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メタボの該当者はがんの死亡リスクが高く、構成因子を多く有する人ほどそのリスクが上がる、徳島大学研究報告

2022.08.30

メタボ構成因子該当数とがん死リスクに有意な関連――J-MICC研究

日本人のメタボリックシンドローム(MetS)とがん死との関係を解析した研究結果が報告された。

徳島大学大学院医歯薬学研究部医科学部門社会医学系予防医学分野の有澤孝吉氏らの研究によるもので、日本の診断基準でのMetS該当者はがん死リスクが高く、またMetSの構成因子を多く有している人ほどそのリスクが高いことが分かった。詳細は「PLOS ONE」に2022年7月8日掲載された。

MetSは心血管疾患ハイリスク状態を早期に検出するために定義された症候群だが、がんリスク上昇とも関係のあることが示唆されている。

ただし、MetSと日本人のがん死との関連についてのこれまでの研究結果は一貫性がない。有澤氏らは、国内多施設共同コホート研究「J-MICC研究」のデータを用いてこの点を検討した。

J-MICC研究は、日本人の生活習慣病リスクの解明を目的として2005年から14カ所で継続されている前向きコホート研究。

この参加者のうち、ベースライン時点でがん・脳心血管疾患の既往のある人や解析に必要なデータが欠落している人を除外し、2万8,554人(男性49.4%)を解析対象とした。

MetSの判定には、米国コレステロール教育プログラム治療パネルIII(NCEP ATP III)の基準を用い、腹囲長の代わりに肥満の判定基準であるBMI25以上を使用した。

また、日本肥満学会(JASSO)によるMetSの判定基準のうち、腹囲長高値をBMI25以上に置き換えた場合での検討も加えた。

MetS該当者はNCEP ATP III基準で16.5%、JASSO基準では8.9%だった。平均6.9年間の追跡で396人が死亡し、そのうち192人ががん死だった。

がん死リスクに影響を及ぼし得る因子(年齢、性別、閉経前/後、喫煙・飲酒・運動習慣、教育歴など)を調整後、NCEP ATP III基準でのMetSに該当することは、がん死リスクと有意な関連が見られなかった〔ハザード比(HR)1.09(95%信頼区間0.78~1.53)〕。

MetSの構成因子別にがん死リスクとの関連を検討すると、高血糖(空腹時100mg/dL以上)のみが有意であり〔HR1.41(同1.05~1.89)〕、肥満、血圧高値、中性脂肪高値、HDL-コレステロール低値は有意な関連がなかった。

一方、JASSO基準でMetSに該当することは、がん死リスクの上昇と有意な関連があった〔HR1.51(1.04~2.21)〕。

MetSの構成因子別にがん死リスクとの関連を検討すると、やはり高血糖(空腹時110mg/dL以上)のみが有意であり〔HR1.74(1.27~2.39)〕、他の因子は有意な関連がなかった。

次に、MetS構成因子の数とがん死リスクの関連を検討した結果、NCEP ATP III基準ではわずかに非有意だった(傾向性P=0.06)。

一方、JASSO基準では該当する因子数が多いほどがん死リスクが高いという有意な関連が認められた(傾向性P=0.01)。より具体的には、該当因子がない場合に比べて、該当因子数が2項目でHR1.65(1.06~2.56)、3項目以上ではHR1.79(1.11~2.89)だった。

続いて、非肥満でMetS構成因子のない群、非肥満でMetS構成因子が一つ以上該当する群、肥満ながらBMI高値以外のMetS構成因子のない群、肥満でBMI高値以外のMetS構成因子が一つ以上該当する群という4群に分け、がん死リスクを比較検討した。

その結果、NCEP ATP III基準で分類した場合と、JASSO基準で分類した場合ともに、肥満でBMI高値以外のMetS構成因子が一つ以上該当する群でのみ、有意なリスク上昇が認められた〔非肥満でMetS構成因子のない群に比較して、NCEP ATP III基準での比較ではHR1.76(1.10~2.80)、JASSO基準ではHR1.69(1.09~2.63)〕。

このほか、JASSO基準でのMetS該当者で見られたがん死リスクの上昇を、がんの部位別に検討すると、胃、大腸、肝臓、膵臓のがんによる死亡でハザード比が1を上回っていたが、有意なリスク上昇は大腸がんでのみ認められた〔HR2.95(1.04~8.40)〕。

まとめると、日本のMetS基準の腹囲長をBMIに置き換えた基準でMetSに該当する場合、がん死の有意なリスク上昇が認められ、かつMetS構成因子の該当数が多いほどそのリスクが高かった。

特に高血糖ががん死リスクの上昇と関連していた。また、肥満かつMetS構成因子を有する「代謝的に不健康な肥満」でがん死リスクが高いことも明らかになった。(HealthDay News 2022年8月29日)

Abstract/Full Text
https://journals.plos.org/plosone/article?id=10.1371/journal.pone.0269550

Copyright © 2022 HealthDay. All rights reserved.
Photo Credit: Adobe Stock

構成/DIME編集部


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