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アストンマーティン「DBX707」が世界で最も美しいSUVと言われる所以

2022.08.31

 スーパースポーツやラグジュアリーモデルを手がけるブランドにも今やSUVがラインナップされる時代だ。2シーターモデルを主力とするスーパースポーツ界にとって、ブランドの個性もわかりやすく保たれた多人数乗車のSUVは実用性とともに人気がある。憧れのブランドのファーストモデルにSUVを選ぶ方が多いのだ。

 アストンマーティンは、、2019年に106年の歴史上、初のSUVとなる「DBX」を発表した。今年2月には “世界で最もパワフルなラグジュアリーSUV”と称し「DBX707」を発表。最高出力707PS(馬力)、最大トルク900Nm、0-100km/h3.3秒、最高速はライバル最速となる310km/h。車名の”707“は馬力に由来する。

ちなみに550PS/700Nmの性能を持つ既存の「DBX」は「DBX」のままであることから、707という数字が車名に並ぶ特別感=ハイパワーぶりが一層際立って見える。それは試乗を終えているから抱くことのできる印象かもしれない。

今回は、まもなく世界でデリバリーが始まる予定の「DBX707」を世界のセレブを魅了するイタリアはサルデーニャ島で一足先に試乗することができた。島=ビーチをイメージしていたら海岸線は確かに2000kmにも及ぶ大きな島だった。が、内陸には山岳エリアもあり、実は400kmの試乗コースのほとんどがワインディングだったのではないかと思うほど山間を走った。かわいい家々が並ぶ小さな町や高速道路がまるでワインディング路を走るための連絡路のように思えたほどだ。おかげで「DBX707」がSUVというよりSUVのカタチをしたスポーツカーか、GTカーかという性能を体感することができたのだった。

「DBX707」に搭載されている4ℓV8ツインターボエンジンは「DBX」にも採用されているが、「DVX707」ではターボチャージャーを含め、性能を高めるべくポテンシャルが高められ、700PS/900Nmを四輪駆動で走らせる。四輪駆動は前輪と後輪の駆動力が走行状況によって変化し、ハイパワー大トルクを四輪でマネージし安定性とスポーツハンドリングのハイバランスを保つ。

一方で、走行モードには “テレインモード”というオフロード走行セッティングも用意されているからやっぱりSUVなのだな、と思う。とはいえ、既存の「DBX」でも本音で性能は十分だと思っていたのだが、「DBX707」はますますSUVとは思えぬまでに性能は高められている。

このようにパワーもトルクも引き上げられたことで周辺の性能パーツも強化すべく変更されている。トランスミッションはより大きなトルクに対応し耐久性はもちろんレスポンス性能も遙かに優れた新たな9AT(湿式多板クラッチ)に変更。ブレーキもスチール製からカーボンセラミック製が採用され、サイズアップもはかられている。

このような強化がおこなわれたことで、”ローンチコントロール・システムも新たに搭載されている。他にもエアサスペンションはもちろん、e-デファレンシャルやエレクトロニック・アクティブ・ロール・コントロールなどの電子制御系のキャリブレーションが施されている。

ちなみに「DBX707」のボディーサイズの全長×全幅×全高=5639mm×1998mm×1680mm、さら車重の2245kgも「DBX」と同じ数値という事実に筆者も驚いた。多少は重量増もあるのかな、と考えるのが一般的なのだが、スペック(数値)で表せないところに性能の本性がうかがえるアストンマーティンながら、この数字にはこだわったようだ。例えばブレーキはスチール製に比べ40kg以上も軽く、トランスミッションは大パワー/トルクに耐えうる性能向上がはかられていながら軽量化にも大いに貢献している。

実用性が求められるSUVながら、スポーツカーのようなファストバックスタイルのデザイン要素を採り入れ、空力にこだわった流麗なデザインが“世界で最も美しいSUV”と称される「DBX」。「DBX707」では冷却効果も高めるため大型化されたフロントの「DB」グリルが存在感を強めていた。試乗車はオプションのダーククローム仕上げが採用されやや引き締まって見えたが、標準仕様のクローム(シルバー)色では視覚的な膨張効果もあって本当に大きく見える。ただし、それが大味だったり、下品にならないのがアストン流のデザインの妙と言えそうだ。

オーダーの際はどっちのテイストに魅せたいかで検討すべし。フロントグリル下のスプリッターやサイド、ルーフなどにも追加されたエアロパーツ類は高速走行時のフロントの浮き上がりを低減し安定させ、車体を路面に押さえつける効果がある。また「DBX」では左右2本だったエキゾーストテールパイプが4本出しとなっている。ちなみにエキゾーストの音質もパワフルなエンジンに相応しい音響調整が行なわれ、聴覚的な刺激やエモーションの“性能調整”にも抜かりない。

ドライブフィールは低速から高速にいたる隅々までトルクを丁寧に、しかしレスポンスよく引き出せるような加速性能と「DBX」のために専用開発されたオールアルミニウムボディやサスペンション、電子制御のアンチロールバーなどにより大柄なSUVをSUV界のスポーツカーのような運動性能を持つモデルへと仕上げられている。

「DBX707」は707ps/900Nmという馬力やトルクをどう料理し味わえるかにアストンマーティンらしさが余すことなく表現されていた。例えば、アクセルを思い切り速く強く踏み込んだ際の加速は、車体の重さを感じる間もなくタイヤが路面を確実に蹴り出し、100km/hなどあっという間だ。

一方で幾重にも続くコーナーを一つずつ通過する際の再加速はコーナー出口の様子で加速も異なるが、その強弱にかかわらずリニア。しばらく加速を続ける場合や一定走行を行うにしても、トランスミッションの繋がりが速く滑らかで、少しも荒々しくないのだ。逆にサルデーニャの小さな町では制限速度が10-30km/hというところもあり、低速走行の際でも速度コントロールのしやすさを持ち合わせている。

ターボの存在も忘れるようなスムーズなトルクコントロールも魅力だ。実は数字を見ただけならちょっと暴力的にキャラ変した「DBX707」も想像の範疇だったのだが、やはりアストンマーティンは違った。

性能が高められたことで足元は「DBX」に比べ固められており、乗り心地も少々硬めではある。街中ではそれを感じることもあるが、コーナリング中はドライバーが操作するステアリングやボディー、そして路面を捉えるタイヤの一塊感が強く、SUVとして扱ってよいものかと思うほどだった。スポーティーなSUVであっても着座位置が高い分、腰高な印象を抱きがちなモデルもあるが、こちらはただ視界が高めで良好というメリットしか印象に残っていない。

デビュー作となった既存の「DBX」がアストンマーティン流の最高のラグジュアリー&スポーツぶりを新たなスタイル=SUVで表現しているとするなら、「DBX707」はまさにアストンマーティン流の“世界最速”ハイパワーモデルの登場と言えるだろう。

■関連情報
https://www.astonmartin.com/ja/

取材・文/飯田裕子(モータージャーナリスト)


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