中途採用活動における面接は、求職者だけでなく、面接官にとっても真剣勝負の場だ。選んだ人材次第で会社の成長及び自分の評価が左右されるわけだから、限られた時間の中での人物鑑定に集中力を研ぎ澄ませているに違いない。
では、面接官は求職者のどんなところを見ているのだろうか?
ビズリーチはこのほど、同転職サイトを利用する企業477社を対象にした「中途採用活動および面接」に関するアンケート調査の結果を発表した。
内定までの接点の数は「2~3回」
Q:初回面接から内定までの接点の回数は何回ですか。平均の回数を教えてください。
「内定までの接点の回数」を聞いたところ、「2回」もしくは「3回」と回答した企業が8割を超えた。2019年に行った企業アンケートで同様の質問をした際とほとんど変わらない結果となり、内定までの接点の回数は転職市場のトレンド等にかかわらず、2~3回であるケースが多いことが見て取れる。限られた接点のなかで、いかに自分の強みをアピールできるかが重要と言えるだろう。
初回の面接官は「現場の役職者」であるケースが半数
Q:初回面接はどの役職の方が対応されますか。複数当てはまる場合は最も割合の高いものをお選びください。
およそ半数の企業が、初回面接の面接官は「現場の役職者(マネージャークラス以上)」が担当すると回答した。2位以下は分散する結果となり、なかには初回面接から「役員・取締役」「社長」といった経営層が担当するという企業もあった。
Q:初回面接で質問することは何ですか。当てはまるものをすべて選択してください。
Q:初回面接で最もチェックしているポイントを教えてください。
「初回面接で質問すること」「初回面接で最もチェックしているポイント」について聞いたところ、いずれも「今までの経験や実績」という回答が1位となった。初回面接に臨む際は、「自分は何で成果を出せる人間なのか」「何のプロフェッショナルなのか」を、具体的な数字などと共にわかりやすく伝えられるよう準備しておくべきだろう。
最終面接で聞かれるのは「これから」のこと
初回面接は現場の役職者が担当するケースが多く、求職者がこれまでの経験で何を得て何を強みとしているのか、実務に関わる具体的なスキルなどを見極める役割が大きいようだ。では、最終面接はどうだろうか。
Q:最終面接はどの役職の方が対応されますか。複数当てはまる場合は最も割合の高いものをお選びください。
最終面接の面接官については、7割を超える企業が「役員・取締役」「社長」が担当すると回答した。「現場の役職者(マネージャークラス以上)」、「人事関連の役職者(マネージャークラス以上)」という回答と合わせると9割を超え、最終面接では経営層もしくは上位の役職者が面接官となるケースがほとんどであることがわかる。
Q:最終面接で質問することは何ですか。当てはまるものをすべて選択してください。
Q:最終面接で最もチェックしているポイントを教えてください。
「最終面接で最もチェックしているポイント」の1位は「会社のカルチャーに合うかどうか」、次いで「入社意欲」という結果となった。最終面接は内定を出すか否かを判断する場のため、自社の価値観や方向性と合っているか、内定を出したら入社してくれるのかを重点的に確認することが多いようだ。実務スキルに関する点を重要視していた初回面接とは異なる結果で、面接フェーズによって見られるポイントも変わることがわかる。
また、「最終面接で質問すること」という設問に対しては、「今後どのようなキャリアを描いていきたいか」という回答が最も多く集まった。
アフターコロナもオンラインでの面接実施は続く見込み
Q:オンラインでの中途採用面接を実施していますか。
Q:新型コロナウイルス感染症の感染状況が収束したとして、オンラインでの中途採用面接を継続して実施する予定ですか。
コロナ禍が始まって2年以上が経過した現在、ほとんどの企業がオンラインでの中途採用面接を実施していると回答した。アフターコロナも「継続して実施する予定」と答えた企業は7割を超え、今後もオンライン面接の機会がなくなることはなさそうだ。
出典元:ビズリーチ
構成/こじへい