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子宮が正常に機能せず妊娠できない女性への子宮移植手術は有効、ベイラー大学医療センター研究報告

2022.07.21

米国で子宮移植開始から5年間の治療成績

子宮がない、または子宮が正常に機能しなくなったために妊娠できない女性が母親になるための手段として、子宮移植が確かに有効であるとするデータが報告された。

米国で子宮移植がスタートした2016年から2021年までの5年間で、33人の女性がこの治療を受け、19人が計21人の子どもを出産したという。

米ベイラー大学医療センターのLiza Johannesson氏らの研究によるもので、詳細は「JAMA Surgery」に2022年7月6日掲載された。

これまでに、世界中で100件以上の子宮移植が行われてきており、その約3分の1は米国で行われた。Johannesson氏は今回の研究結果に基づき、「米国においては、子宮の問題で不妊症になった多くの女性に対する治療選択肢として、子宮移植のオプションが提示されるべきだ」と述べている。

ただし、少なくとも2人の移植外科医は、この移植手技のリスクとコストの懸念が、一部の女性にとっては依然としてベネフィットを上回る可能性があるとしている。

子宮移植のプロセスは単純なものではない。移植の前に、レシピエントは拒絶反応を抑えるための免疫抑制薬を服用して、移植される新しい臓器を体が受け入れられるようにする。

また、卵子を採取しての体外受精が必要とされる。移植される子宮は亡くなった人または生体ドナーから摘出され、レシピエントの骨盤内に移植される。

移植手術が成功し新しい子宮がレシピエントの体に定着してから約6カ月後に、単一胚を子宮に着床させて妊娠を成立させる。子どもを出産後には、移植してあった子宮を摘出し、免疫抑制薬の投与を中止する。

Johannesson氏らは、米国で2016年2月に子宮移植がスタートして以来、同国でこの治療を担っている3カ所の医療センターのデータを統合した解析を行なった。

2021年9月までに、子宮の問題による絶対的な不妊症の女性33人がこの治療を受けた。平均年齢は31±4.7歳、BMI24±3.6で、白人が29人(88%)を占めていた。31人(94%)は先天的に子宮のない女性であり、21人(64%)は生体ドナーから臓器を提供されていた。

なお、先天性子宮欠損は約4,500人に1人の割合で見られ、子どもを得るには代理出産や養子縁組が行われる。

36カ月(範囲1~67)の追跡中、生体ドナーおよびレシピエントは全員生存していた。移植から1年後の時点で、74%の子宮が機能を維持していることが確認された。

2021年10月までに、33人中19人(58%)の女性が、計21人の子どもを出産した。移植から1年後に子宮が機能している場合、挙児に至る確率は83%だった(23人中19人)。

在胎週数は中央値36週6日(範囲30週1日~38週)で、出生時体重は同2,860g(1,310~3,940)であり、先天性奇形は認められなかった。

Johannesson氏はこの結果について、「移植施設や生体ドナーか否かで成績に変わりがなかったことから、この治療は再現可能と言える」とした上で、「先天的な子宮欠損の女性は、子宮移植の恩恵を受ける可能性のある女性のほんの一部にすぎない。がん治療のために子宮を摘出された女性などを含めれば、子宮移植のベネフィットを得られる女性は米国に100万人以上いるのではないか」と述べている。

さらに、「トランスジェンダーの女性もこの手法に興味を示している」とのことだ。現時点で、トランスジェンダーの女性に子宮移植が成功するかどうかを確認するための研究はまだ行われていないが、その研究に関心を示している医療施設は世界各地に存在するという。

一方、米ヴァンダービルト大学医療センターのRachel Forbes氏とSeth Karp氏は、本論文に付随論評を寄せ、人々が子宮移植に対し過剰な期待を抱くことに懸念を表している。

同大学の移植センターの所長であるKarp氏は、「子宮移植は引き続き、専門医のいる一部の高度医療センターでのみ実施されるべき」とする。

また、「免疫抑制薬使用に伴う長期的なリスクはまだ十分明らかになっておらず、感染症やその他の副作用を引き起こす可能性がある」という。

さらに、「生体ドナーの約4人に1人は臓器摘出に伴う合併症を来すことが報告されており、手術コストも10万~30万ドルに上る」などの留意点を挙げ、「リスクとベネフィットについて医師と十分に話し合い、現時点では全てのリスクが明らかになっているわけではないことも理解してほしい」と述べている。(HealthDay News 2022年7月7日)

Copyright © 2022 HealthDay. All rights reserved.
Photo Credit: Adobe Stock

(参考情報)
Abstract/Full Text
https://jamanetwork.com/journals/jamasurgery/article-abstract/2793976

Editorial
https://jamanetwork.com/journals/jamasurgery/article-abstract/2793984

構成/DIME編集部


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