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中古バイクの販売価格がコロナ禍で高騰した3つの理由

2022.07.15

コロナ禍で高騰する中古バイクの価格。その人気の背景にあるものとは、いったい何なのだろうか?

バイク王&カンパニーはこのほど、中古バイクの価格高騰について独自考察を交えたレポートを同社オウンドメディア内にて公開した。

国内の新車の状況と中古オークション状況は?

最初に新車の状況だが、2021年は新型コロナウイルス蔓延の長期化に伴い、2020年同様に様々な制約があったにも関わらず、2021年の国内におけるバイクの新車出荷台数は全排気量で前年越えを果たし、全体では37万8720台(出所:自工会)と前年比15.3%のプラスとなり、減少傾向にあったバイクの出荷台数が2015年の水準にまで回復している。

一方、中古車のオークション相場は2020年7月より上昇し2021年に入るとさらに上昇を続けている。

以下は国内の中古バイク、すべての排気量※を合計したオークション相場だ。(中古車データグラフは年間10万台以上の買取台数を誇るバイク王独自データ集計により作成)

2020年の平均価格が181,187円に対し、2021年の平均価格は237,352円と、平均価格は56,165円上昇した。2021年は新車出荷台数がコロナ前の新車出荷台数までに回復したにも関わらず、依然として中古価格は上昇を続けた。「新車の供給が追い付けば中古価格が安定する」という見方もあったが、中古価格は依然上昇傾向が続いている。

要因その1.コロナ禍によりライダーの意識が変化?

ライダーの意識調査(出所:2021年度二輪車市場動向調査 報告書)によれば、コロナ禍によってバイクの需要が増加した要因は、三密を避けるのに有効な移動手段”という認識が見られる、ということだ。

また、軽二輪・小型二輪の購入者は、新しい生活様式への変化に伴いライフスタイルを見直した結果二輪車を選び、自粛の風潮の中でも一人で楽しめる、そしてレジャーとしての色合いが強いソロツーリングのニーズが高まっている、という変化が見て取れたようだ。

コロナ禍という社会背景において、時勢に合っているバイクという趣味があらためて見直され、需要が高まりを見せたと考えることができる。

要因その2.バイクのような一人で楽しめる趣味が追い風に

一人で楽しめる趣味ということでは、2019年より自宅で過ごすことが多くなり、自宅での趣味を模索する動き、いわゆる「おうち時間」を模索する動きが出てきた。芸能人・著名人や従来のインフルエンサーは、一人で情報発信可能なYouTubeなどを介して情報発信量を増やし、視聴者数も増加した。

google社の調査によると、2020年9月のYouTube月間利用者数(18〜64歳)は6,500万人を超え、「新型コロナウイルスの流行以降にYouTubeの利用が増えた」と回答した人は74%に達し、YouTubeにアップロードされた動画の総時間数は前年同月比で80%増加しているということだ。

(出所:Google社 『月間6,500 万ユーザーを超えたYouTube、2020年の国内利用実態──テレビでの利用も2倍に』)

このことから、視聴者数だけでなく発信側の人数や投稿頻度も増加していると考えられ、バイクというジャンルにおいても、YouTubeなどで親和性の高い「一人旅」や「アウトドア」といったテーマの動画や、趣味性が高い根強い人気の旧車を扱うチャンネルなどの視聴時間が伸びたと思われる。

こうした動画視聴の機会が増えたことで、ライダーはバイクに関して知識を深め、バイクの持つ楽しさや多様性にあらためて触れることになる。そして、好奇心を刺激されたライダーは、結果としてバイクに乗り始め、バイク市場全体の需要増につながったという見方もできるのではないだろうか。

要因その3.良い状態の中古車は年々減少する?

需要の増加に伴って、中古車の供給数の増加が伴えば中古価格の安定につながるが、中古車は、年数の経過とともに経年劣化が進むため、良い状態を維持できるバイクは年々減少していく。

そのため、整備が必要となるバイクが増え、とりわけ高度な整備技術を要し、また部品の確保が困難な絶版車のバイクは最終的な小売価格が上昇する傾向がある。こうして中古車は全体として希少性が高まり、整備コストもかかってくるため価格が上昇すると考えることができる。

直近のデータでは、2022年の2月から4月は価格が一旦落ち着いたものの、5月には再度2021年ピークの27万円台まで回復した。2月~4月といえば、ウクライナ情勢により、ロシア向けの輸出規制等で海外輸出バイヤーの買い控えが発生し、一時的にオークション相場が下落したが、最近の円安によって海外輸出向けのバイヤーによる仕入があらためて活性化しているようだ。

また、国内においてもこれからのバイクシーズンに向けて需要が高まる時期になっており、バイクの中古車市場における活況はしばらく継続するのではないだろうか。

中古バイクオークション相場から見る未来予測としては、以下のようなことが考えられる。

・コロナ過により密を避ける移動手段としてバイクが注目され、需要の高まりを見せている
・アウトドアと親和性が高く、一人でも楽しめるバイクという趣味がコロナ過において注目され需要の高まりを見せている
・希少性の高い中古車は今後も一定の需要が見込まれる
・中古車は経年劣化により供給数は減少するため中古価格は緩やかに上昇すると見込まれる・劣化したバイクは整備の手が入るため、価格上昇の一因となる

出典元:株式会社バイク王&カンパニー

構成/こじへい


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