終身雇用の崩壊が指摘される今の時代。経験やスキルを活かしてより高いポジションを目指す「キャリアアップ」が重視される傾向にある。
では、社会人としてまだ歩み始めたばかりの20代の転職志望者たちは「キャリアアップ」を重視しているのか。それとも、「キャリアアップ」と異なる目的意識を持っているのか。
というわけで学情は、20代で転職を希望する社会人445名を対象に「転職で実現したいこと」に関する意識調査を実施。その結果にデータ分析状況を添えて発表した。
20代は「キャリアアップ」より「キャリアチェンジ」を希望
転職において20代は、「キャリアアップ」よりも、これまで経験していない業種・職種に挑戦する「キャリアチェンジ」を希望する傾向にある。ヤングキャリアは、「キャリアアップ」を希望する割合が33.9%、「キャリアチェンジ」を希望する割合が50.0%となった。「キャリアチェンジ」を希望する人が、「キャリアアップ」を希望する人の1.47倍となっている。
第二新卒は、「キャリアアップ」を希望する割合が26.8%、「キャリアチェンジ」を希望する割合が58.1%だった。「キャリアチェンジ」を希望する人が、「キャリアアップ」を希望する人の2.16倍となっている。「キャリアチェンジ」を希望する傾向は、社会人経験が短いほどより顕著であることがわかる。
職歴3年以上のヤングキャリアが「キャリアチェンジ」で実現したいことは「給与・年収アップ」
キャリアチェンジで実現したいことは、就業経験3年以上の「ヤングキャリア」と就業経験3年未満の「第二新卒」で異なる結果となった。ヤングキャリアは、「給与・年収を上げたい」が最多。業種や職種を変えることで、年収を上げたいと考える人が多いと推察される。「第二新卒」は「興味を持っていた仕事に挑戦したい」が最も回答を集めた。
「キャリアアップ」で実現したいことは「給与・年収を上げたい」が最多
キャリアアップで実現したいことは、「給与・年収を上げたい」が最多。次いで回答を集めた項目は、ヤングキャリアが「より高いポジションに就きたい」、第二新卒が「より経験やスキルを磨きたい」だった。給与や年収をアップさせることを前提に置きつつ、ヤングキャリアは役職や裁量を、第二新卒はスキル習得を希望していると推察される。
<調査概要>
・調査期間:2022年6月13日~6月26日
・調査機関:株式会社学情
・調査対象:20代・転職を希望する社会人(20代専門転職サイト「Re就活」のサイト来訪者)
・有効回答数:445件
・調査方法:インターネットでのアンケート調査
※各項目の数値は小数点第二位を四捨五入し小数点第一位までを表記しているため、
択一式回答の合計が100.0%にならない場合ある。
出典元:株式会社学情
構成/こじへい