愛する人と心が一つに溶け合う……なんてロマンチックな響きだが、本当に実現してしまったらどうだろうか?
Huluで2022年7月19日から独占配信されるドラマシリーズ『メイド・フォー・ラブ』は、アメリカで製作されたシニカルなSFコメディ。
原作は、アリッサ・ナッティングの同名小説。
主演は『ウルフ・オブ・ウォールストリート』などに出演したクリスティン・ミリオティ。
あらすじ
IT 企業ゴーゴル社を経営する億万長者バイロンと結婚し、一見優雅な生活を送っていたヘイゼル(クリスティン・ミリオティ)。
しかしバイロンとヘイゼル夫妻は“ハブ”と呼ばれるゴーゴル社所有の敷地に10年間も引きこもり、隠遁生活を送っていた。
経済的には豊かだが自由がない暮らしに嫌気がさしたヘイゼルは、意を決してハブを脱出をする。
しかしヘイゼルの脳内には、感情や現在地などを監視する装置“MADE FOR LOVE”がいつの間にか埋め込まれていた。
見どころ
IT起業家の夫バイロンが目を爛々とさせながら笑顔で語った新サービス“MADE FOR LOVE”の説明がまたコワイ。
「心も溶け合う、アイデンティティも溶け合う、秘密は消えてなくなり、完全に一つになる」
なんて、恋愛ソングの歌詞としてはサマになるかもしれないが、科学技術により本当に実現されてしまったら恐怖でしかない。
かなり意識高めのIT起業家であるバイロンは、特殊なヘルメットを着用して究極のレム睡眠を毎晩2時間とっている。
食事はバイロンが考案した一口サイズのフレーバー・ボールのみで、とことん効率性を重視。
いつも余裕ぶった笑顔を絶やさず一見爽やかなバイロンなのだが、そのハイテンションで明るい性格もだんだんとホラーに見えてくる…。
自身の異常な行為を愛だと信じて疑わないバイロンの魔の手から、ヘイゼルは逃げ切れるのか。スリルと笑いに満ちた逃亡劇の行方に注目。
最近は日本でも、従業員の表情や脳波を測定・登録する勤怠管理システムが報じられ、世間に衝撃を与えた。
毎日の表情や感情までをIT技術で厳しく管理されるなんて…。
こんなことなら、不便ながらユルさもあった昔に戻りたい、と思う人も少なくないかもしれない。
利便性や効率性を追求するつもりが方向性を間違うと、ディストピアに突き進んでいくだけのような気がする。
『メイド・フォー・ラブ』シーズン1
Huluで7月19日からより独占配信スタート
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文/吉野潤子
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