シンプルすぎる表示とアラームだけでたどり着けるのか?話題の自転車ナビ「Beeline Velo 2」の実力検証
2022.09.08ミニマムな情報で快適サイクリングが実現
自転車の遠出が趣味の筆者にとって、ハンドルホルダーに収まったスマホの地図アプリは欠かせない。
とは言いながら、便利なのは確かだが、いつもかすかな違和感がある。まず、テクニカルな問題として、日が照っているときは(反射防止フィルムを貼っても)画面が見にくいし、夏場は不安になるくらい熱を帯びる。
そして、スマホを見るたびに、日常に引き戻される。メールが着信しては、マインドセットが仕事モードに揺れ動く。これが地味にストレスだったりする…
今回紹介する「Beeline Velo 2(ビーライン ヴェロ 2)」は、こうした課題をさくっと解決したガジェットだ。
本品は、直径5cm足らずで円形ディスプレイの収まった外観。傷防止コーティングが施されているので、光沢感がある。これを、付属のUSB-Cケーブルでまず充電。
次に、App StoreやGoogle Playで「Beeline」のアプリをスマホにインストールする。インストールし終わったら、「Beeline Velo 2」本体とペアリングしておく。
自転車のハンドルバーに、付属のマウントを2本の輪ゴム(ラバーストラップ)で固定する。
そのマウントに「Beeline Velo 2」本体を、ツイストしてロックするだけで装着。本体のスイッチを入れ、スマホで目的地をタップしたら、出発OK。
走行中の「Beeline Velo 2」本体に表示されるのは、基本的には、今通るべき道と次の曲がり角までの距離のみだ。
すごくシンプルだが、サイクリングを楽しむのに、スマホのマップに表示されるさまざまなルートやアイコンは、逆に邪魔だったということに気づかされる。
「Beeline Velo 2」表示の例(アプリのチュートリアル画像より抜粋)
試しに、不案内な土地にある県立図書館に行くことにする。距離的には5kmほど先。ペアリング中のスマホはバックパックの奥底に放り込み、道案内は完全に「Beeline Velo 2」に任せる。
最初は、なんとはなしに気になって、この小さく丸いガジェットを何度もチラ見する。やがて、ほとんど気にならなくなった。曲がり角まで70mくらいのところで「ピッ」とアラームが鳴り、曲がり角直前で「ピッピッ」と2回鳴る。
これが意外と便利で、よほど曲がり角が連続していないかぎり、基本この音だけを手掛かりにスムーズにナビゲートできるからだ。道を間違ったり、迷うこともなく目的地に到着できた。
バックパックから、スマホを取り出して見ると、下の表示になっていた。通ったルートとともに、走行に要した時間、距離、平均速度、ルート評価(5段階)が示されている。
このデータを記録(保存)していけば、「ライド履歴」として過去の走行記録を閲覧できる仕組みになっている。
こうした特徴を備えた「Beeline Velo 2」は、「イギリスの自転車オタク」が開発しただけあって、「自転車好き」で「ミニマリスト志向」の人なら、心に刺さるガジェットになるはずだ。
本品は、Kickstarterで大成功を収めたのち、クラウドファンディング「Kibidango(きびだんご)」で割引価格にて予約販売中(アプリ・デバイス共に日本語対応済み)。サポーターは600人を超え、人気の高さがうかがえる。終了日は9月15日なので、興味のある方は早めにチェックしておこう。
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文/鈴木拓也(フリーライター)