部下を持つ全ての人が、パワハラをしてしまう可能性を秘めている。では、実際にパワハラをした自覚がある管理職は、どんなシチュエーションにおいて自分が加害者だと感じたのだろうか?
ダイヤモンド・コンサルティングオフィスはこのほど、過去にパワハラを行ってしまったと考えた経験がある管理職108名を対象に実施した「パワハラ行為者の実情」に関する意識調査の結果を発表した。
パワハラをしてしまったと感じた場面、第1位「暴言」
「Q1.あなたがパワハラを行った、もしくは行ってしまったと感じた場面で当てはまるものがあれば、教えてください。(複数回答)」(n=108)と質問したところ、「人格を否定するような暴言を言った」が29.6%、「長時間、説教した」が26.9%、「無視してしまった」が26.9%という結果になった。
他に「自分の考えを押し付けた」「仕事を取り上げて違う部下にやらせた」なども
「Q2.あなたがパワハラを行った、もしくは行ってしまったと感じた場面について、Q1以外にあれば自由に教えてください。(自由回答)」(n=108)と質問したところ、「自分の考えを押し付けた」や「仕事を取り上げて違う部下にやらせた」など33の回答を得ることができた。
<自由回答・一部抜粋>
・53歳:自分の考えを押し付けた。
・50歳:仕事を取り上げて、違う部下にやらせた。
・46歳:怒鳴った。
パワハラを行った理由、「何度教えても、満足に仕事ができなかったから」が約半数で最多
「Q3.パワハラを行った、もしくは行ってしまったと感じた行動を取った理由で当てはまるものがあれば、教えてください。(複数回答)」(n=108)と質問したところ、「何度教えても、満足に仕事ができなかったから」が49.1%、「部下が業務を遂行できなかったから」が37.0%、「部下が指示したことをすぐにやらなかった」が33.3%という結果になった。
さらに「Q4.パワハラを行ったもしくは行ってしまったと感じた行動を取った理由について、Q5以外にあれば自由に教えてください。(自由回答)」(n=108)と質問したところ、「デッドラインが決まっているのに守らない」や「自分の思いどおりにいかないことが腹ただしかった」など30の回答を得ることができた。
<自由回答・一部抜粋>
・52歳:デッドラインが決まっているのに守らない。
・53歳:自分の思いどおりにいかないことが腹ただしかった。
・50歳:謝罪よりも言い訳ばかり繰り返したから。
・45歳:フォローできる人がいなかったから。
・52歳:勤怠の悪さ。
パワハラ行動の責任割合、管理職側の責任が「50%」が38.0%、「80%」が26.9%、「100%」が25.9%
「Q5.パワハラを行ったもしくは行ってしまったと感じた行動について、振り返った際にどの程度自身に責任があると思いますか。複数回ある場合には、直近の行動について最も当てはまるものを教えてください。」(n=108)と質問したところ、「自身の責任が50%程度:部下の責任が50%程度」が38.0%、「自身の責任が80%程度:部下の責任が20%程度」が26.9%という結果になった。
74.0%が「パワハラ防止」に関する研修の受講経験あり
「Q6.今まで、パワハラ防止に関するE-ラーニングを含む研修や講義を受講したことはありますか。」(n=108)と質問したところ、「5回以上ある」が17.6%、「2回〜4回ある」が44.4%という結果になった。
パワハラ防止に関する研修は85.0%が「役に立った」
Q6で「5回以上ある・2回〜4回ある・1回ある」と回答した方に、「Q7.受講したパワハラ防止に関する研修や講義について、自身にとって役に立つと感じましたか。」(n=80)と質問したところ、「非常に役に立った」が28.8%、「やや役に立った」が56.2%という結果になった。
役に立った理由、「やってはいけないことが理解できた」「実践的な内容だった」
Q7で「非常に役に立った」「やや役に立った」と回答した人に、「Q8.役に立ったと思う理由を教えてください。(複数回答)」(n=68)と質問したところ、「やってはいけないことがよく理解できたため」が45.6%、「実践的な内容だったため」が45.6%、「自分ごととして考えられる内容だったため」が33.8%という結果になった。
一方、研修が役に立たなかった人の理由、「研修内容がすでに知っている情報だったため」
Q7で「あまり役に立っていない」「全く役に立っていない」と回答した方に、「Q9.役に立っていないと思う理由を教えてください。(複数回答)」(n=12)と質問したところ、「研修内容がすでに知っている情報だったため」が75.0%、「研修内容が退屈だったため」が16.7%、「自分ごととして感じられなかったため」が16.7%という結果になった。
<調査概要>
調査概要:「パワハラ」行為者の実情に関する調査
調査方法:IDEATECHが提供するリサーチPR「リサピー」の企画によるインターネット調査
調査期間:2022年6月10日〜同年6月10日
有効回答:過去にパワハラを行ってしまったと考えた経験がある管理職108名
※構成比は小数点以下第2位を四捨五入しているため、合計しても必ずしも100とはならない。
構成/こじへい
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