家族団欒で幸せなはずのクリスマス・イブが、武装集団と連続殺人鬼と囚人たちに囲まれて絶体絶命の大ピンチに……!
2022年7月8日より独占配信中の『ザ・ロンゲスト・ナイト』は、スペインで製作されたサスペンス・アクション。
主演は『ナルコス』(同じくNetflix)のアルベルト・アンマン。
<あらすじ>
12月24日、クリスマスイブの夜。
バルカ・ヒル刑務所の所長ヒューゴ・ロカ(アルベルト・アンマン)が自宅で3人の子どもたちとパーティーの準備をしていると、携帯電話に職場から連絡が入る。
連続殺人犯の“ワニ”ことシモン・ラゴ(ルイス・カイェホ)を、急きょバルカ・ヒル刑務所の精神科矯正施設で受け入れなければならなくなったという。
ヒューゴはクリスマス・パーティーを諦め、下の子ども2人を職場に引き連れて、休日返上で業務にあたることに。
長女ローラはドタキャンに激怒し、別居している元妻の家にひとりで行ってしまう。
そんな中、シモンを狙う謎の武装集団がバルカ・ヒル刑務所を包囲。
同じ頃、ヒューゴのスマートフォンには、誘拐された娘ローラが助けを求める動画と「シモンを武装集団に引き渡したら娘は死ぬ」という脅迫メッセージが届く。
シモンの身柄引き渡しを武装集団から要求されたヒューゴは、ローラの命を救うため、シモンを武装集団から守ることになる。
<見どころ>
妻とは離婚しているヒューゴにとって、ローラ、ギレ、アリシアの3人の子どもたちが唯一の癒しであり生き甲斐のようだ。
刑務所長という責任重大かつ危険な仕事と家庭の両立は簡単なことではなく、とくに年頃の長女ローラとの関係もギクシャク。
そんな中で起こってしまう襲撃事件では、刑務所長としてだけでなく、子どもを持つ父親としても、厳しい選択を迫られる。
3人の子どもたちは事件発生時に別々の場所におり、それぞれが危険に晒されることになるため、とても複雑で難しい状況だ。
ローラを助けるためにはシモンを守らなければならないが、シモンを守れば武装集団からも容赦ない攻撃を受けることになる。
そうなれば、所内にいる2人の子どもたちや職員のことも守る必要がある。
しかも、舞台は刑務所。
シモン以外にも、危険な囚人たちが大勢収監されている。
囚人たちが解き放たれたら、さらに混乱した状況に陥るのは間違いない。
本作の第2の主人公とも言える凶悪殺人鬼シモンは、“いかにも”な暗黒微笑を浮かべながら登場。
知能が高いサイコパスといった雰囲気で、凶暴なだけでなく、人を洗脳し思いどおりに操ることにも長けている。
あれこれ理由をつけて刑務所の職員を言いくるめ、看守の制服を身に付け、あっという間に主導権を握ってしまうのだから恐ろしい。
武装集団がシモンを狙う動機も、途中までは不明だ。
シモンに恨みを抱く人などゴマンといそうだが、義侠心に駆られての行動なのか、それとも同類の悪人集団なのかは徐々に明らかになる。
同じくスペイン×Netflixの映画『薄氷』も、囚人護送車を何者かに襲撃され、絶体絶命の極限状態で孤独な戦いを強いられる警察官の物語。
本作が気に入った方は、ぜひ併せてチェックしてみては。
Netflix『ザ・ロンゲスト・ナイト』
独占配信中
文/吉野潤子