90。
高木はるかの記事は下記のサイトから
https://riding-camping-haruka.com
編集/inox.