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事業、テクノロジー、サステイナビリティ、それぞれの戦略が連携できている企業はわずか7%

2022.08.02

アクセンチュアはこのほど、「テクノロジーとサステナビリティの統合」に関する調査レポートを公開した。

サステナビリティ目標を達成するための障壁には、「テクノロジーに関するソリューションや標準化の不足」「複雑さ」が挙げられる

今回発表された調査レポート「Uniting technology and sustainability(邦題:テクノロジーとサステナビリティの統合)~サステナブルなテクノロジー戦略から最大限の価値を引き出す方法~」によると、多くの企業が高いESG(環境、社会、ガバナンス)目標を設定するなか、企業が競争力の強化、経済価値の創出、社会と環境におけるサステナブルな発展を実現するには、これまで以上にテクノロジー戦略とサステナビリティ戦略のより緊密な連携が重要となることがわかった。

しかし現状では、事業戦略、テクノロジー戦略、サステナビリティ戦略が完全に連携されている企業は、調査対象全体の7%にすぎない。

本調査レポートでは、調査対象企業の560社すべてが、サステナビリティ目標の達成にはテクノロジーが「重要」または「非常に重要」であると捉えていることがわかった。

いずれの企業も統合戦略の有効性を明確に認識している一方で、サステナビリティ目標を達成するための障壁としてテクノロジーに関するソリューションや標準化の不足(40%)、複雑さ(33%)、意図しない結果に対する認識不足(20%)などを挙げている。

これらの認識と実態のギャップが、企業の事業目標とサステナビリティ目標の間に背反性を生み出している。しかし、包括的かつサステナブルなテクノロジー戦略の遂行により、両者の背反性を低減あるいは完全に解消できる。

企業の最高情報責任者(CIO)は、サステナビリティ改革を推進する上でも非常に重要な役割を担うことができるキーマンであり、戦略の策定プロセスから積極的に関与すべきだ。しかし現状では、CIOをサステナビリティ戦略の策定メンバーに任命している企業は49%であり、CIOがその目標達成における責務を担っている企業は45%にとどまる。

アクセンチュアのテクノロジー・サステナビリティ・イノベーション・リードであるサンジェイ・ポダー(Sanjay Podder)氏は、次のように述べている。

「すべての企業でサステナブルな事業が遂行されるべきであり、テクノロジーはそれを実現する基本的かつ重要な要素です。グローバルサプライチェーンの透明性やトレーサビリティの向上から、CO2排出量の測定と削減まで、テクノロジーはあらゆる戦略とプロセスで大きな役割を果たします。

事業の中枢にサステナビリティを組み込むことは、もはや企業にとって選択肢ではなく責務です。サステナブルなテクノロジー戦略、すなわち、テクノロジーの活用によるサステナビリティ、そしてテクノロジー自体のサステナビリティを推進し、エコシステム全体を巻き込んだ広範なサステナビリティの実現を目指して取り組むことで、企業は360度の価値の提供と高いサステナビリティ目標を達成できます」

事業の成長と高いESGパフォーマンスを達成するために

なお、効果の高いサステナブルなテクノロジー戦略では、以下3つの取り組みを通じて、事業の成長と高いESGパフォーマンスの達成を促す。

1.テクノロジーを活用したサステナビリティ:テクノロジーを活用して組織全体のサステナビリティの取り組みを加速する。調査では92%の企業が2030年までのネットゼロ達成を目指しており、そのためにはCO2排出量の測定と削減、排除を可能にする高度なテクノロジーの導入が不可欠だ。

さらに、レスポンシブル(責任のある)・バリューチェーンへの移行、顧客に対するサステナブルな商品やサービスの提供、サステナブルな組織づくりなどにおいても、テクノロジーの活用が成否の分かれ目となる。今回の調査においても、生産およびオペレーションプロセスでCO2排出量の削減に成功している企業の70%が人工知能(AI)を活用していることがわかっている。

2.テクノロジー自体のサステナビリティ:テクノロジー自体のサステナビリティを段階的に高め、人と地球に優しいエコフレンドリーな社会を目指す。人々がインターネットを介してテクノロジーを利用する機会が増えるにつれ、IT利用によるCO2排出量も増加している。

炭素効率性に優れ、CO2排出量を意識したグリーンソフトウェアの採用、プライバシー・公正性・透明性・堅牢性・アクセシビリティに配慮した信頼性の高いシステムの構築、適切なガバナンスの強化に向けて、企業は優先的に取り組む必要がある。調査対象企業560社の中で、「ソフトウェア開発のライフサイクルにおける、全ての段階でエネルギー効率を考慮している」と回答した企業は、わずか2社であり、改善の余地が大きいことが浮き彫りとなった。

さらに調査レポートでは、ソフトウェア開発ライフサイクル、グリーンデジタルエクスペリエンス、クラウド、エッジ、データセンター、AI、分散型台帳技術、インフラストラクチャといった各分野における、CO2排出量の削減余地を示したグリーンソフトウェア開発のフレームワークを示している。

3.広範なサステナビリティ:エコシステムパートナーと協力して画期的なイノベーションを追求し、従来とは根本的に異なる、よりサステナブルな未来のビジネスアプローチを開発する。

いかなる企業もグローバルなサステナビリティの課題に、単独かつ広範に取り組むことは不可能だ。国際連合が掲げる持続可能な開発目標(SDGs)を達成するには、すべての企業が業界や組織の枠を越えて取り組む必要がある。調査では、43%の企業がエコフレンドリーなテクノロジーにフォーカスした業界連携、提携、アドボカシーグループなどに参加している。

アクセンチュアでは、これら3つのサステナビリティへの取り組みを全従業員の行動指針やあらゆる事業活動に組み込み、積極的に推進をしている。すでに社内の95%の業務アプリケーションはパブリッククラウド上にあり、また、Green Software Foundationの創設および運営メンバーとして、業界における基準の策定や取り組みを推進している。

さらに、グリーンソフトウェアのフレームワーク、ツール、ベストプラクティスを独自開発するとともに、アクセンチュアに在籍している7万名以上の開発者に対し、サステナブルなソフトウェア・エンジニアリングのトレーニングを実施してきた。アクセンチュアは、大手ソフトウェア企業やクラウド事業者から革新的なスタートアップ企業まで、多種多様なパートナー企業と協力して、顧客企業のサステナビリティ目標の達成と成果の創出に向けた取り組みを支援している。

アクセンチュアのビジネスコンサルティング本部・サステナビリティプラクティス日本統括マネジング・ディレクターの海老原城一氏は、次のように述べている。

「企業は今や、地球・社会課題解決へ成果創出と、事業成長を両立させる難しいチャレンジが求められています。サステナブルな社会の実現に向けては、それを支えるテクノロジーの活用から、関わる人々のインクルージョン&ダイバーシティに至るまで、環境、社会、ガバナンス(ESG)のあらゆる課題に目を配ることが肝要です。

アクセンチュアは、サステナビリティは後付けで対応するものではなく、ビジネスの根幹に最初から組み込まれるべきものだと考えており、前述のような多面的な視点をもって、お客様を真のサステナビリティ企業への変革を全面的に支援しています」

<調査概要>
本調査は、日本、米国、英国、ドイツ、フランスなど12か国11業種の売上高が10億米ドル以上の企業の最高情報責任者(CIO)、最高技術責任者(CTO)、最高サステナビリティ責任者および各部門の幹部560名を対象にオンラインで実施した。調査期間は2021年9~10月。

出典元:アクセンチュア株式会社

構成/こじへい


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