DIME MAGAZINE
小麦粉を控えた『新ジャンル乾麺』食べ比べ
グルテンフリーとは、グルテンを含まない食品やその食品を摂取しないライフスタイルのこと。もともと療法食としての位置づけでしたが、近年世界中で健康志向が上昇していることから日本でもグルテンフリー食品に注目が集まっているのだとか！
今回はそんなグルテンフリーについて、身体に良いとされる理由を少し掘り下げてご紹介します。小麦粉を控えた『新ジャンル乾麺』の人気商品もまとめたので参考にしてください。
なぜグルテンフリーやグルテンカット食品が注目されるのか？
グルテンは、小麦や大麦、ライ麦などに含まれるたんぱく質の1種です。小麦由来の薄力粉や強力粉で作られている食品にはグルテンが含まれているので、パンやパスタ、うどん、ラーメン、ピザ、天ぷらや唐揚げ、餃子の皮、カレーやシチューのルー、ケーキやクッキーなど…驚くほど多くの食べ物がグルテン含有食品に該当します。
グルテンフリーは、もともとそんなグルテンに対して身体が異常反応を起こしてしまう「セリアック病」患者の方のために生まれた食事療法でした。
【セリアック病とは？】
グルテンに反応して起こる遺伝性の自己免疫疾患。グルテンを摂取すると体内の自己免疫機能が異常反応を示し、誤って自身の小腸粘膜を攻撃する。主な症状は吸収不良による腹痛や慢性的な下痢など。
現状日本にセリアック病患者の方は多くありませんが、食生活の欧米化により今後増加する可能性が示唆されています。
近年は、慢性的な倦怠感やお腹の不調を感じている人の中に体質的にグルテンが合わない「非セリアック・グルテン過敏症（不耐症）」が隠れている可能性も取り上げられはじめました。
実際、試しにグルテンを控えたところ不調が改善されたという声も多くあります。世界的に有名なモデルやアスリートが実践したことで、グルテンフリーは広く一般に知られるようになりました。
グルテンフリー・グルテンカットに期待できる変化とは？
グルテンフリーやグルテンカットに期待できる変化として多く挙げられるのは、腸内環境や肌荒れの改善、慢性的な倦怠感や疲労感、頭痛の改善などです。
実際に「#グルテンフリー生活」でインスタグラムを検索してみたところ、日本でも「なんとなく体が軽くなった」「肌の調子が良くなった気がする」という口コミが多数あり、多くの方が実践している印象でした。グルテンフリーは、新たなライフスタイルの1つとして認知されているようです。
しかし実は、グルテンに関する病気に罹患している方以外にとって「グルテンフリーが身体に良い」という医学的な根拠はないのだとか。
なかには無理にグルテンを控える必要はないという意見もありますが、グルテンフリーを意識することで糖質の過剰摂取が抑えられたり、食生活が改善されるのであれば意味はあるように感じますよね。
グルテンフリーや糖質オフの人気『新ジャンル乾麺』5選
グルテンを多く含む食品と糖質を多く含む食品は重複するものが多いため、上手く実践すれば糖質を抑えたダイエット効果も期待できるといわれます。
ただし、グルテンフリー＝糖質制限ではないので注意しましょう！グルテンフリーの代替として使われることが多い米粉や玄米粉は糖質が少ないわけではありません。
しかし、低GIであったりビタミンなどの栄養素が豊富な点から、ダイエットや体質改善目的で取り入れる人も多い食品です。
というわけでここからは、グルテンフリーやグルテンカット、糖質オフの人気商品をご紹介しています。『新ジャンル乾麺』と呼ばれ、健康を意識した新たなライフスタイルにおすすめなのでチェックしてみてください。
※紹介している商品のなかには完全なグルテンフリーではなく、グルテンカットや糖質オフが目的のものもありますのでご注意ください。
①ZENB NOODLE（ゼンブヌードル） 丸麺
販売元：ZENB JAPAN（ミツカングループ）
価格：1,292円（税込・送料込）
内容量：320g
原材料：黄えんどう豆粉（アメリカ製造）
栄養成分表示（1食80gあたり）：エネルギー260kcal／たんぱく質13.0～17.3g／脂質0.9～2.5g／炭水化物49.3～54.8g（糖質37.6～42.5g／食物繊維9.8～14.2g）／食塩相当量0～0.05g
ゼンブヌードルは原材料に黄えんどう豆を100%使用しており、SNSでも人気の高いグルテンフリーの新ジャンル麺です。
原料が豆なので植物性たんぱく質が豊富で、小麦粉に比べて糖質が少なく、食物繊維も摂取できるのがメリット。デメリットとしてあげるなら、購入がネットのみなので少量だと割高になってしまうところでしょうか。
パスタの他に焼きそばやラーメンなどの料理にも向いているとのことで、SNS映えするパッケージのなかには数種類のレシピが丁寧に書かれたパンフレットが同梱されていました。
麺の色は一般的なパスタより濃い目で、丸麺の太さは1.7mm。茹で時間は鍋で約6～7分です。
ゼンブヌードルはグルテンフリー麺には珍しく電子レンジ調理可能なのも特徴です。レンチンOKなのは手軽で良いですね！
茹でたパスタを1本食べてみると、歯ごたえは通常のパスタよりもしっかりめでした（茹で時間にもよると思います）。
特に変わった味も香りもしませんが、パスタ麺といったら一般的にツルツルしているもののこちらはちょっとざらつきのある食感でした。味にクセが無いので食べやすいですね。
1.7mmとちょっと太めなのと、食感がパスタっぽくないので、焼きそばや冷やし中華など中華麺として使う方が良いかもしれません。
パスタとして使うのであれば味の濃いソースを推奨します！
公式サイトでは麺の太さ1.1mm茹で時間約4分の＜細麺＞や、マメロニ（豆でできたマカロニ）などのラインナップもあるので作りたいメニューに合わせてチョイスしてみてくださいね。
■公式サイト：https://zenb.jp/
②ベジ玄米ラーメン
販売元：オーサワジャパン
価格：226円（税込）
内容量：112g（うち麺80g）
主な原材料（しょうゆ味）：めん【小麦粉[小麦（国産）]／玄米粉[玄米（岐阜県）]／小麦グルテン／食塩】／しょうゆ／発酵調味料／香辛料／食用植物油脂（ごま油）／食塩 など
栄養成分表示（しょうゆ味・1食112gあたり）：エネルギー311kcal／たんぱく質8.0g／脂質2.6g／炭水化物64.6g／食塩相当量（めん）0.6g（スープ）3.7g
自然派食品を多く扱うオーサワジャパンより発売している玄米粉を使用したベジ玄米ラーメン。グルテンの摂取量を減らしたい人にはおすすめできる新ジャンル麺ですが、原材料に小麦を含むためグルテンフリーではないので注意してください。
砂糖・動物性原料・化学調味料不使用で、ノンフライなので脂質を抑えることができます。
さらに、玄米には食物繊維が含まれるため食物繊維の摂取が期待できます。しかし本商品には食物繊維量の記載がないためどれくらい摂取できるのか不明なのは残念ですね…
楽天やAmazonでも売れている商品なので口コミが多く、安心して購入できるのは良いところだと思います。
茹で時間は約3分、スープもついており、普通のインスタント麺と変わらない手軽さです。
しょうゆ味は「思っていたよりも美味しい」という口コミが多数だったので期待して試食したところ、確かに想像よりも美味しかったです！
というより、普通のラーメンとの違いがわからないくらい。玄米入りといわれなければわからないくらい麺からは小麦の香りを感じるし、至って普通のインスタントしょうゆラーメンでした（笑）
スープは昔ながらのしょうゆ味といった感じで、ほどよい濃さ。ごま油の香りが食欲をそそります。
ノンフライ麺なので胃にもたれず、サラッと食べられるのも良いですね。
ちなみに、しょうゆ味と同じくらい定番人気なのがこちらのしお味です。しょうゆ味よりはあっさりしていますが薄味というわけでもなく、だしを感じる風味でした。
どちらも美味しいスープだったのですが、個人的にはシンプルなしょうゆの方が好みでした。
脂質やグルテンは控えたいけどインスタンラーメンが大好きでやめられないという人にはイチオシです。
他にもみそ味やごまみそ味、担々麺味などが発売されているのでお好みの味を探してみてはいかがでしょうか。
■公式サイト：https://new.ohsawa-japan.co.jp/?actmode=ItemList&cid=16
③ALCE NERO（アルチェネロ） 有機グルテンフリースパゲッティ
販売元：日仏貿易（デニスグループ）
価格：513円（税込・送料込）
内容量：250g
原材料：有機とうもろこし粉／有機米粉
栄養成分表示（100gあたり）：エネルギー357kcal／たんぱく質7.0g／脂質1.3g／炭水化物79.7g／食塩相当量0.01g
人気のあるグルテンフリーパスタといえばよく名前が挙がるのがこちらのアルチェネロ。イオンなどのスーパーで販売していることもありますが、個人的には成城石井や輸入食品のお店のイメージが強く、「良い素材を使った高級寄りのオーガニックパスタ」という印象です。
有機グルテンフリースパゲッティの原料は有機とうもろこし粉と有機米粉で、麺の太さは1.6mm、茹で時間は約8～10分です。
グルテンフリースパゲッティ以外にも全粒粉パスタやペンネ、有機パスタソース有機トマトピューレなどラインナップが豊富なので、有機食品にこだわる人にはおすすめです。
SNSでもファンが多い鉄板ブランドなので、ぜひお試しあれ。
■公式サイト：https://www.alcenero.jp/
④国産米粉で作った グルテンフリー米粉うどん
販売元：東亜食品
価格：270円（税込・送料込）
内容量：142g
原材料：米粉（米（国産））／ばれいしょでん粉（遺伝子組換えでない）
栄養成分表示（71gあたり）：エネルギー251kcal／たんぱく質3.3g／脂質0.6g／炭水化物58.2g／食塩相当量0.04g
兵庫県姫路市の乾麺メーカー・東亜食品のグルテンフリー米粉うどんは、国産米粉とばれいしょでん粉を使用したグルテンフリー麺です。
茹で時間は約7分。通常のうどんと同様にざるやかけ、焼うどんなどに使うことができます。
公式オンラインサイトでは品切れが続く人気シリーズということで、同じく国産米粉で作った「グルテンフリー米粉そうめん」もあります。
小麦不使用ながらしっかりとしたコシがあり、なめらかなのどごしが売りという、麺職人のこだわりを感じる一品です。
■公式サイト：https://toafoods.easy-myshop.jp/
⑤Carboff（カーボフ） ロングパスタ
販売元：はごろもフーズ
価格：300円（税込）
内容量：240g
原材料：デュラム小麦のセモリナ（国内製造）／小麦たんぱく／米糠／小麦ふすま／酵母エキス／加工でん粉（小麦由来）／増粘剤（キサンタンガム）／着色料（クチナシ）
栄養成分表示（100gあたり）：エネルギー271kcal／たんぱく質13.9g／脂質1.7g／炭水化物72.8g（糖質27.3g／食物繊維45.5g）／食塩相当量0.4g
カーボフパスタは、大手食品メーカー・はごろもフーズより発売しているシリーズです。スーパーでも販売している人気商品なので、見かけたことがある人も多いのではないでしょうか。
原材料にデュラム小麦を含むためグルテンフリーではありませんが、小麦たんぱく（小麦グルテン）や米ぬかを加えることで糖質を50％カットしています。そのため、トレーニング中の人や糖質を控えている人にはおすすめ！一般的なパスタだと1人前あたり糖質60～70g程度なので、糖質27.3gで美味しく食べられるのは嬉しいですね。
麺の太さは1.4mmで、見た目は一般的なパスタと変わりません。茹で時間は約13分と少し長めですね。
セモリナ（粗挽きの小麦）を使用しているためか香りもしっかりあるので、初見では糖質オフパスタだとはわからないかもしれません。
味はほとんど気になりませんが、小麦たんぱくが入っているためか食感は通常のパスタよりも少し弾力がある感じです。筆者は許容範囲でしたが、この食感が気になる人はいるかもしれませんね。
個人的に糖質オフ系の食品は味の違和感を消すために濃い味のソースと組み合わせるのが鉄板なのですが、こちらはオイル風味の冷製パスタでも美味しく食べられました！
その他にエルボやフジッリ、ペンネなどのラインナップもあり、色々な料理に使えるおすすめ新ジャンル麺です。
■公式サイト：https://www.hagoromofoods.co.jp/carboff/products/
グルテンフリー・糖質オフ乾麺で食生活を改善しよう
健康や食生活への意識の向上から注目度が高まっているグルテンフリー・糖質オフ麺。
グルテンフリーが体質に合う・合わないは個人差があるようなので一概に「身体に良い！」とは言えませんが、食物繊維が摂取できたり糖質が抑えられるのはメリットだと思います。
グルテンを控える生活は2週間～1ヶ月程度続けないと実感がわかないともいわれるので、まずは手軽な乾麺から取り入れて試してみてはいかがでしょうか？
※商品の香りや味、食感などについては筆者の主観です。
※商品の情報は全て2022年8月の購入時のものであり、購入するタイミングによっては成分などが変更されている可能性もあります。アレルギーなどをお持ちの方は特に、念のため公式サイトで詳細を確認してから自己判断の上で美味しくいただいてくださいね。
文／黒岩ヨシコ
編集／inox.
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