マスク着用が当たり前のようになっている昨今。家電メーカー各社では快適な呼吸を妨げないマスクの開発を進めている。中でもファン搭載マスクを他社に先駆けて展開しているフィリップスを取材した。
私が試しました
ライター 河原塚英信さん
マスクを半日し続けると、頭が痛くなってくる、マスクが苦手な家電ライター。ここ最近頻繁に通っている博物館のお供に、ファン搭載マスクの使用を検討している。
仕事で長時間話す時も息苦しさを感じない
フィリップスの『ブリーズマスク』が企画されたのはコロナ以前であり、当時は中国のPM2・5対策として開発がスタートしたという。
「2019年に中国で発売して好評だったため、日本や台湾、インド、欧州などへ展開していきました」
そう語るのはフィリップスのマーケティング担当・佐々木栄美さん。日本では、発売から3日で在庫分が完売するほどの注目度だったという。現在でもなお、一度使ったユーザーからの反応は上々のようだ。
「メガネが曇らない点を喜ばれる声が非常に多いです。また、空気が排出されるのを気になる人もいらっしゃるので、人の密集場所では使用を控え、極力、パーソナルなスポーツシーンなどで着用してください」
対面相手へのプレゼン中など、しゃべり続ける際にも『ブリーズマスク』なら息が苦しくならないといった意見も多いとか。その快適さは、様々なシーンで証明されつつあり、今後、普及が加速していきそうだ。
暑い真夏でも口元は爽やか!
フィリップス『ブリーズマスク』オープン価格(実勢価格約7780円)
小型ながら、毎分約41Lの空気を排出する、強力な電動ファンを備えたマスク。採用フィルターはN95規格に準拠し、花粉やPM2.5の95%、ウイルスの98.87%をカットする。重さは60g。充電時間は約3時間で、連続使用時間は最大3.5時間。
電動ファンによる空気の排出によって、常に新鮮な空気がマスク内を循環する仕組み。熱がこもらないため、一般的な不織布マスクと比較すると、マスク内の温度が圧倒的に低く保てる。よくありがちな「マスクをしているとメガネが曇る」という悩みも解消されるのだ。
〈Review〉
『ブリーズマスク』で驚かされたのは、使い方が簡単なこと。N95規格に準拠したフィルターをマスク内側に取り付け、口元に装着したら表側の電源ボタンを押すだけ。ファンが起動し、口元が一気に涼しくなる。暑い日中に使うと、涼しさは倍増! 呼吸がアシストされる感覚も得られ、不織布マスクのような息苦しさは感じなかった。ファンの作動音は、日中の外出時に「弱」や「中」で使用する分には全く気にならない。室内で使用する際は、隣に座る人が気になるかもしれない……といったレベルだ。鼻に当たる部分などの3点で支える設計により、重いとは感じないものの、微妙にズレやすいかも。そのほかは気になる点はなかった。
●フィルターも高性能!
使用時にはN95規格の専用フィルターを取り付ける。PM2.5や細菌、花粉、ウイルスなどをカット。交換の目安は約1週間程度。
●強力ファンで呼吸がラク!
日本電産社製の小型かつ強力なファンを採用。表側のボタンを押すたびに「弱」「中」「強」と風力レベルが切り替わる仕組み。
〈Review結果〉実用度:★★★★★ 拡張性:★★★☆☆ コスパ:★★★★☆
今後日本に続々上陸!?進化が止まらない空気清浄機能付きマスク
呼吸だけでなく音楽鑑賞もサポート
ダイソン『Dyson Zone』価格未定
ノイズキャンセリング機能付きの空気清浄ヘッドホン。ヘッドホンのイヤカップ部にコンプレッサーと2層フィルターを内蔵。吸気は浄化された後、左右のシールドに沿って鼻や口元に送り込まれる。シールドは取り外し可能で、ヘッドホンとしてのみでも使える予定。
呼吸の速さに応じて回転数を調整
LGエレクトロニクス『ウェアラブル空気清浄機 PuriCare Wearable Air Purifier』価格未定
小型ファンとHEPAフィルターを搭載し、常に浄化された空気を吸える。呼吸速度に合わせてファンの回転数を変速させるようだ。
背面デバイスから空気を口元に送るハイテク仕様
LLC. BIOTLAB『ウェアラブル空気洗浄マスク「Air-Ring」』価格未定
小型空気清浄機を背負い、清浄された空気を口元に送り込む設計。空気をろ過しつつ、深紫外線LEDでウイルスなども殺菌するそうだ。
eスポーツで重宝しそうなゲーム用マスク
Razer『Razer Zephyr Pro』価格未定
電動ファン2基とN95規格のフィルターを内蔵したゲーミングマスク。話した声がハッキリと相手に伝わるよう音声増幅器を搭載予定。
取材・文/河原塚英信
※本記事内に記載されている商品やサービスの価格は2022年5月31日時点のもので変更になる場合があります。ご了承ください。
DIME8月号はウエアラブルの大特集、豪華付録はLEDテープライト250
大特集は「仕事も暮らしもジブン最適化! 超快適!ウエアラブル」
ついに発表されたグーグル初のスマートウォッチ「Pixel Watch」から約130インチの映像をどこでも気軽に視聴できる「Nreal Air」まで、注目のウエアラブルデバイスが続々登場。中でも、単体で使える機能が充実し、スマホ全盛時代の終焉を告げる「ポストスマホ」の本命デバイスを、WATCH、MOBILE、HOME、SPORTS、WORK、HEALTH CAREのカテゴリーに分けて編集部がセレクト。その実力を検証した!
また、8月号の付録は、好きな場所に貼って使える便利なDIYアイテム「LEDテープライト250」。 床、壁、天井などに照射した光の反射で、空間をほんのりと明るくする、間接照明にピッタリのアイテムです!テープの長さは250㎝。設置したいスペースに合わせて、好きな長さに切って使えます。 電源はテープ端のUSB Type-A端子をUSB-ACアダプターやモバイルバッテリーなどに接続すればOK。
【Amazonで購入する】
www.amazon.co.jp/dp/B0B1Q3GW6L
【セブンネットショッピングで購入する】