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軽自動車に革命を起こすか?三菱自動車のクロスオーバーEV「ekクロスEV」の買い得度

2022.07.28

2022年の夏から、全国の三菱系列の販売会社、および楽天市場!!で販売を開始した、軽自動車タイプのBEV=電気自動車が三菱ekクロスEVだ。三菱ekワゴンと日産デイズの関係がそうであるように、日産と三菱の合弁会社NMKVの企画・マネジメントの元、企画、開発された軽EVである。日産がデイズをベースにサクラとして、まったく新しいミニアリアのようなエクステリアデザインを採用しているのに対して、ekクロスEVはSUVテイストあるekクロスと変わらないエクステリアデザインを用いている。これは、日産側としては、リーフ、アリアに続くEVシリーズの一員として捉えているのに対して、ekクロスEVは三菱自慢のSUV、クロスオーバーモデルの流れにある1台として登場させたからである。なお、駆動方式はクロスオーバーテイストある軽EVでも2WDのみとなっている。

三菱はこれまでアイミーブを実験的に発売し、その後はアウトランダーやエクリプスクロスのPHEVという電動車を登場させてきた。PHEVとBEVでは主に発電を担うエンジンを積んでいるか、いないかの違いが大きいが、純粋にバッテリー、モーターで走るBEVはやはり航続距離が気になる。ekクロスEVはあえてリチウムイオンバッテリーの総電力量を20kWh(最高速度130km/h)に抑え、一充電航続距離をWLTCモードで180km(エアコンなどを使用して実質140~150km程度)としている。つまり、都会を中心とした近距離用の普段の足、セカンドカー、あるいはガソリンスタンドの廃業が相次ぐ地方の足を念頭に置いたシティコミューター的EVと言っていい。

その理由として、軽自動車、軽自動車のユーザーの約8割の1日の走行距離が50km未満というデータ(三菱自動車調べ)がある。であれば、大半のユーザーが2日間は充電なしで走行できるというわけだ。

充電ポートは家庭でも充電できる普通用充電用の200V、そして高速道路のSA/PAや三菱自動車の販売店などにある急速充電に対応。200Vの場合は満充電まで約8時間(夜、寝ているうちに充電できる)、急速充電では約80%まで約40分で可能だ(実際には充電機器側の制約で約30分までの充電となる)。

今でも電気自動車は高価・・・と思っている人も少なくないはずだが、ekクロスEVの価格はベースグレードのGで239万8000円から。国からの補助金55万円(2022年度)によって実質184万8000円からの価格で手に入れることができるのだ(さらに自治体からの補助金もある)。つまり、軽自動車のターボ最上級グレードとさほど変わらない身近な実質的購入金額となるのである!!

エクステリアデザインはすでに述べたように、ekクロスに準じたものだが、もちろん、細部は異なる。ボディサイズも同様で、ゆえに室内空間もekクロスと同じと考えていい。具体的には身長172cmの筆者基準で、前席頭上に215mm、後席頭上に170mm、そして後席膝周りに340mm!!という空間があるのだから、下手なコンパクトカーを凌ぐ、下克上的広さと断言できる。後席の足元はフラットで、前後席ともにekクロスに比べクッション厚を増しているから、シートのかけ心地そのものもワンランク上である。後席のシートの厚みが増しても、乗降性に影響は、一切ない。

ただし、2WDのみの駆動方式ながら、ラゲッジスペースはやや事情が異なる。フロアから上はekクロス同等の広さ、使い勝手を備えているものの、床下スペースはekクロスの4WD基準となり(バッテリーを収めるため、かさ上げされている)、サクラはオプション、ekクロスEVでは標準装備となる200V用充電コード(レス仕様あり-19800円)やパンク修理キットなどで埋め尽くされているのだ。eKクロス(FF)では54Lもある床下収納はないということだ。もっとも、パッケージ的なekクロスとの違いはそこだけ、とも言える。

ekクロスEVの充電コードは標準装備

ガソリン車のekクロスのラゲッジルーム床下

インテリアに目を移すと、そこはekクロスとは別世界が広がっている。7インチカラー液晶メーター、9インチ大画面のスマートフォン連携ナビゲーション(Pグレードに標準装備、Gグレードはオプション)を備え、シフターはサクラと同じスクエアデザインの電制シフトに変更されている。

ekクロスEV最大の特徴点は、やはりBEVならではのモータースペックにある。最高出力こそ軽自動車規格上限の64psに設定されているが、最大トルクはなんと19・9kg-m!!つまり軽ターボの倍近い、それこそ2Lガソリン車並みの大トルクを0~2302rpmで発揮。車重は1060~1080kgしかないのだから、動力性能の余裕は想像以上と言っていいだろう。なお、バッテリー積載要件のため、リヤサスペンションはekクロス2WDのトーションビームからekクロスの4WD同様の3リンクに変更されている。

ここで試乗したのは、上級のPグレード。価格は基本グレードのGに対していきなり53万4600円も高くなってしまうのだが、それには理由がある。そう、LEDフロントフォグランプ、ナビゲーション、ETC2.0ユニット、運転席&助手席シートヒーター、つながる安心のMITSUBISHIコネクト、SOSコール、リヤヒーターダクト、15インチタイヤ&アルミホイール(Gは14インチ/最小回転半径はともに4・8m)などが加わるからである。日産ではプロパイロットと呼ぶ、三菱版のMI-PILOT=高速道路同一車線運転支援機能(ACC含む)はG/Pグレードともにオプションとなるが、自動パーキングシステムのマイパイロットパーキングはPグレードでのみ注文できるオプションとなる。

ekクロスEVを走らせれば、まずは電気自動車そのものの、モータ―パワーによる静かさと伸びやかな加速力に感動できる。エアコンONで停止していれば、車外騒音はそれなりだが、走っている限り、車内の静粛性の高さは文句なし。ガソリンエンジンの軽自動車とは大きく違う。そしてBEVならではのモーター駆動によるウルトラスムーズな加速性能にも満足しきりである。

乗り心地も、試乗した東京ベイエリアの一般道では快適そのもの。マイルドかつ上級感たっぷりで、段差、ゼブラゾーンを走破しても路面からの不快なショック、振動は最小限。いつしか、軽自動車に乗っていることなど忘れさせてくれるほどのフラットで上質な乗り味である。

無論、100%モーター駆動だから、アクセル操作に対するモーターのレスポンスも過敏過ぎないリニアさが好印象。まさに意のままの加減速が可能となり、ストップ&ゴーの連続する市街地走行においても実にキビキビしていて走りやすい。そうそう、ekクロスEVにはドライブモードとして、エコ/ノーマル/スポーツの3種類が用意されている。エコモードでも軽自動車クラスとして十分すぎるほど速いのだが、スポーツモードにセットすれば最高出力64ps、最大トルク19・9kg-m!!の最高出力、最大トルクが炸裂!!とても軽自動車とは思えない、いや、コンパクトカーさえ圧倒するほどのスムーズかつパワフルで強烈な加速力を味わうことができるのだ。もっとも、アクセル全開、加速力を味わい尽くしまくる・・・ような走りをしていれば、バッテリーは勢いよく!?減り続けてしまい、電費を著しく悪化させるので、自制すべきだが。

ドライブモードの話が出てきたところで、そのスイッチについて言及したい。ドライブモードスイッチはステアリング右下、インパネ下部に、ほかのスイッチ類とともに並べられているのだが、位置的にはどうにも褒められない。走行中のブラインド操作が難しいからである。一度、エコやノーマルにセットして、そのままいじらない、という人には問題なしだが、ドライブモードを駆使した走りを楽しみたい人にとっては、改善要望ポイントになるだろう(筆者も同感だ)。

ekクロスEVにはいわゆるワンペダル機能=イノベーティブペダルオペレーションモードも備わっている(ON/OFF可)。アクセルペダルを戻すだけで減速コントロールが可能となり、その減速力はエコ→ノーマル→スポーツモードに従って強くなる。特にエコ、ノーマルモードでは自然で違和感のない減速ができ、ワンペダル走行のしやすさを実感できるはずだ。高速道路でエコモード+イノベーティブペダルオペレーションモードOFFにセットすれば、アクセルオフで、いわゆるコースティング走行となり、電費にも優れた気持ちのいい滑走走行も可能となる。一方、スポーツモード+イノベーティブペダルオペレーションモードONだと加速、減速力ともに強まり、一般道というより、山道などでのメリハリある走りに向いている。

バッテリーを床下に敷き詰めたBEVは低重心が持ち味だ。たしかに市街地走行ではカーブ、交差点などで、背の高いハイトワゴン系モデルとは思えない低重心感覚、操縦性を味わせてくれる。開発陣によれば、前後重量配分はランエボと同じ!!56:44。軽自動車らしからぬハイレベルな操縦安定性を持つのも、なるほどと思わせるのだ。ただし、首都高速の比較的タイトなカーブを勢いよく走るシーンでは、クルマの腰高感、ロールを実感する場面もあった。これは想像するに、車体の低重心と、ハイト系軽自動車の高めの着座位置の関係が、場面によってアンバランスな運転感覚につながると考えられる。とはいえ、カーブに勢いよく飛び込まなければ、感じずに済む話なのだが・・・。

床下のリチウムイオンバッテリー(写真はサクラのもの)

そんな三菱ekクロスEVは、割り切ったバッテリー容量、航続距離による買いやすい価格にまずは拍手である。そしてこれまでの軽自動車とは別次元の上質な運転感覚、乗り心地、軽ターボとを圧倒するほどの動力性能、モーター駆動による車内の圧巻の静かさ、さらにはekクロスとほぼ変わらないパッケージングによる居住性&実用性の高さなど(ラゲッジルーム床下を除く)、まさに日本の軽自動車に新たな歴史を刻むであろう、軽自動車のゲームチェンジャーになりうる商品力を備えた電気自動車というわけだ。電気自動車に二の足を踏んでいた、しかし電気自動車に興味がある人の背中を強く押すきっかけになる1台と言っても良さそうだ。

三菱ekクロスEV

文・写真/青山尚暉


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