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床を踏むだけで計測できる!タニタと城東テクノがユニークな体組成計付き高気密型床下点検口「NORNE」を開発

2022.09.01

■連載/阿部純子のトレンド探検隊

ツイートがきっかけで生まれた床下点検口×体組成計のアイデア

キッチンや洗面所の床に設置されている床下点検口と体組成計が一体化した製品が9月1日から新発売された「NORNE(ノルネ)」(価格はオープン)。高気密型床下点検口では20年以上の販売実績があり、57%のトップシェアを獲得している城東テクノと、体組成計で国内トップシェアのタニタによる共同開発で生まれた製品だ。

NORNE開発のきっかけは、「体組成計の出し入れが面倒で、出しっぱなしにすると家族に怒られる」、「片づけると体組成をはかり忘れてしまう」という城東テクノ社員の悩みが発端。「城東テクノの床下点検口に体組成計が埋め込まれていたらこの悩みは解決するのに……」と思っていた矢先に目にしたのが、タニタのTwitter公式アカウントで2016年に行ったツイートだった。

タニタ本社受付の一角に体重計が埋め込まれており、知らずにそこに立ってしまうと体重を測られてしまうという内容で、当時大きな反響を呼んだ。日常の生活動線の中で、自然と健康管理に取り組める仕組みが作れないかと考えて製作したものが、タニタ本社受付に埋め込まれた体重計だ。

城東テクノでも床下点検口に体重計を埋め込むというアイデアを検討しており、このツイートをきっかけに城東テクノからタニタにコンタクトを取り、両社で連携して開発したのが体組成計付き高気密型床下点検口の「NORNE」だ。

もともとは体重計を埋め込む商品として企画をスタートしたが、開発を進める中で体組成計に変更。生活習慣の中で体組成の計測を習慣化できる製品を目指した。

「床面に体組成計を埋め込むことでフラットに仕上げ、体組成計を出し入れする手間を省き、毎日の健康チェックがストレスなくできます。床下点検口に付加価値と付けたい城東テクノと、“はかる”を習慣化したいタニタが出合うことで共同開発が実現しました」(城東テクノ 戦略企画課 植田太司氏)

「城東テクノとの連携には2つの狙いがあり、ひとつは健康をはかるタッチポイントの拡大。タニタでは異業種も含めて様々な企業と連携することで健康をはかるタッチポイントを広げて行きたいと考えています。アニメのキャラクターやゲームとのコラボも行い、好きなものを起点に興味を持ってもらい楽しみながら健康づくりに取り組んでもらっています。NORNEもその一環で、キッチンでの作業中や、入浴前後、歯を磨くついでに体組成計ではかる習慣を組み入れてもらいたいと考えています。

もうひとつは体組成計アルゴリズムの標準化です。現在普及している体組成計は、体に微弱な電流を流し、電気抵抗値と体重、身長、性別、年齢など統計的な要素を加味して、体脂肪や筋肉量などの体組成を分析する『生体インピ―ダンス法』という計測技術を用いています。

この計測を行う計算式が体組成計のコア技術となるアルゴリズム。体組成計には各社が独自に開発したアルゴリズムが搭載されているため、メーカーが異なると体重が同じでも体脂肪率や筋肉量が異なる数字で表示されてしまいます。最近ではネット通販で海外製の安価な体組成計も販売され、計量法違反やアルゴリズム精度の低いものもみられます。こうしたメーカーによる差異は、ユーザーの利便性の低下や、データヘルスの推進においても大きな障害です。

タニタアルゴリズムは国内外1万5000件以上の生体データを収集して開発されました。体組成計のゴールドスタンダードと高い相関性を持ち、医療現場でも活用されるほか、累計200件を超える学会発表論文でも採用されるなど、エビデンスに基づく制度の高いアルゴリズムです。

NORNEにもタニタアルゴリズムを搭載しています。異業種の商品にタニタアルゴリズムが搭載されるのは今回が初めてとなります。タニタはこうした連携を通じて、体組成計計測技術の標準化を推進していきたいと考えています」(タニタ 営業推進部 岩下真由美氏)

開発では体組成計を支える床の強度、体組成計自体の強度の2つの課題が浮上

住宅建材メーカーの城東テクノの代表的な商品として、住宅の基礎と土台の間に挟み込むことで床下換気を促す「キソパッキン」がある。同商品を使用してつくられた住宅は累計500万棟、現在の新築木造住宅の約60%に使用されている。床下点検口に関しても57%のトップシェアを持つ。

住宅の長寿命化を支える建材が床下点検口で、床下のメンテナンスのために設けられる開口部のこと。床下は湿気がこもりやすく、シロアリ被害やカビの発生が無いか定期的にチェックするのが家の長寿命化の観点からも重要で、多くは収納スペースと兼用になっている。

NORNE開発にあたり、体組成計を支える床の強度と、体組成計自体の強度という2つの課題解決が必要となった。床下点検口は床下が空洞で、床にたわみが生じると正しく測定ができないため、NORNEが載るふたの部分にたわまない強度が必要となる。

城東テクノの床下点検口は荷重を面で支える独自構造で、踏んでもがたつかずたわみが生じないことで市場から評価を得ている。この構造だからこそ、正確に体組成をはかる製品が可能になった。

もうひとつの課題が体組成計の強度の向上。NORNEは生活動線上に設置されるため、床と同程度の強度を想定する必要があり、通常の体組成計以上の強度がNORNE自体にも必要になる。NORNEには一部に業務用に近い部品を採用して強度を確保。通常の体組成計の検査に加え、さまざまな要素の評価を繰り返し製品化した。トップシェア同士の企業だからこそできた製品といえる。

NORNEはタニタのハイエンドモデル「インナースキャンデュアル」をベースに開発。2つの周波数の電流で体のインピーダンスを測定することにより、高精度な体組成計測を可能にする。計測項目は下記画像の10項目。

デュアル周波数により、筋肉の量だけでなく質を評価できるのが特徴。「筋質点数」は、筋肉に負荷をかける運動を行った際、筋肉量よりも先に変化する筋質をチェックしたり、筋肉量が変化しにくい女性や高齢者の運動習慣での変化が見えやすいため、モチベーションを高めることができる。

Bluetoothによる通信機能を装備し、計測結果をスマートフォンに転送することが可能。体の経時変化をグラフ表示することもできるので、運動や食事に気を使うといった行動変容にもつながる。

【AJの読み】設置場所は洗面所がベストかも?

NORNEは床面と一体となったフラット構造で、3mm以下の段差なので気になることもなく、床とフラットなので掃除も簡単。床面下に別売りの収納庫をセットすれば収納スペースにすることも可能で、収納庫ははめるだけなので簡単に設置できる。また、60㎝×60㎝の床下点検口ならリフォーム時にNORNEへの交換も可能だ。

体組成計の出し入れが面倒だったり、置き場所に困るのはよくある悩みで、生活動線上に支障なく設置されているので手間がかからず、はかり忘れを防ぐという点でも床面への埋め込み式は画期的。でも毎日使う上で少し気になることも。

筆者宅でもキッチンと洗面所の2箇所に床下点検口があり、キッチンの方は収納庫があり収納も兼ねている。NORNEは体組成計を取り出してからふたを開閉するという2ステップが必要になる。キッチンでの収納庫として使っていると頻繁に開け閉めするので、そのたびに体組成計を外すのは少し面倒。
また、体組成をはかるには素足であるという条件が必要なため、夏場はまだしも靴下やスリッパを履く冬場は計測のために脱ぎ着しなくてはいけなくなる。

これらを考えると、洗剤とかお風呂周りのアイテムを入れることが想定され、収納庫を付けても頻繁に開け閉めすることがなく、入浴の前後で素足になる洗面所への設置がベストではないかと思う。

文/阿部純子


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