腕時計は第一次世界大戦をきっかけに普及した。命がけの塹壕の中で、わざわざポケットから懐中時計を取り出すのは相当な手間だったからだ。
その腕時計は、今後もさらなる進化を遂げるに違いない。では「具体的にどのような進化か」と聞かれると、学のない筆者では説明しかねる。
が、この記事で解説する『3Wayカム』は、ある意味で「腕時計が目指した進化の先」を実現しているのかもしれない。
憧れの「カメラ内蔵腕時計」が現実に!?
腕時計に動画カメラが内蔵されていたら、どんなに便利だろうか。
子供の頃にそんなことを夢想していた人は、少なくないはずだ。もっとも、カメラ付き腕時計などという代物は007かドラえもんの世界にしか存在しなかった。
@DIMEは小学館のメディアだから敢えてドラえもんの話題を出すが、筆者自身も四次元ポケットから出てくる道具に憧れていた。
「ああ、こんな道具が本当にあったら毎日楽しいのに」という具合に。
さすがにどこでもドアやタケコプターやスモールライトは今でも実現していないが、カメラに関してはドラえもんの道具に追いついてしまった。
レンズは掌よりも遥かに小さく、手首に巻いても苦にならない程度のサイズになったのだ。
『3Wayカム』は円盤状の小型カメラ。しかし上面にディスプレイが搭載され、そこで時刻を表示することができる。
そしてこの『3Wayカム』には、リストバンドホルダーが用意されている。
つまり、このホルダーに『3Wayカム』を設置すれば腕時計とほぼ同様のガジェットに変形する……というわけだ。
これが、ついつい苦笑してしまうほど便利な使い勝手である。
バイク用ドラレコとして
「この『3Wayカム』を腕に巻いた状態でバイクに乗ってみるのはどうですか?」
@DIMEの編集部にそう提案され、筆者は早速実行に移した。
左腕に『3Wayカム』を装着し、愛車のスズキ・グラストラッカービッグボーイにまたがる。
その上でカメラを起動させ、走行。ドラレコ代わりとして『3Wayカム』が役に立つのではと考えたわけだ。
上の画像の下方に黒い影のようなものが映っているが、これは手袋。腕時計として装着した状態で撮影すると、どうしても左手の一部が映り込んでしまう。
映像の質自体は決して悪くない。1080Pの解析度で、走行中の景色を明瞭に映し出してくれる。
その場の様子や前方の車のナンバープレートなども、はっきりくっきり記録する。
そして嬉しいことに、『3Wayカム』の箱の中には3Mの両面テープを使ったマウントホルダーがあった。これをバイクに設置してやることもできる。
『3Wayカム』の連続稼働時間は約2時間。ドラレコとして使うにはいささか物足りないが、ここはバイクに増設したUSB電源を使えば問題は解消する。
もちろん、モバイルバッテリーを使って充電し続けることも可能だ。
強力な磁石で本体を保持
しかし、ここまで記事を読み進めた読者の中には一抹の不安を覚えている人もいるかもしれない。
『3Wayカム』をホルダーに装着した状態でバイクに乗ったら、途中で落としてしまうのではないか?
何しろこの製品は、磁石で接着する仕組み。いくら何でも磁石じゃ簡単に振り落とされちまうんじゃねぇの!?
心配はいらない。『3Wayカム』の磁石は非常に強力だ。指先に「くっ」と力を込めなければ外れないほど、と書けば適当か。
高速道だろうと一般道だろうと、派手な衝突事故でも起こさない限りは落下の可能性は限りなく低い。
二輪にだってドラレコが必要なのは、今更強調する必要もないだろう。公道上ではいつどのような事故が発生するか分からない。
筆者自身、高速道路での急な幅寄せやノーウインカーでの車線変更に遭遇したことがある。
幸いにもそれによる事故は発生しなかったが(発生していたらこうして記事は書いていないだろう)、いざという時のことを考えると「証拠動画」は絶対に必要だ。
仮に筆者が新東名道の真上でホトケになったとしても、「どのように事故が発生したのか」という映像だけはこの世の置き土産として残しておきたい。
あらゆる用途を見出せるカメラ
『3Wayカム』は、クラウドファンディングGREENFUNDINGにて8,784円(製品1台提供・8月5日現在)からの出資を募っている。
この製品はバイク用ドラレコ以外にも、その人の工夫と英知次第であらゆる用途が見出せるはず。アクションカメラとして、防犯用カメラとして、ビジネスシーンでの記録用カメラとして。
その意味で『3Wayカム』は、可能性に満ち溢れた製品と言えよう。
実は筆者自身、『3Wayカム』に出資するかしないかで悩んでいる最中だ。バイクにくっつけるドラレコとしては、この円盤型が最も合理的な形状ではないかとも思案している。
使い古された表現だが、とりあえず1台持っていて損はない製品である。
【参考】
多用途ビデオカメラ・デジタル液晶時刻表示!マグネット内蔵・スタンド対応・剛性フレキシブルケーブル!専用ホルダーでウエアラブル変身!-GREENFUNDING
取材・文/澤田真一
DIME8月号はウエアラブルの大特集、豪華付録はLEDテープライト250
大特集は「仕事も暮らしもジブン最適化! 超快適!ウエアラブル」
ついに発表されたグーグル初のスマートウォッチ「Pixel Watch」から約130インチの映像をどこでも気軽に視聴できる「Nreal Air」まで、注目のウエアラブルデバイスが続々登場。中でも、単体で使える機能が充実し、スマホ全盛時代の終焉を告げる「ポストスマホ」の本命デバイスを、WATCH、MOBILE、HOME、SPORTS、WORK、HEALTH CAREのカテゴリーに分けて編集部がセレクト。その実力を検証した!
また、8月号の付録は、好きな場所に貼って使える便利なDIYアイテム「LEDテープライト250」。 床、壁、天井などに照射した光の反射で、空間をほんのりと明るくする、間接照明にピッタリのアイテムです!テープの長さは250㎝。設置したいスペースに合わせて、好きな長さに切って使えます。 電源はテープ端のUSB Type-A端子をUSB-ACアダプターやモバイルバッテリーなどに接続すればOK。
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