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4K/8K撮影からスーパースローまで!6万7750席の収容人数を誇る国立競技場のLED照明技術が凄かった

2022.08.01

オリンピック終了後の改修を経て、実働が再開した国立競技場。

夜間でも昼間のように明るく見やすい同競技場の、高さ40mに設置された照明装置やロッカールーム、貴賓室に映像装置のコントロールルームなど、なかなか目にすることのない裏舞台に潜入したので、その様子をお届けします。

国内最大の3層構造。6万7750席を持つ巨大競技場のLED照明

オリンピック開催後から2022年3月までの改修工事を終えた国立競技場は、スポーツの「聖地」と呼ばれるにふさわしい6万7750席、国内最大の3層構造を誇るスタジアムです。地上5階、地下2階で、高さは約47m、南北方向に約350m、東西方向に約260mとなる巨大施設は、2022年6月6日の「キリンチャレンジカップ2022 日本代表×ブラジル代表」戦では6万3683名、同7月20日の「Paris Saint-Germain JAPAN TOUR 2022 川崎F×パリ・サンジェルマン」戦で6万49322名を収容。その実力をいかんなく発揮しています。

【参考】トップページ | 国立競技場

そんな国立競技場には、2020年代にふさわしいオリンピック放映技術に応えるため、最高レベルの照明装置が奢られました。

所有する独立行政法人日本スポーツ振興センターの渡部さんは「旧国立競技場の時代から業務に携わっていますが、圧倒的に明るく、雨天時でも見やすくなっています」と話してくれました。

独立行政法人 日本スポーツ振興センター 国立競技場 事業課 課長 渡部 雅隆さん

4K 8Kや1000fpsのスーパースロー放映でも明るくてちらつかないLED照明

国立競技場にはパナソニックのLED投光器が約1300台設置されています。プレーヤーや観客には、明るくてまぶしさをおさえた照明です。一方で、オリンピックの放映に向けて世界最高レベルの高い照度と色再現性(演色性)が要求されており、パナソニックはNHK技術研究所と共同研究を行いました。

「世界に向けた高画質映像の配信のためには、4K 8K撮影やスーパースロー撮影時にもちらつきのない〝フリッカーフリー〟が必要でした」とパナソニックの栗本さんは話します。

パナソニック株式会社 エレクトリックワーク社 ライティング事業部 屋外照明EC 栗本 雅之さん

4K 8Kはハイビジョン放送に比べて再現できる色の領域が広く、色再現性を高めるためにパナソニックは、平均演色評価数 Ra90以上、特殊演色評価数R9 80以上と、従来の国際競技放送対応基準を圧倒的に上回る高演色な投光器を開発しました。

さらに、スーパースロー映像で不快なちらつき(フリッカー)が発生しない電源装置を開発し、3%以下ならスーパースローでもちらつきが起きないとされるフリッカファクター基準に対して、1%以下へ抑えることに成功しています。

そして、グレア(まぶしさ)を抑えるために、「漏れ光を抑えた器具を開発し、VR技術を用いて最適なエーミング(投光角度)を目指しました」(栗本さん)と話します。

その言葉どおり、競技面中心から照明の取り付け高さを20°とJISが定める規格よりも高い、25°設置としました。

そのため、投光器は地上約40mの高さへ……。投光器が設置されている現場に登ってみましたが、思わず足がすくむほどの高さ。これなら確かに照射角度を高くできるな……と実感した次第です。

オリンピック、陸上、サッカーと競技に合わせて照明を切り替え

4K 8K撮影へ対応し、グレアを抑え、スーパースローでのちらつきも防止する最新のスタジアムナイター照明は、陸上やサッカーなどの競技の違いに適した照明へ切り替え可能。これも国立競技場の自慢です。

筆者が潜入レポを行った際には、オリンピック、陸上、サッカー(Jリーグ)、の3モードの照明を確かめることができました。

オリンピックモードはとにかく明るいのひと言です。芝面、トラック面を問わず、フィールド全体がまるで昼間の屋外のよう。

観客席やフィールドに立ち、照明を体感してみましたが、圧倒的に明るくて夜であることを忘れてしまいそうになります。しかも、まぶしさはとことん抑えられているので、これなら競技のじゃまをすることは少ないな……と実感しました。

もちろん、オリンピック種目に陸上競技はありますが、今回試した陸上モードは明るさをやや落とし、トラックが浮き上がって見えるような照度でした。

観客もプレーヤーも競技に集中しやすい照明だと思われます。

最後にサッカーモードを確認。こちらは、芝面を明るく照らしつつ、トラックや観客席は薄暗い印象です。

照明のオン/オフ切り替えが瞬時にできるLEDの利点を生かし、必要な場所は明るく、それ以外は暗くしたメリハリのある空間演出を実現しています。

プレーヤーにも特別な感情をもたらすバックフィールド

フィールドの照明が圧倒的な印象の国立競技場ですが、バックフィールドが充実しているのも魅力です。

選手が試合前の準備で気持ちを高めていくロッカールームは、木目が美しい円形の空間になっています。これにより選手同士の一体感が生まれるといいます。

ロッカーそばの廊下には、スポーツの「聖地」にふさわしく選手のサインが書かれていました。サッカーのブラジル代表、ネイマール選手の直筆サインなども……この競技場で国の代表選手として戦う、選手たちの興奮が伝わってくるかのようです。

また、貴賓室は木目を基調にした、ゆとりある特別な空間。

貴賓室のすぐ外には、これまた特別な観戦席が用意されます。ここがスポーツの「聖地」である、その証だと思わせてくれます。

そして、4K 8K時代にふさわしい映像を撮影するために、国立競技場では最新のLEDナイター照明技術を導入していますが、バックフィールドには、大型映像装置室や音響操作室を設置。裏舞台から競技を盛り上げてくれます。

大型映像装置室

音響操作室

スポーツの聖地を体感「国立競技場スタジアムツアー」に参加してみては?

ここまで国立競技場の照明装置、各種施設などの潜入レポをお届けしました。もちろん、今回の潜入先は一般の方にはご覧いただけないエリアが多いのですが、国立競技場では、アスリート視点がちょっと味わえる「国立競技場スタジアムツアー」をイベントのない平日・休日に実施。2022年4月1日からのべ3万人が参加する人気ツアーとなっています。

表彰台や聖火トーチのほか、国内外約300の選手たちが残した「サインウォール」や「2020聖火台」、「1964炬火台」などオリンピックの大会レガシーを体験できます。一番人気の「トラック&フィールド」では、実際にトラックを走ることが可能。さらに、アスリートがテレビ放映用などのカメラにサインを行うシーンを再現する「ビクトリーサイン体験」など、充実した内容のツアーになっています。チケット料金は大人1400円、高校生以下が800円です。

ほかにも、VIPエリアや展望デッキが見られるツアーや、期間限定のナイトツアーなども実施されていますので、詳しくは「国立競技場スタジアムツアー」をご確認ください。

取材・文/中馬幹弘


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