輸入車でEV市場をけん引しているのは、メルセデス・ベンツ、BMW、アウディといったいわゆるドイツプレミアムブランド御三家だ。特に新しいモノに敏感な富裕層にEVは支持されているようだ。
補助金を利用すれば500万円台で購入可能
ロシアのウクライナ侵攻により、欧州メーカーのEV開発ロードマップにズレが生じているが、メルセデス・ベンツ、BMW、アウディなどのいわゆるプレミアムブランドが世界の自動車市場でEV化をけん引しているのは間違いない。
どのブランドも第1弾モデルとして、ミドルサイズSUVを投入。すでにBMWとアウディはSUVだけでなく、セダンも投入している。メルセデス・ベンツも今年後半にはEVセダンを導入する予定なので、今後競争が激化していくのは必至だ。
注目したいのが、メルセデス・ベンツ『EQA』とアウディ『Q4 e-tron』いうEVのエントリーモデル。これらは国産のEVと比べてもほとんど価格差がない。ガソリン車の場合、国産車より輸入車は高いという印象があるが、EVの世界にはそういった常識は存在しないのだ。
補助金を利用できて、車両価格に差がないとなると、ブランド力のあるヨーロピアンEVに流れるユーザーが増えてくるのは当然の流れかもしれない。
BMW
ガソリン車を継承したモデルと新たな提案を行なう新型の2軸で展開
『iX』
BMWのキャッチフレーズといえば「駆け抜ける歓び」だが、新しいBMWの価値を提供するのが、次世代EVの『iX』。コンセプト、デザイン、パワートレーンなど、すべて次世代を見据えて開発された意欲作。『iX』は前後に1つずつモーターを搭載した4WDモデル。一充電走行距離450〜650kmという長距離走行も実現している。
『iX3』
日本の市場で、最も人気の高いBMWのSUVが『X3』。これをベースとしたEVが『iX3』だ。ガソリン車と差別化を図るため、キドニグリルの周りやリアスポイラーなどに青いアクセントカラーを配色。最大トルク400Nmを発生するモーターをリアに搭載し、後輪を駆動させるRRの駆動方式を採用しているのが特徴。
『i4』
2022年2月に導入されたBMW『i4』は『4シリーズグランクーペ』をベースとしたEV。最高出力340PS、最大トルク430Nmを発生する電気モーターをリアに搭載し後輪を駆動するRRの駆動方式を採用。一充電走行距離は590km。高速道路の渋滞時にハンズオフ運転が可能な運転支援システムを搭載している。
『i7』
2022年4月に発表され、今年の年末に納車が開始されるのが、新型「7シリーズ」のフラッグシップモデルであるEVの『i7』。限定50台で販売開始したファーストエディションは、量産車初となる31.3インチのディスプレイを含むリアエンタテインメントシステムをはじめ、高品質なメリノレザーシートを標準で装備する。