コロナ禍でエンタメ業界を支えるのは〝応援消費〟だ。コンテンツビジネスラボ独自の試算によると、昨年調査による推し活の市場規模は1309億円。平均支出金額は3万2833円となり、昨対比で1万1062円増と推計する。
「支出カテゴリーではファンクラブ市場、コンテンツジャンルでは音楽市場とドラマ・バラエティー市場がいずれも伸長。その背景には推し活があると考えています」(木下さん)
「〝応援したい〟〝推しポイントを分かち合いたい〟という気持ちを起点に、ファンが広報プレーヤーとして自主的に情報を発信し、アーティストが盛り上がるというダイナミズムが、近年のヒット曲に共通して見られるようになりました」(三浦さん)
開催制限が緩和された今年はリアルイベントが本格的に再開。推し活のフィールドがリアルへと広がる一方で、自粛生活で新たに定着したコンテンツも進化している。吉本興業がメタバース事業への参入を発表するなど、下半期はメタバースのエンタメ&大衆化がさらに加速する。
コンテンツビジネスラボ
様々なコンテンツに関する生活者意識・行動の変化について調査研究を行なう、博報堂と博報堂DYメディアパートナーズのプロジェクト。木下陽介さん、後皓介さん、三浦慎平さん、谷口由貴さんが回答。
カム活
フェス&ライブ復活でリアルへ回帰する推し活
『コンテンツファン消費行動調査2021』によると、音楽利用層の約4人に1人が「好きなアイドルの〝推し活〟」を行なっている結果に。オタクコンテンツを楽しむ約20%がコロナ禍を機に流入した新規層であるというデータもある。リアルイベントが再開する今年は、カムバに花が咲きそうだ。
注目アーティスト「INI」
オーディション番組『PRODUCE 101 JAPAN』シーズン2で結成した11人組グループ。2ndシングルは初週売り上げ74万枚の大ヒット!
注目アーティスト「22/7」
秋元康プロデュースのデジタル声優アイドルグループ。今年は新メンバー8名が加入。14名の新体制初のシングル曲が話題に。
地方創生メタバース
渋谷に続き、今年4月「バーチャル秋葉原」が登場した。実際の都市を仮想空間に再現する取り組みが進む中、吉本興業は兵庫県養父市の観光名所を再現した「バーチャルやぶ」を6月末に開設する。狙いは地方創生。アバター化した所属タレントをイベントに出演させるなどして、仮想空間にエンタメの風を吹き込む。
「見取り図」「かまいたち」などの人気芸人もアバター化。仮想空間だけでなく、実際の都市を訪問した際の特典も考案しているという。
タイカン映画
ジブリ、ハリポタなど名作映画が続々舞台化!
『トップガン』など旧キャストを再集結した〝同窓会映画〟が人気を博す中、イベント開催制限が緩和された今年は、映画の舞台化が相次ぐ。『千と千尋の神隠し』に続き『となりのトトロ』の初舞台化が発表されたほか、世界6都市でロングラン上演中の舞台『ハリー・ポッターと呪いの子』がアジア初上陸を果たした。
今春から7月にかけ、東京、大阪など5都市で公演。今回が初舞台となる橋本環奈、歌手や声優としても活躍する上白石萌音がWキャストを務めたことでも話題に。
画像提供:東宝演劇部
60以上の演劇賞を受賞した舞台が、7月8日にTBS赤坂ACTシアターで開幕。藤原竜也、石丸幹二、向井 理がハリー・ポッター役を演じる。
画像提供:TBS
第2のUUUM
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話題の中心は「にじさんじ」を運営するANYCOLORだ。6月に上場し、瞬く間に東証グロース市場の時価総額ランキングトップクラスへ。志摩スペイン村をバズらせた「周央サンゴ」や新人「壱百満天原サロメ」の上場直前の活躍も追い風に!
「サロメ嬢」デビュー1か月の伝説
取材・文/編集部
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