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ランボルギーニ初の4シーターに伝説のV12エンジンを搭載したグランドツーリングカー「Espada 400 GT」が築いた歴史

2022.07.14

4リッターV12エンジンをフロントに搭載したエスパーダ400GT

ランボルギーニの伝説の12気筒エンジンは、60年近くにわたって同社の最もアイコニックなモデルに搭載されてきた。そのひとつが、数年間にわたりトップクラスの販売数を誇った、初の4シーターモデルであるエスパーダ400GTである。

同モデルは、革新的な技術を巧みに使い、4リッターV12エンジンをフロントに搭載することで、ボディサイズの大きさを感じさせない、常に非常に速いグランドツーリングカーだった。

ただ「純粋な」V12燃焼エンジンとして最後の型となるエンジンの生産は、最後のアヴェンタドール・ウルティマエが作られる2022年末までに生産終了となる予定だ。

来年以降、アヴェンタドールの後継モデルには、V12エンジンの新しいプラグインハイブリッドバージョンが搭載される予定である。

フェルッチオ・ランボルギーニは最も速く、高級感と快適性を兼ね備えたグランドツーリングカーをつくることを目指した

創業者のフェルッチオ・ランボルギーニは、自動車製造業に進出して以来、その目標をはっきりと語っていた。それは、速いだけでなく、快適でラグジュアリーな、当時の市場で最高峰のグランドツーリングカーをつくることだった。

1968年3月のジュネーブモーターショーで披露されたエスパーダ400GTは、10年以上にわたってこのアイデアを完璧に具現化した。

このエスパーダは、先代モデルの400 GT 2+2やイスレロ 400 GT 2+2に比べ、大人4人がゆったりと座れ、荷物や乗員のためのスペースが広く取られていた。

また、レザーや上質な素材が惜しみなく使われ、オプションでエアコンの装着も可能であった。さらに、1969年にオプションで導入されたパワーステアリングは、1972年以降標準装備となった。1974年からはオートマチックトランスミッション仕様も用意された。

4リッターのV12エンジンを実現

エスパーダの技術を支えたのは、1963年に生産開始された排気量3.5リッターの60度V12エンジンで、1964年にはすでに4リッター(3929cc)にまで向上していた。エンジン開発技術の高さが際立つこのエンジンは、エスパーダに搭載された当初は325ps/7200rpmを発揮していた。そして1970年にリリースされたエスパーダ・シリーズIIでは、350ps/7500rpmへと向上した。

この6つのウェーバー40 DCOEサイドドラフトキャブレターによって駆動されるV12は、圧縮比9.5:1(シリーズII以降は10.7:1に向上)、チェーン駆動のオーバーヘッドカムシャフトを片バンクに2本搭載していた。

シリンダーヘッドだけでなく、クランクケースやピストンにもアルミニウムが多用され、重さはわずか232kgと軽量であった。

そして、フロントマウントの位置は、これまでのランボルギーニ350/400GTエンジンに比べて前方に搭載することで、室内空間を広くすることができた。さらに、アルミ製ボンネットが広く開くことによりエンジン作業がしやすくなっていた。

エスパーダのシャーシについては400GTをベースにしているが、ホイールベースは2650mmとなり、ホイールトラックは149cmに拡大された。サスペンションはダブルウィッシュボーンとコイルスプリングの4輪独立懸架であった。

1968年11月、トリノモーターショーにハイドロニューマチックサスペンションを搭載したエスパーダ「ランコマート」が展示された。このシステムはオン・デマンドで提供されたが、結局はごく少数のオーナーにしか選ばれなかった。

エスパーダは、最高速度245~260km/hを誇るグランドツーリングカーであり、その速さはスポーツタイプのミウラに決して劣らなかった。

エスパーダの販売実績

エスパーダは、発表当時、世界最速の4シーターモデルだった。そして、カロッツェリア・ベルトーネ社が手がけた革新的デザインを起用し、長期にわたって商業的成功を収めた。その全高が119cmにもかかわらず、広い車内空間はさまざまな用途に対応できるため、使用頻度の高いモデルとして、顧客層を大きく広げることになった。

3つのシリーズの累計生産台数は1226台で、その内訳は、1968~1969年のエスパーダ400GTシリーズ1は176台、1970~1972年のエスパーダ400GTEシリーズIIは578台、1972~1978年のエスパーダ400GTSシリーズIIIは472台が生産された。

ミニバーとブリオンベガ製テレビを搭載したエスパーダVIP

1971年に発売されたエスパーダVIP。エスパーダ400GTEシリーズIIをベースに、わずか12台が製造された。この特別なシリーズの初代モデルには、ボディに特殊なオレンジ色を施し、内装にはオレンジとブラックのレザーが採用された。その後、他の色の組み合わせのモデルも登場した。

エスパーダVIPの室内には、リアサイドパネルにミニバーと冷蔵庫が設置され、後部座席に座った人が楽しめるように、トランスミッショントンネルの上にブリオンベガ・アルゴのポータブルテレビが搭載された。エスパーダVIPは、現在でもエスパーダコレクターの間で最も人気のあるモデルである。

ポール・マッカートニーのエスパーダが池に落ちた!?

エスパーダのオーナーとしてよく知られているのが、ポール・マッカートニー氏である。元ビートルズメンバーのポールは、ランボルギーニの愛好家で、1972年に外装がレッド、内装もレッドレザーのマニュアルミッションの右ハンドル仕様のエスパーダシリーズIIIを購入。

彼の妻であるリンダは、よくその車を運転していたが、ある時、ギアをニュートラルにしたまま、ハンドブレーキを引き忘れ、近くの池に落ちてしまった。エスパーダが池から引き上げられたのは、その3日後であった。そして、新しいオーナーの手に渡り何年も愛用された。その後、イギリスのあるパブの装飾として使用され、2005年に無名の愛好家に売却され、現在はオーストリアにあるといわれている。

VIPオーナーと映画での活躍

エスパーダは長年にわたり、数多くの著名人に愛されてきた。アメリカのテレビ番組司会者として有名なジェイ・レノ氏は、熱狂的な車愛好家で、1969年に製造されたエスパーダシリーズ2モデルの中の1台を1986年から所有していた。

また、イギリスの自動車専門誌EVOを創刊したハリー・メトカーフ氏は、エスパーダを何年も所有している。彼の愛車は右ハンドルの1970シリーズIIで、彼は2018年にアウトモービリ・ランボルギーニ・ポロ・ストリコが主催したエスパーダとイスレロ50周年記念イニシアティブにこのモデルで参加した。

さらにエスパーダは、およそ50本のメジャータイトルなど、多数の映画に登場。中でもファンの間で一番有名なものは、1973年に公開されたイタリア映画『フラットフット』で、バッド・スペンサーの名で知られるカルロ・ペデルソーリが主演を務めており、その大半がナポリ近郊で撮影されている。

長いカーチェイスの場面で、主人公はエスパーダに乗って上り坂のヘアピンカーブを何度も曲がり、最後はポジリポのサンアントニオ教会の外側にたどり着く。

関連情報:
https://www.lamborghini.com/

構成/土屋嘉久(ADVOX株式会社 代表)


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